二シン合体の魔法少女!   作:ももはね

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7話 鉄食い蜥蜴

 

 

 黒衣に身を包む桜髪が建物の屋上から屋上へと飛び移り、野猿の如き俊敏で駆けて行く。

 

「音の方向はこっちだったよな?」

<確か、そのはずです!>

 

 跳ね続け数分、着いたのは昨日に蜘蛛の魔獣を倒した公園から少し離れた場所。川の近くを通る大通りだ。

 その中央に軽自動車ほどの大きな蜥蜴がいた。それは車を三台破壊し、その内の一つに齧り付いている最中であった。破壊された車の一つには、中で頭部から血を流し気絶している男の姿が見えた。幸いにもそれは食べられているのとは別の車だし、生死は不明、だがどうであれ急を要するのは明白だった。

 

「んだあれ……食ってんのか?」

<ですか、ね。鉄って食べられるんでしたっけ>

 

 近場にあったコンビニの屋上から二人は魔獣を観察する。

 

 大きさは軽自動車ほど。見た目は鉄のような色合いで、大きな手と爪で車を破壊し、これまた大きな顎から生えた牙で車を噛み砕く。その破片を、鳥が餌を食べる時のように、何度も咥え直し位置を調整すると一飲みで嚥下してしまう。どうやら、硬いのは見た目だけでなく、食道まで鉄より丈夫らしい

 

 何か弱点でもわかればいいのだが、どうやら食事中のようでこれと言った攻撃手段や移動法、魔法などは伺えない。強いて言えば、爪と牙が危ないだろう、という至って普通のことくらい。

 

「カタツムリがコンクリ食べるってのは聞いたことあるけど……じゃねぇ。考察は後、被害が増える前にさっさと倒す!」

<はい!>

 

 数歩の助走で飛び出したアキトに合わせて、サキが魔力を練り上げる。

 

「大技行くぞ!」

<はい!>

 

 魔力に呼応し、桜色の髪と瞳が煌めいた。

 屋上から飛び降りた。その背中から魔力を噴射して推進力を生み出し、同時に足にも魔力集中させる。

 

 複数箇所への魔力操作は非常に緻密な操作技術を要する。だが、サキは持ち前の才能と、肉体の操作をアキトに完全譲渡し魔力操作のみに専念することで可能としていた。

 

 黒衣から桜色の魔力光を放ち、一直線の軌跡を残して二人の体は吹っ飛ぶように蜥蜴へと向かう。食事中のそれは察知が遅れ、気づいて顔を向けた時には眼前に靴底が迫っていた。

 

「──砕けろ!」

 

 蜥蜴はむしろ気づいたことが仇となり、攻撃を脳天にぶち込まれることとなった。

 

 桜色を纏うブーツが鉄色の脳天に接触、同時にサキはその魔力を炸裂させる。

 推進力によって底上げされた蹴りの威力、炸裂した魔力噴射、それらが衝撃となり近くの車すらも大きく揺らす爆発を生み出した!

 

 アキトたちすら反動で大きく体を吹き飛び、地上から五メートルは浮いていた。しかし魔法少女としての身体能力で以て難なく着地してみせる。

 

 衝撃をモロに受けた蜥蜴は地面に倒れ伏したまま動かない。よく見れば、全身にヒビ割れが起きていた。特に頭部から背中は酷くって線状にパックリと割れ、まるで脱皮した蟹の抜け殻のよう。

 

 蜥蜴を警戒しながら、アキトはとんがり帽子の鍔を手で抑えつつ周囲を見回す。

 車の運転手らしき人物含め、少し離れた物陰からは無数の人目が見える。現代社会の産んだネットで有名になりたい承認欲求を拗らせたモンスターたちはスマホを向けるのに忙しく、とてもじゃないが逃げる気はなさそうだった。

 

「……あいつら殴っても合法なんだっけ?」

<違法ですよ……>

「だよな。どうする。顔、隠した方がいいよな?」

<いえ、確か、その……『魔法服』には魔力を振り撒いて写真とかを誤魔化す能力が、あったような。多分、平気だったはず、です>

「変なとこで気が利くな……にしても、あいつ動かねぇな」

 

