ギャンブルヒーロー、幻想郷   作:紡縁永遠

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入試

 「今日は俺のライブへようこそ!エヴィバディセイヘイ!」

 

 36名という、少ない席を倍率300で取り合う雄英高校ヒーロー科の入試試験、その説明をするプレゼントマイクは、コール&レスポンスを行った。

 なお、受験の緊張で反応できる人間はいなかった。

 

 「こいつぁシヴィ―――!!!受験生のリスナー!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!アーユーレディ!?」

 

 二度目も反応できる受験生はいなく、受験内容を聞きながら個性を発動する少年が一人。

 

 「ハズレか、後五分」

 

 個性、幻想郷。東方projectの程度の能力が全て使える個性。弱点はそのランダム性。そんな難儀な個性を抱えるのは、想追幻夢である。

 

 「入試要項通り!リスナーにはこの後!30分間の『模擬市街地演習』を行ってもらうぜ!持ち込みは自由!プレゼン後は各自指定の演習会場に向かってくれよな!O.K?」

 「演習場には”仮想敵”を()()多数配置してありそれぞれ『攻略難易度』に応じてポイントを設けてある!各々なりの“個性”で“仮想敵”を()()()()にし、ポイントを稼ぐのが君達リスナーの目的だ!もちろん、他人への攻撃等アンチヒーローな行為はご法度だぜ!?」

 

 3種類のロボットを倒すだけ、ではあるが、それは攻撃系個性に優位になる。では、そんな個性が持てなければヒーロー科は浮かれない。そんな中、一人の少年が手を挙げる。

 

 「質問よろしいでしょうか?プリントには()()の敵が記載されています!誤記載であれば日本最高峰の恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!」

 「オーケーオーケー。受験番号7111くん。ナイスなお便りサンキューな!四種目の敵は0P!そいつはいわば()()()()!各会場に一体!所狭しと大暴れするよう『ギミック』よ!戦わず逃げることをお勧めするぜ!」

 

 厳粛で厳格、道からそれることを嫌うタイプの人間、名前を飯田天哉、理想が高く、頭が固く、視野が狭貼りやすい人間である。

 

 「ところでそこの縮毛の君!!先ほどからボソボソと…気が散る!物見遊山のつもりなら即刻ここから去りたまえ!」

 「す、すいません」

 

 飯田天哉に注意されたのは、緑谷出久。過集中による分析が得意であり、この入試のルールを反復確認していたのを、大衆の前で注意されたのだ。

 

 「気になるのは分かるけど、大衆の前で言うかね」

 「なに?」

 

 反論したのは幻夢である。

 

 「反復確認って知ってる?まぁ音にならないほうがいいけど、それでも、注意したことで、コンディションを崩したら君の責任になるわけだけど、人によって、ルーティン、コンディションの上げ方は変わるんだからさ、気になっても注意する必要はないと思うかな」

 「む、それは確かに」

 

 厳粛で厳格であるということは理屈で納得捺せれば通るということでもある。

 

 「一悶着あったが、俺からは以上だ!!最後にリスナーへ我が校の”校訓“をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン=ポナパルドは言った!真の英雄とは、人生の不幸を乗り越えていく者と!!更に向こうへ!”Pius Ultra!!”それではよい受験を!!」

 

 全員が、席を立つ、それぞれの会場に向かうのだ。

 

 「あの、ありがとう」

 「ん?いいよ、それに、今は自分の心配をしたいからね」

 

 幻夢が弾いたのは、「お金かお客を招き入れる程度の能力」である、受験で使い所が一切能力である。

 

 「始まる前に、もう一回引き直せるからまだいいかな」

 「?」

 「こっちの話、同じ会場なら敵同士だね、互いに頑張ろう」

 「う、うん」

 

 なお、幻夢は緑谷出久より身長が低い。

 

 「さてと、次は何が出るかな」

 

 5分たって引き直してでたのは、「境界を見る程度の能力」

 

 「うん、外れだね。まぁ、スタート合図は見えるかな」

 

 待機時間と開始時間の境界を見る、

 

 『はい、スタート』

 

 誰も、それが開始の合図とは思わないような、軽い合図、だが音で気づけなくとも、目で開始の合図を見ることができた幻夢は、走り出す。

 

 「さてと………この能力、弾幕すら撃てないんだった………どうしよう」

 

 完全ランダムそれが、幻夢の最大の弱点である。137種類、一つあたりの確率が、約0.57%である。そしてマエリベリー・ハーンは弾幕ごっこにおけるスペルカードを持っていないのである。つまり今の幻夢は攻撃手段が一切ない。

 

 「さて、残り3分暇だぞ………」

 

 何もしないのは癪なので、ロボットを殴って倒せないかを考える。ほかの人が倒したロボットの残骸で殴ればある程度倒せることが分かったが、一人だけ個性無しで戦っているようなものである。

 

 「よし、もう一回」

 

 五分経ったのでもう一度引けば、「団子を食べる程に強くなる程度の能力」だった。

 

 「誰か団子持ってませんか!」

 「持ってるわけねぇだろ!」

 「ですよね!」

 

 誰も団子を持っていなかった。

 

 「兎符〈ストロベリーダンゴ〉!」

 

 全方位へ波を描くように粒弾を放つ、なお、この粒弾は団子ではない。そして、弾幕ごっことは何か、一つ、美しさと思念に勝る物は無し。威力は二の次、美しさを競う弾幕ごっこは、ロボット相手に対したダメージを与えられないのである。

 

 「素手よりかは効率がいいけど、リセマラしたほうがいいな」

 

 続いて、「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力」

 

 「今は昼!というか、これも弾幕ないじゃねぇか!」

 

 今日はとことん運がない日である。続いては、「道具の名前と用途が判る程度の能力」

 

 「なるほどなるほど、雄英高校高校、ヒーロー科の入試試験に使われるポイントロボット、倒せば合格に一步近づく………使えるか!」

 

 次、「春が来たことを伝える程度の能力」

 

 「春ですよ〜………今、二月で冬!旧暦は春だけど!」

 

 試験時間は三十分、最後の一回である。でたのは、「目的の本を瞬時に見つける程度の能力」

 

 「何の本を探せって言うんだよ!六法全書でも探して投げろってか?ふざけんな!」

 

 今日はとことんついていなかった。

 

 『終ー了ー!』

 「はぁ…全然倒せなかった、ちょっと引いてみるか」

 

 試験終わりに引き直し、でたのは「寒気を操る程度の能力」だった。

 

 「今出るのかよ………試験で使えたらどれほど嬉しかったか………はぁ…」

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