「「「ここがネオマルハーゲ帝国の本拠地……『ツルツル天空城』かーーーーーっ!?」」」」
魔空空間の雷撃をブチ抜いた立香たちが辿り着いたのは、漆黒の宇宙空間に聳え立つ、おどろおどろしい毛刈りタワーと巨大な漆黒の城門であった!
「フハハハ! よくぞここまで来たな、毛深き反乱分子どもめッ!」
巨大な城門の前に仁王立ちしていたのは、筋肉モリモリの馬の頭を持った獣人**「ウマ」**と、つぶらな瞳の鹿の頭を持った獣人**「シカ」**のコンビ!
「我らはネオマルハーゲ帝国が誇る最強の門番! 馬と鹿、合わせて『馬鹿(バカ)コンビ』とは我らのこと――って、おいシカ! なんでお前、門番なのに『シカのせんべい』ポリポリ食ってんだよッ! 仕事しろ仕事ッ!」
ウマが激しいジェスチャーでボケをかます!
「いや〜、だってウマさん、ここの警備って退屈じゃないですか。それにほら、あっちから歩いてくる人間たち、なんか頭から変なパロディオーラ出てますよ? 鹿だけに『シカト』しておきましょうかね、ガハハ!」
シカがドヤ顔でド直球の昭和漫才ツッコミを返す!
「誰が上手いこと言えと言ったッ! 漫才のネタ考えてるヒマがあったら、あいつらの毛根を刈り取――」
「「**うるさいわね(ですわ)ッ!!!!**」」
ドドババババババババッ!!!!
ウマとシカが漫才のテンポを上げようとしたその瞬間!
背後から飛び出してきた**清姫**の業火のブレスと、**マルタ**の音速を超えた右ストレートが同時に門番コンビの顔面を直撃した!
「「ギャンッ!?!?」」
「テンポの悪い漫才でわたくしたちの貴重な時間を奪わないでくださりませ! 今わたくしは、新作同人誌を無断配信した夫(マスター)と作家陣へのお説教の続きで、大変イライラしておりますのよ♡」
清姫の背後に般若の炎がメラメラと燃え上がる!
「門番なら門番らしく、一瞬で殴られなさい! 聖拳乱舞・『問答無用』ッ!!」
マルタの鉄拳制裁により、馬と鹿の門番コンビは一瞬で星となって宇宙の彼方へ吹き飛んでいった!
「「「門番が一瞬で粉砕されたーーーーーっ!?!?!?」」」
ビュティとヘッポコ丸の絶叫が響くなか、粉々になった城門の奥へと突き進むカルデア一行!
重厚な扉を押し開けたその先に広がっていたのは――
「なッ……!? 城の中に……プロレスの『四角いリング』があるだと……!?」
立香が目丸くして叫ぶ!
眩いナイター照明が照らし出す中央リング。
そのコーナーポスト上で、金の亡者の如く札束を数えていたのは――
巨大な転売スマホとカートを背負った悪の怪人――**『転売バイヤン』**!
そして、その隣のコーナーで腕を組み、静かに圧倒的な覇気と威圧感を放つ謎の巨漢――**『強そうな人(※自称・全宇宙最強レスラー)』**であった!
「フハハハ! ようこそ我が『転売リング』へッ!」
転売バイヤンが不敵に高笑いを上げる!
「カルデアの限定グッズも、限定サーヴァントの召喚チケットも、すべて我がBotで買い占めて高値で転売してやったわ! 貴様らがこのリングで我らを倒さぬ限り、二度と限定イベントのピックアップガチャは引けぬと思えッ!」
「「「限定ガチャの買い占めは万死に値するぞーーーーーッ!!」」」
首領パッチと立香が血涙を流して叫ぶ!
「フッ……無駄だ。俺の隣にいるこの『強そうな人』は、あらゆるパロディやハジケ攻撃をすべて『物理的なパワー』でねじ伏せる無敵の戦士! 貴様らのくだらんギャグなど、このリングの上では一切通用せんッ!」
転売バイヤンの宣言とともに、リング全体が黄金の金網バリアで封鎖された!
「よし! ガチャの平和と限定グッズを取り戻すため……プロレスバトル、開戦だッ!」
立香たちの前に立ち塞がる、転売バイヤンと「強そうな人」の圧倒的プレッシャー!
果たしてカルデアとボーボボ一行は、この凶悪な転売コンビを打ち破ることができるのか!?
大爆笑と波乱の後半へ続く!
金網で固く閉ざされた「転売リング」のリング上。高笑いを上げる転売バイヤンと、底知れぬ威圧感を放つ『強そうな人』を前に、立香が力強く拳を掲げる!
「この一戦……カルデアの誇りとガチャの平和を賭けて、君たちに託す! いけっ、ネロちゃま、ジャンヌ・オルタ!」
「ふはは! 奏者(マスター)よ、余の晴れ舞台を特等席で見守るがよい! 余の美技と情熱、この金網の檻すらも劇場の如く輝かせてみせようぞッ!」
赤きドレスを翻し、爛漫な笑みを浮かべてロープをくぐるのは**ネロ・クラウディウス**!