 呟きつつも視線は蜥蜴から離さない。追撃をかけるべきかは悩ましいところだが、晩夏の蝉のように迂闊に近づいて絶命直前の大暴れ(セミファイナル)を喰らうことは避けたい。野生の動物というのは死する直前が最も恐ろしいのだ。

 

 そんな事情によって続いた膠着状態に痺れを切らしたのか、民衆の一人が近寄ってくる。大方、蜥蜴の死体を撮影し、ネットに投稿しようなんて魂胆なのだろう。嬉々とした顔で小走りに魔獣へ一直線である。

 そんな時、ふとサキの脳内に直感が浮かんだ。

 

<脱皮……っアキトさん! 近づいて、残骸の中を見てください! もしかして────>

 

 パギャァン──!!!

 

 突如、大きな衝撃音が響き渡った。

 咄嗟に振り向いた二人の視線の先には車にぶつけられて(・・・・・・)全身から血を流す男の姿が。そして、少し離れた場所にはそれをやったと思われる存在。

 

────小さくなった蜥蜴の姿も。

 

 頭から臀部に掛けての大きさは大型二輪車ほどで、そこから更に細長い尻尾が生えている。その全身は燻んだ鉄色で、四肢は細長く手足の先と頭部だけが妙に肥大化したような姿をしていた。だが、依然として爪と牙は鋭く、体重は失くしたがまだ強力な武器を鈍く光らせている。

 そんな蜥蜴はギロリとした目付きでサキたちを睨みつけ、尻尾を軽快に揺らしていた。

 

<ひっ>

「やっば」

 

 サキは心の世界で一人腰を抜かしていた。アキトは冷静な顔のままで頬を引き攣らせた。

 もしも後少し蜥蜴が動き出すのが遅ければ、もしも迂闊にも近づいていたら、今あそこで沈黙していたのは自分たちであったかもしれない。IF(イフ)の恐怖が膝を震わせた。

 また、今朝のこともあって出血には敏感になっていたサキの消沈は凄まじい。

 

「……脱皮か?」

<た、多分。もしかしたら、別のかもしれませんが……>

「そりゃあんま考えたくないことだけど」

 

 蜥蜴が飛び出した。鰐の如く、顎を豪快に開いて突き出して来たのだ。

 アキトは背後に倒れるように回避しながら膝を曲げ、その顎下を蹴り飛ばす。それから素早く立ち上がって次に備えた。

 

「早ぇな。普通脱皮直後って衰弱(よわる)だろ」

<だ、脱皮というより、鎧を脱いだ感じでしょうか……?>

「ああ、そういうね」

 

 ガンッと金属音を立てながら地面に着地した蜥蜴へ二人は睨みつける。

 先ほどの蹴りにて、なんとなくの体重は感じ取っている。初撃の時よりも今の方が遥かに軽くなっていた。見た目に違わず、軽くなっているだろう。

 無論、魔法少女だからそう感じているだけで、ただのヒトであれば持ち上げることもできない重量なのは間違いなかった。攻撃をまともに受ければただでは済まないだろう。

 

「殴って拳は無事だと思う?」

<あまり、良い予感はしませんね……>

「……だよなぁ」

 

 アキトは蜥蜴から目を逸らさず、素早く近くの破壊された自動車まで移動するとその物陰に身を隠した。勿論、気絶した男が乗っているのとは別のだ。

 

「魔力で体を強くしてるみたいに、そこら辺の物を拾って強化できないのか?」

<あ、えっと、確か、無理です。魔法少女とかは生まれつき、その、特別な『仮想筋肉』があるらしくて、それのお陰で魔力強化ができるらしい、です>

「つまり、魔力に対応した筋肉のねぇやつは無理ってことか」

 

 蜥蜴は馬鹿の一つ覚えのように車へと激突、アキトは転がり倒れる車から身を翻し衝撃を避けた。それから、近場の停止している車の屋根に跳び乗り、さらに跳躍!

