御縁屋商店繁盛記   作:by俺っと

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皆様始めまして。by俺っと(ばいおれっと)と申します。
本作が私の処女作となります。
見るに絶えない文章力、文章構成の甘さなどさまざまな粗が目立つと思いますが、どうか生暖かい目で見守ってやってください。
また、皆様からのご指摘、批評など、全て自分の身にしていきたいと考えているのでコメントいただけるとうれしいです。


はるかぜとともに~別に大食いピンクボールは出てきません~

 春、世間では別れと出会いの交錯する季節だなどと浮かれているが、現実はそうは甘くない。そうでなければ一方的に一人の人間にだけ別れが集中するのはおかしい。そろそろ素敵な出会いの一つぐらい彼の元を訪れてもいい頃である。

「何とか高校には入学できたものの親父が莫大な借金だけ残して消えやがったおかげで家計は苦しいし、卒業を機に中学一年のころから好きだった中条さんに告白したらあっさりフられるし、その様をクラス一おしゃべりな佐久間の野郎に目撃されてあっという間に話題になってしまい生暖かい目で見られまくったし、石に躓いたし、信号に引っかかりまくったり、もうほんとについてないな。僕」

 長年住み慣れた町、高砂町を一望できる小高い崖の上で黒埼修二(くろさきしゅうじ)は説明口調の独り言を言い終え、ため息を一つついた。

 「帰る家はもう差し押さえられてしまったし、働きづめだった母さんも死んじまった。おまけに金も無いから学費も払えない。…って言うか明日以降の生活がマジでヤバイ。完全に詰みじゃあないか。…明日からどうやって暮らしていけばいいんだろう?とりあえず公園の住人の皆様宛てに引越し蕎麦でも買っておくべきなんだろうか?」

 はぁ、と修二はこの日何回目になるかわからないため息をもう一つついた。その後、修二はダンボールはタダで貰えたか、縄張りとかもあるんだろうかなど明日以降の素敵なダンボールハウスライフをエンジョイするべくいろいろと考え事をした。するとそのとき、

 「うわっ!なんだこれ?」

 風に乗って一枚の紙が修二の視界を塞いだ。明らかに修二のことを嫌っている神様からの嫌がらせのように思える。修二は顔に張り付いた紙をはがし、目を通した。

 見たところ何かのチラシみたいだけど、なになに?

『緊急募集!バイトさんを一人募集しています。時給八〇〇円から、要相談ですが住み込みでも可です。その場合、居住費と食費は徴収いたしますが、それでも月五万円は確実にお渡しできます。業務内容は簡単な品出しと接客です。場合によっては残業代も出るカモ。アットホームなとても楽しい職場です。お話だけでも大歓迎です。                                                                            住所…豊橋市立花町○‐△‐○    電話番号…○○‐□○△◇                                              御縁屋商店』                                            『住み込み可でしかも月五万は確実』

 この一文を見た修二は、

 「ここに住み込みでバイトさせてもらえば家の心配しなくていいしバイトで金の面でもカバーできる。一石二鳥じゃないか。よし!今からこの店に行ってみよう」

 修二は気がついたら声を上げていた。その様はさながら数学者が新たな方程式を発見したかのようなひどく無邪気なものだった。

 言うが早いか修二は走り出していた。

 このままではどうせ二、三日中に冷たくなった状態で発見されるだけだ。ダメでもともと、行くだけ行ってみよう。

 修二はそんなことを考えながら走る。住所は隣町だったが、今いる位置からはそう離れていないので普通の人ならば十五分ほど走れば目的地に着くだろう。

 




いかがでしたでしょうか?
今回は導入部なので非常に短くなっておりますが、次回以降は少しずつ長文で投稿していこうと思います。
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