インフィニット・ストラトス in GN-X 作:通りすがりの一般ELS
静寂の中、俺は1人頭を空っぽにして突っ立っていた。何も無い。ほんとに何も無いからだ。誰も居なければ、オブジェや小石、埃の一つもない。なんなら音の反響すらない。マイク〇ソフトの無響室で気が狂うって本当らしい。頭がおかしくなりそうだ。
『えーっと、聞こえてるかな?聞こえてるよね!』
待て、待て待て待て。どこからこの声聞こえてる?スピーカーとかないだろ。耳塞いでもなんかクスクス笑い声聞こえるし。
『何してんのぉ?私の声ってテレパシーで送ってるからそんな事しても無駄だから(笑)』
さっきまでの虚無虚無してた心が嘘みたい。はらわた煮えくり返ってきたわ。てか、テレパシーって超能力のアレ?エッ怖。しかもなんか言い方も腹立つし
『心の中すごい棒読みじゃん。やっぱ放置しすぎたのが良くなかったかぁ。まぁ、どうだっていいんだけど』
んな事いいから自己紹介しろよ自己紹介。必要最低限の礼儀だろうがよ。
『え、何?お客様は神様みたいなこと言うタイプ?キッモォ……』
クソガキだかメスガキだか知らんが、そんなムーブ要らないんで。誰なんだよ、お前は。ここはどこなんだよ。
『まぁ、ステイステイ。私は……とりあえず”神様”って言っとこうかな。それで、ここがどこかと言うと、君の精神世界に私が干渉して生み出した空間、とでも言っておこうかな』
急にツラツラ喋り始めるじゃん。てか神様って、アレ?なんかあなたは死んだから転生させますよ的な感じのやつ?
『そうだね。まぁ、君の場合は少しルールを設けさせて貰うけど』
ルール?具体的にどんな?
『簡単に言えば、君が今から行く世界は一定のストーリーがあるんだけども。今から君が行くところはイレギュラー、つまり想定外の出来事が起きてる。厳密に言えば”想定外の
マジか、怖ぇな抑止力。てか、そもそも抑止力(推定神様の力)に抗えんのか?
……まぁいいや。原作には存在しないオリジナルのキャラクター、ってかオリジナル主人公が出てきてるってことだよな。そういうのってやっぱ転生者だったりする?てか、それなら俺必要なくね?基本二次創作とかそれでも成り立ってるし。
『そうだねぇ。1つ目の質問に関してはその人物は転生者じゃない。分岐し続ける可能性と共に生まれた平行世界に偶然生まれた存在。
へぇーー、神様でも想定できないこととかあんのか。
『神様が必ずしも全知全能な訳じゃないからね。それで2つ目は、本当は必要ないけど、一応って感じかな』
えぇ?つまり無賃労働って事?最悪じゃん。降りさせてもらいますわ。
『ちょちょちょ!ちゃんと
だからと言って俺が行く理由にはならないじゃないですか。他にも適任はいるでしょうよ。
『まぁ、それは君が最も適していたからかな。日本で暮らしてたから開花しなかっただけで、君には才能があるんだよ』
マジすか?具体的にはどんな?
『大マジ大マジ、マジのマジだよ。まぁ、言っちゃえば天性の戦闘の才だね。ほら、ACのドミナントみたいな』
………喜ぶに喜べないな。てか、俺平和主義ですし、何より柔道は一時期してましたけど、別に天才って言うほどの実力とか成長性じゃなかったですよ?
『まぁ、ドッグファイト──戦闘機とかの空中戦だったり、ロボットバトル限定みたいな感じだから。そりゃ、出なくて当たり前だよ』
なんか相当渋い才能ですね。てことは、俺が転生する世界ってエースコンバットとか、ACとか、ガンダムみたいな世界ですか?
『”インフィニット・ストラトス”ってところ』
………は?インフィニット・ストラトス?あの?パワードスーツの?
『そうだね。あの世界に転生してもらう。だから言ったでしょ?君は適任だって』
嫌ですよ?俺男ですよ?死にますって。モブであの世界に転生は厳しいですよ。なんならモブじゃなくても。
『大丈夫。それはこっちで色々調節しとくから。それと転生特典だね。まぁ、君の好きなの言ってくれればいいよ。人気が高いのはモビルスーツだったり、ACだったり。あっ、流石にヒュッケバインとかはやめてね?色々壊れちゃうから』
色々壊さない程度で抑止力に対抗できる強い機体……。ターンXとかは月光蝶ラーニングしてなきゃ対して対人類みたいな感じではないし……。
『ターンXもダメだよ?だってあれなんでもラーニングするじゃん』
てか、護衛させんならそんくらいは寄越せよ。理不尽だろ、攻略難易度がよぉ。
『まぁ、それは…その……頑張ってネ☆』
………、どうすっか。割とマジで無理ゲーじゃね?とりあえず、その子を完全に守れる状況が欲しい。となると、ユニコーン系列やらGUND系列はダメだな。その上で生産性も欲しい。とにかく大量に配備できる環境が欲しいからな。
アレ?コイツ行けるか?
『え、なになに?なんか思いついたの?』
それじゃあ、”GN-X”くれません?擬似太陽炉の技術とかも込み込みで。
『おぉ、考えたねぇ。んーー、そうだね、ならオマケで太陽炉の設計図も渡しておくから。流石にそんくらいなきゃ理不尽だからね。それでいいなら、いいよ』
おっしゃァ!とりあえず、擬似太陽炉作れればまぁ、技術的には困りはしない───けど、如何せん災厄兎に目をつけられるのは不味くはあるな。
んーーー、まぁ、どうとでもなるか。ライブ感が大切よ、やっぱ。
『随分と適当なこと言うね、君。それじゃあ、詳しい書類とかは転生後に送るから。世界を頼んだよ、転生者君よ』
転生してから、はや1ヶ月が立とうとした。拝啓、母さん、父さん。あと前世の俺。一つだけ愚痴を吐かせてくれ。
「町工場でどう作れって言うんだよクソッタレがァ!」
俺の人生はおそらく、終わりの一途を辿ろうとしているでしょう。お願いだから、見守ってて下さい。ほんと、お願いします。