 およそ地上高十メートル弱。そこから周囲を見下ろした。民衆の視線が一斉に集まり、蜥蜴の魔獣すら見上げていた。

 

「他の魔獣は?」

<い、いないと思います!>

 

 桜色の目が迅速に車から車、それらの隙間、物陰を一望。最悪の可能性である蜥蜴型魔獣の二体同時出現を否定させた。

 

「よし、念の為だけど、これで安心してアイツに集中できる」

 

 着地──その隙を狙って魔獣が飛びかかる。

 

「読めてんだよ!」

 

 身を屈め、ない。同一の動きは避けるように横方向への回避をする。同時に蹴りを繰り出し、

 

「っ外した!?」

 

 足先がするっと蜥蜴の背筋を撫でるように擦り抜けた。

 

<は、早い……!>

「あと、賢くはねぇが馬鹿じゃない。一回反撃したら、カウンター警戒するようになりやがったな」

 

 問題は多数ある。

 硬い体に素早い動き。それでいて、顎や爪は鉄を切り裂き砕く破壊力。攻防速をバランスよく併せ持った魔物に対し、速度では上回っているがそれ以外では負けている二人。特に、武器がないことによる射程の短さと、空拳での攻撃は手足を痛める可能性が高いことが難題となっていた。

 

<……その、アキトさん>

「どうした?」

<……逃げ、ませんか? その、あまりにも、相性が悪いです……勝てません……!>

「サキ……」

 

 サキの感情が、一体化しているアキトにも伝わる。

 悔しさがない訳ではない。だが、それ以上に強いのは恐怖だ。勝てない、負ける、殺されてしまう。

 アキトには、全身のチカラが抜けていくのがわかった。

 

「……っ」

 

 魔力は魂と深い関わりがある──魔法少女のチカラとは魔力であり、その源は魂、ひいては感情のチカラである。希望を失えば失うほどに、弱くなるのは魔法少女の必然であった。

 

 アキトとて、勝ちに拘っている訳じゃない。サキの身の安全を第一に考えるのなら、尻尾巻いて逃げるのが最善であることくらいはわかっている。目の前の魔獣が、昨日の蜘蛛より強いことくらいわかっている。

 

 だが『信じている』と言った。『信じている』と言われた。『将来の為に頑張りたい』と、そう言ったサキの、おそらくは人生でも数える程に初めてに近い『挑戦』を諦めで終わらせてしまうのは、何か嫌な気持ちがした。

 

<あっ……>

 

 アキトが呆けている前で、蜥蜴は顔の向きを変えた。

 獲物と見なすのを止め、同時に自分を倒せる敵であると見なすのも止めたのだ。勝てないが負けない。そう判断した。

 

<アキトさん!>

「っどうした?」

<と、蜥蜴が、抜け殻に向かってます!>

 

 蜥蜴は自らの抜け殻へ向かうと、なんとそれを食べ始めたではないか。

 

「まさか、また纏うのか?」

 

 そう言った『魔法』なのだろうと、アキトは判断した。

 

 また硬くなる。そうすれば、多少の隙を晒す大業でないと損傷は与えられないだろうし、与えられたとしてもまた脱皮状態と再戦である。

 勝てるのか、怪しい。

 

<はやく、早く……しないとっ……>

 

 だが、そんな状況なのにも関わらず、アキトは小さな違和感をサキへ問いかけた。

 

「……早く、どうするんだ?」

<……え?>

「逃げるのなら、食べ終わって、鎧を纏って、動きが遅くなってからでもいいだろ。どうして、『早く』なんて言ったんだ?」

<それ、は……>

 

 希望を失うほどに弱くなるのは魔法少女の必然──だが、まだ戦えるチカラが二人には残されている。それは間違いない事実であり、サキの本音。

 

「倒したいんだろ。助けたいんだろ」

〈……はい〉

「信じてくれよ。君の、君だけの魔法少女を」 

〈……っはい!〉 

「……まあ」

 

 アキトは肩を落として困ったように呟く。

 

「打開策は無いんだけどさ」

〈うぅ……〉

 

 何か方法は────

 

「いや」

 

