【学マス×チェンソーマン】「プロデューサーのに触らせろぉぉ!」補習組のエリート咲季、胸のエンジンを爆発させてトップアイドル(とご褒美)を目指す   作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった

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はじめての味

硝煙とデータノイズが立ち込める初星学園本館エントランスホール。

 

『銃のアンチ』の刺客たちによる突如として放たれた奇襲は、咲季たちの圧倒的な肉弾戦によってなんとか撃退された。

 

しかし、ホール全体には砕けたガラスと鉄骨が散乱し、避難した生徒たちの悲鳴と動揺が今なお尾を引いている。

 

咲季は胸元のスター性エンジンからプシューと不快な黒煙を噴き出させながら、膝から崩れ落ちるように床へ倒れ込んだ。

 

頭部と両腕から伸びていたチェンソーの光刃が、サラサラと音を立てて光の粒子となり消えていく。

 

「はぁ……はぁ……! 勝った……勝ったわよ……!」

 

全身傷だらけの咲季は、血と汗に塗れながらも床に突っ伏して荒い息を吐いていた。

 

折れた右足の激痛と失血によるめまいが容赦なく彼女の意識を刈り取ろうとしていたが、咲季の頭の中にあるのはただ一つ。

 

「プロデューサー……君……! ご褒美……私の……ご褒美……っ!」

 

咲季は床を這い、無事だった待機室の扉の向こうへと必死に手を伸ばした。

 

しかし、過酷な激闘によるエネルギー切れと精神的消耗により、胸のエンジンはカチ……カチ……と不気味な乾いた音を立てて完全に沈黙してしまった。

 

「あ……れ……? 力が……出ない……?」

 

体の奥から湧き上がっていた圧倒的な衝動と熱量が、急速に冷め破滅的な脱力感が咲季を襲う。

 

エンジンが動かない。

 

プロデューサーの体に触りたいというあんなに強烈だった欲望すらも、過度の疲労と恐怖によって一時的に霧散し、咲季の瞳から光が消えかけていた。

 

「嘘でしょ……私……こんなところで……エンジンストップ……?」

 

絶望に瞳を揺らし、完全に失意の底へ沈みかけた咲季の視界に、一双の綺麗なパンプスが映り込んだ。

 

「まったく……相変わらず泥臭くて過激なパフォーマンスね、咲季」

 

上空から降ってきたのは、冷徹でどこか艶やかな上級生――藤田ことね(マキマ的存在)の声だった。

 

ことねは倒れ込む咲季の前にしゃがみ込むと、怪しげな笑みを浮かべながら、咲季の耳元へと顔を近づけた。

 

「大丈夫よ、咲季。プロデューサー君なら無事だわ。今、学園の特別医療班が保護して安全な場所に避難させている最中よ」

 

耳元で囁かれたその言葉に、咲季の目がわずかに見開かれた。

 

「え……無事……? プロデューサー君が……生きているの……?」

 

「ええ。でもね、咲季」

 

上級生(マキマ的存在)は慈愛に満ちた、しかしどこか絶対的な支配力を秘めた笑みを深め、咲季の額に優しく手を添えた。

 

「『銃の悪質ブロガー』の脅威はまだ終わっていないわ。彼らの狙いはプロデューサー君の持つプロデュース能力と、あなたたちのスター性そのもの。このまま彼を隠し通すにも限界があるの」

 

「そんなの……嫌よ……! 私のプロデューサー君に手を出させたりなんてしないわ!」

 

「なら、どうすればいいか分かるわね?」

 

上級生は咲季の胸元、静まり返っているスター性エンジンのコードにそっと指先を触れさせた。

 

「『銃の悪質ブロガー』を完全に討伐しなさい。もし見事敵の本拠地を叩き潰して帰ってきたら……」

 

一瞬の溜めの後、上級生は咲季の耳元で甘く、決定的な言葉を打ち込んだ。

 

「プロデューサー君に頼んで、あなたに『特別すぎる密着ご褒美』をあげさせるわ。彼のお腹や身体どころか、あなたの望むスキンシップを……なんだってね」

 

「―――ッ!?」

 

その瞬間、咲季の全身の血が狂おしく逆流した。

 

一瞬前まで沈黙していた胸の奥のエンジンが、暴走した原子炉のように凄まじい熱量を帯び始める。

 

「と……特別すぎる……密着ご褒美……!? プロデューサー君と……私が望むだけの……最高レベルのスキンシップ……!?」

 

「ええ。だから立ち上がりなさい、咲季。私のかわいいチェンソーアイドル」

 

ドキュオォォォンッ!!

 

轟音とともに、咲季の胸から凄まじい爆風と赤い火花が噴射された。

 

止まっていたエンジンが再び爆速で超回転を始め、彼女の頭部と両腕から輝くチェンソーの光刃が突き出す。

 

「うおおぉぉぉぉっ!! 立ち上がるわよぉぉぉっ!!」

 

咲季は折れていた足の骨を強引にスター性の圧力で再結合させると、床を叩き割って勢いよく跳び起きた。

 

その眼光は、先ほどの絶望など微塵も感じさせない、圧倒的なスケベ心と狂気に満ちあふれている。

 

「プロデューサー君が無事で! しかも勝てば最高のご褒美が手に入るなら! 絶望してる暇なんて一秒もないわぁぁぁっ!」

 

「ちょっと咲季!? いきなりエンジン全開にしてどうしたのよ!?」

 

がれきの中から這い出してきた手毬とことねが、急激に復活してハイテンションで叫ぶ咲季を見て目を丸くした。

 

「手毬! ことね! すぐに決戦の準備をしなさい!」

 

咲季は両手のアタッチメントチェンソーをド派手に激突させ、激しい火花を散らしながら吼えた。

 

「アンチどもの本拠地へ乗り込んで、全員細切れにして叩き潰すわ! 私たちの『1番』と、私の『最高のご褒美』を手に入れるためにねぇぇぇっ!!」

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