「ハッ、なんで私がこんなバカバカしいリングに上がらなきゃいけないのよ!……まあいいわ、転売ヤーのツラを八つ裂きにできるなら何でもいい! 灰も残さないわよッ!」
旗を担ぎ、邪悪で美しい冷笑を浮かべる**ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕**!
「「「皇帝ネロとジャンヌ・オルタの夢のタッグ結成だーーーーーっ!?!?!?」」」
ビュティとヘッポコ丸の叫びとともに、ゴングが鳴り響いた!
**カーーーン!!**
「フハハハ! 夢のタッグだろうが関係ない! 我が『転売ボット・スピードアタック』を受けるがいいッ!」
転売バイヤンが大量のスマホとカートを高速射出! 画面から溢れ出るエラーコードと高額転売価格の残像が、恐ろしい速度で二人に襲いかかる!
さらに『強そうな人』が地鳴りのような踏み込みとともに、圧倒的な質量攻撃(※ただの超強烈なラリアット)で追撃!
「くッ……なかなかやるじゃない! 転売のくせに無駄にパワーだけはあるわね!」
「むむッ! 余の美しき演武を力任せに遮るとは、風流の欠片もない男め!」
序盤、転売バイヤンの卑劣な買い占め連携と『強そうな人』の圧倒的フィジカルの前に、ネロとジャンヌ・オルタは防戦一方に追い込まれる!
「ハッハッハ! 見たかッ! どんな人気サーヴァントも、需要と供給の暴力の前には屈するのだッ!」
勝ち誇る転売バイヤン! だが、ジャンヌ・オルタの瞳に紅蓮の炎が宿る!
「……需要と供給? ふざけた口を……叩いてんじゃないわよッ!! 焼かれなさい、**パワーゲイザー**ッ!!」
ジャンヌ・オルタが怒りの咆哮とともに、某・格闘ゲームの狼の如く地面へ拳をドカンと叩きつける!
激しい灼熱の火柱がリングの床を突き破ってドバァァァンと噴出し、転売バイヤンたちの足元を豪快に吹き飛ばして体勢を崩させた!
「な、なにぃッ!? 宝具じゃなくて格ゲーの超必殺技だとぉぉぉッ!?」
「今だ、ネロちゃま!」
「応ともさ! 余の輝き、天に届くほどに――**アンビデクストラスハルバード**ッ!!」
体勢を崩した転売バイヤンと『強そうな人』の懐へネロが超スピードで滑り込む!
両手に構えた双頭の大斧(ハルバード)を鮮やかな旋風の如く振り上げ、二人まとめて遥か上空へと豪快に舞い上げた!
「グワァァァァッ!? 空へ浮いたぁぁぁぁッ!?」
空中へと打ち上げられ、無防備に蠢く敵コンビ。それを見上げたネロとジャンヌ・オルタがニヤリと不敵に目を合わせる!
「仕上げと行こうか、ネロ!」
「うむ! 余と汝の愛と憎悪のコラボレーションであるッ!」
二人は同時に跳躍! 空中で背中合わせに転売バイヤンと『強そうな人』の首と腕をガッチリとロック!
ゆで◯たまご先生も大興奮の、あの伝説のフィニッシャーを完全アレンジした合体必殺技――!!
「「見よッ! これぞ我らの合体奥義――**『キン肉ブレイカー』**ッ!!!親指を立てて倒れよッ!!」」
**ドォォォォォォォォォンッッッ!!!!!!!!**
衝撃波が金網を吹き飛ばし、リングの中央に巨大なクレーターが完成!
転売バイヤンと『強そうな人』は白目を剥いてリングの露と消え、転売カートとスマホがガラガラと崩れ落ちた!
**カーーーン! カンカンカンカン!!**
「「「決まったーーーーーっ!? 伝説のフィニッシュホールドで転売コンビ撃破ーーーーーっ!?!?」」」
「ふふん、見たか! これが余たちの底力よ!」
ネロが誇らしげに胸を張り、ジャンヌ・オルタも「ふん、まあまあの手応えね」とフッと鼻で笑う。
だが、歓喜に沸くリングへ、鬼の形相となったマシュがドカドカと足音を立てて乱入してきた!
「ちょっと待ってくださいお二人ともッ! パワーゲイザーにアンビデクストラスハルバード、果てはキン肉バスターのアレンジ技まで……他社様の格闘ゲームや超人気プロレス漫画の技を無許可で乱用するのはコンプライアンス的に大問題ですッ! お説教ですッ!!」
マシュの手帳が猛烈な勢いでペラペラと音を立てる!
しかし、立香はマシュの肩をポンと叩き、爽やかな笑顔で言った。
「マシュ、お説教は後だ! 敵の本丸……ツルツルリーナ6世の玉座はもう目の前だぞ!」
「あっ、ちょっと待ってください先輩! 誤魔化さないでくださいーっ!」
マシュのお説教シャウトを背背中に受けながら、立香、ボーボボ、そしてカルデア軍団は破壊されたリングを蹴り飛ばし、さらに奥の最深部へと突き進む!
ついに辿り着く、ツルツルリーナ6世の待つ絶対の玉座の間!
果たしてツルツルリーナ6世の隠された正体とは何者なのか!? 全宇宙ツルツル化計画を打ち砕くことはできるのか!?
(第21話・完! 怒涛のクライマックス・第22話へ続く!)