────ひとつ、やってみたいことが浮かび上がった。

 

<アキトさん……?>

「合体した時、俺のスマホとか家の鍵も合体するよな。んで、合体魔法は対象を魔力に変換するとかどうのって言ったよな?」

〈あ、あの、私の魔法は珍しくって、あまり先例がないらしくて、仮説、らしいですけど〉 

「何でもいい。要は、その、仮想筋肉っつーのが無くても合体できる点だ。魔法少女じゃあない俺も含めてな」

 

 アキトは魔法少女ではないただのヒト。だのに、合体することでサキの体を通して魔力に触れ合っている。その強化の恩恵を受けている。

 

〈……あ〉

「無機物を取り込んで、変換して、魔力強化して武器にできないか?」

〈……や、やってみましょう!〉

 

 アキトは偶然にも近くにあった工事現場、その鉄パイプを手に取った。

 

〈──か、変わって!〉

 

 サキの叫びに呼応し、パイプを握る手から魔力が溢れ出す──が、パイプは何も変わらない。

 

<っだ、駄目……?>

「いや、杖が」

 

 アキトは腰に提げていた『魔法の杖』を取り出した。その先端、咲き誇る花が光を纏っており、繭糸のようにパイプへと魔力の線を伸ばし、繋げ、紡ぎ始める。そんな杖の先端へとパイプを触れさせた。

 すると、パイプ全体を魔力が包み込み、桜色の光を散らしながら解放された。中から姿を現したのは艶消しの黒に染まった一本の棒。触り心地はひんやりと硬く、鉄パイプのそれでありながらも、同時に何か(・・)が違うことをサキに感じさせていた。

 

<っ……いけます! 魔力強化!>

「っよっしゃぁ!」

 

 アキトは魔法の杖を腰に仕舞うと黒く変化した鉄パイプ──黒棒の端を握り締めて駆け出した。目指す先に居るのは当然のこと鉄蜥蜴。自分の抜け殻の三割ほどを腹に納めたそれは、先ほどと比べると全体が少し大きく成って見えた。早くも鎧の纏い直しが進んでいるらしい。

 

「いくぞ!」

<はい!>

 

 強く踏み込み、飛び出した。足跡から桜色の軌跡が描かれ、黒衣の魔法少女はその光を全身へと纏った。黒棒を大きく振り上げ、打ちかます!

 

 だが、蜥蜴とて無抵抗に無警戒な訳ではない。その細長い尻尾をぶるんと振るって黒棒へと向かい打った。

 

「ブッ砕けろ!」

 

 だがしかし、防御されてもそれごと破壊してしまえば良いと言わんばかりの型破りな破壊力が尻尾を地面に叩き付け、砕く。

 

「────ッッッッ!!!」

 

 蜥蜴が甲高い鳴き声をあげる。

 それにアキトは笑みを深めた。初手よりも明確に損傷を与えられた。その実感がこれ以上ないくらいに五感から伝わってくるから。

 

 鉄食いを中断した蜥蜴は反射的に()である二人へと襲い掛かった。だが、

 

「ちっとよぉ!」

 

 アキトは回避する素振りすら見せず、その鼻先を黒棒で殴った。

 

「鈍くなってんじゃねぇの!? 鉄食っちまったからなぁ!」

 

 怯んだ隙に脳天へと一撃、二撃、三撃!

 

「トドメいくぞ!」

<っはい! 魔力強化、全力でいきます!>

 

 二人の全身に今日一番の魔力が立ち上る。特に黒棒はその新月のような黒が霞むほどに新春の色を纏い始めていた。

 

 蜥蜴は最期の力を振り絞り、溜め(・・)を始めた二人へと顎を開いて突き出して、

 

「帽子でも食っとけ」

 

 投げられたとんがり帽子、そこへ鼻先から頭を突っ込んでしまって視界が大きく塞がれる。

 

 標的を見失い飛び掛かる先が大きくズレた蜥蜴、それは致命的な隙となる。

 

<「おりゃぁ!!!」>

 

