教師Side
「想追幻夢、51位、」
一年A組の担任になる相澤消太が淡々と読み上げる。普段ならヒーロー科に合格したもの以外は余り言及されないのだが、幻夢は違った。
「個性、幻想郷。ふざけてるとしかいいようがない個性だな」
幻夢の場合、個性という点数が低くとも、それ以外でのインパクトがあったからである。
「137種類の能力を持つ個性、ランダムがバランスを取っているが、なんだこの内容は」
「落差が激しいわね、ありとあらゆるものを破壊する程度の能力ですって?」
「核融合を操る程度の能力とかもあるぜ」
「程度に収まらないものばかりだね、中には曖昧なものもあるし」
「主に空を飛ぶ程度の能力。空を飛ぶ程度の能力ではないのか、」
「団子を食べて強くなる、強化系高ならまだ分かる。春が来たことを伝える程度の能力これに何の意味がある、空気を読む程度の能力も生きているなら普通に身につく力だろう、」
個性が規格外すぎるのである。
「一応普通科も受けて入るが………」
どう対処すればいいかわからなかった。
幻夢Side(ここから一人称です)
「合格通知か………不合格だよな、」
『私が投影された!!』
「うおっ!?」
オールマイト!?雄英の手紙だよなこれ!?
『驚いているだろう幻夢少年!実は私、今年から雄英高の教師になることが決まってね!これが教師になってからの初仕事というわけさ!!』
映像の中で「HAHAHA!!」と高笑いするオールマイト、それよりも合否が怖くて聞けない、だって同じ会場にはゼロポイントを破壊した奴もいるのに、俺は倒せたロボットは十体程度だぞ、
『おっと、話が逸れたね、改めて結果発表だ!!最初に筆記試験!!なんと驚くことに歴史は満点!!すごいじゃないか!!』
「マジか、わりかし好感触だったけど満点とは、まぁ、個性の力もあるか、」
「歴史を喰う程度の能力」で多くの歴史を見たり、「一度見た物を忘れない程度の能力」で教科書を熟読すれば、一問一答問題は完璧である。
『続いて実技試験!!ヴィランポイント…なんと34ポイント!!残念だがかなり低い…不合格』
「だよなぁ………」
『実はレスキューポイントとして、人助けをすることでポイントを得られる、完全審査制のポイントもあったが、君は自分に手一杯で、ゼロポイントだ。攻めているわけじゃない、普通科を受けていた君には、これからの雄英生活での活躍でヒーロー科への編入も可能だ!!来いよ!!ここが君のヒーローアカデミアだ!!』
よかった……責められなかった…でも、確かに救助という考えは頭から抜け落ちていた。「境界を見る程度の能力」「団子を食べるほど強くなる程度の能力」「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力」「道具の名前と用途が分かる程度の能力」「春が来たことを伝える程度の能力」「目的の本を瞬時に見つける程度の能力」どれも、戦闘には役に立たないけど、人に手を差し伸べるだけなら能力はいらない、戦えなくても戦うことに気を取られすぎていた。
でも、ヒーロー科への編入も可能なら、まだ希望はある。雄英でヒーローというものを学び、個性に頼らずに戦えるようになれば、まだ何とかなるかもしれない。