 脳天へと黒棒が直撃。直後には溜められた魔力が炸裂した。

 二重の衝撃に頭部は粉砕され、頭だけが轢かれた蛙みたいになった。そうして、全身を痙攣させた後、蜥蜴は動かなくなった。

 

「……俺たちの勝ち、だな」

<……っ、はい! 私たちの、勝ちです!>

「んじゃ、魔石もらって帰ろうぜ……ところで、この鉄パイプってもらって良いと思う?」

 

 黒棒を適当に振り回し、アキトは蜥蜴の死体へとそれを突き立てた。何度か繰り返すと、死んだ魔獣特有の消滅反応が少しだけ加速し、やがて腹部の辺りに黒光りする小さな石が露出した。

 

<……か、返した方がいいんじゃないですかね?>

「やっぱそう思う?」

 

 残念そうに呟いたアキトは、黒棒をぽーいっと元の工事現場へと放り投げた。すると、それが纏っていた黒色は霧散し、元の鉄パイプへと姿を戻した。

 だが、残念なことにそれはボッコボコのガッタガタで、どう見ても壊れていた。どうやら魔力強化のお陰で辛うじて姿を保っていただけで、実際には鉄蜥蜴を殴った衝撃で壊れていたらしい。

 

「うっわ……殴ってなくてよかったわマジで。骨砕けてただろ……」

<で、ですね……本当によかったです>

「なんかあれだ。ちょっと申し訳ない」

 

 結局、不法投棄みたいになってしまったと苦笑する。

 

「まあ、この後工具店でパイプ買って帰ろうぜ。やっぱ武器あると便利だわ」

<べ、別にパイプに拘る必要はないんじゃないですかね……?>

「でも、お手軽に手に入るだろ? 包丁は短いし、模造刀とかは色々手間掛かりそうだし」

 

 魔石を手元で弄びながら、アキトは帰ろうと来た方向へと体を向けた。だが、妙な感覚に振り返り……おそらくは、死んでいる男へと目を向けた。それはアキトというよりも、サキの思いがそうさせていた。

 

「……悲しい?」

<いえ……でも、助けられなかったな、って>

「……しょうがないし、つーか自業自得だろ。危険な魔獣に向かって飛び出しやがって」

<……あの、車の中の方は無事でしょうか?>

「わかんない。でも、そろそろ救急車も来るだろうし、後はお任せだ」

 

 少しだけしんみりしながら改めて帰ろうとして、すると離れた場所から眺めていた民衆の中から小さな子供が声を上げた。

 

「ま、魔法少女のお姉ちゃん! ありがとう!」

 

 アキトは足を止めた。

 

「……ははっ、サキ。代わるぞ」

<あ、え、え!?>

「ほら、さっさと」

 

 そう言うとアキトは勝手に心の世界へと入り込み、体の制御を手放した。そして、サキは押しに弱かった。ちょっと押されるままに外へ出てしまって、気づけば薄暗い心の世界ではなく、お天道様の真下で民衆の視線を全身から浴びることになったのだ。

 

<あ、え、や……あ、アキトさぁん……ど、どうすればいいんですかっ……!?>

 

 情けない声を上げながら目をぐるぐると回すサキに、アキトは悪戯っぽく答える。

 

<子供に返事してやれよ。君が助けた内の一人なんだぜ。魔法少女さん?>

<う、うぅ……戦ったのはアキトさんなのに……>

<でも君のチカラだ>

 

 何も答えず一人であたふたし始めた魔法少女へと、子供は不思議そうな視線を送る。それがさらにサキを居た堪れなくさせ、声が裏返るのを感じながらも必死に答えた。

 

「つ、次は早く逃げてくださいね!? 見てちゃ危ないから! で、では!?」

 

 たたたーっ、と。サキは駆け出し、適当な人気の少ない物陰へと姿を隠しに行くのだった。

 

 

 

 




 
 。 

 鉄食い蜥蜴(仮名) ドラゴン・はがね
 くだけるよろい。
 たくわえる、かみくだく、アイアンヘッド、ドラゴンテール

 多分こんな感じ

 次は魔法少女協会について書きたい(願望)
 他の魔法少女とか出したいもんなー

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