幻想高校の日々   作:ゆう12906

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第二十二話 大妖精は考えすぎる

大妖精、慧音先生、アリスの3人が同時に指輪へ手を伸ばした。言葉にするとこれだけだが、言葉以上にこれからの先行きが果てしなく不安だった。

 

3人は、一瞬理解が追い付かずしばらくお互いの顔を眺めあっていたが、魔理沙の「お~い、3人とも?」と、いう呼びかけがあった途端、うわっ!と、声をだし後ろへ一歩下がった。

 

「ア、アリス!お前もこれがほしいのか!?」

 

「そ、そういう慧音先生だって……あと、大妖精も」

 

「わ、私は二人の邪魔をしようなんて気は全くなくて……」

 

3人とも指輪を手に入れる!という気持ちが強すぎてこういう状況を想定していなかったのだ。そう、指輪の争奪戦が始まるであるだろうこの状況を。

 

「なるほど……ならばアリス。その指輪の片方を誰に渡すつもりなんだ?」

 

「なっ……そういう慧音先生こそ誰にあげるつもりなんですか?そちらが先に行ってくださいよ」

 

「いやいや、お前が言ったら私も言おうじゃないか」

 

早速言葉での応酬が始まる。忘れてしまいがちだがここは女子高だ。殴り合いなんて無粋なまねはしない。あくまで口と弾幕が最高の武器なのだ。

 

「あの~私は遠慮しておきますので~」

 

2人の火花の飛ばしあいにすっかり萎縮してしまった大妖精は一歩下がってこの戦いを棄権しようとした。が、その肩をがっとつかむ腕が2本。いうまでもない、魔理沙とチルノだ。

 

「おい、ここであきらめていいのか?」

 

「そうそう、ここであきらめると……ちょっときて」

 

チルノが勿体つけて大妖精を慧音とアリスの遠くに連れてって、もう一度話し始めた。

 

「さっき豊姫から聞いたんだけど、さっき私たちと戦った依姫っているでしょ。実はあいつ……」

 

「依姫がどうしたの?」

 

「ああ、もしかしたら優斗に……」

 

「優斗に?」

 

ここまで行ってもわからないようで小首をかしげている大妖精。他人の恋愛感情のことは疎いようだ。

 

「ああ、もうじれったい!今から実演するから見てろ!私が依姫、チルノが優斗だ」

 

「いいよ!なんだかとっても楽しそう?」

 

「だからなに~?」

 

ここからは優斗と依姫の演技をしたチルノと魔理沙なのであしからず。

 

 

 

「優斗さん……ちょっとよろしいですか」

 

「ん?なんだ依姫。リベンジのお願いならまた今度……うわっ!」

 

突然依姫が優斗をギュッと本当に強く、抱擁した。

 

「優斗さん、その強いところ……優しいところ……全部が大好きです」

 

「だ、だめだ依姫。こんなところ見られたらお前の尊厳が」

 

「私のこと心配してくれるんですね。嬉しい……でも構いません。あなたがいるのなら……」

 

「依姫……」

 

2人は強く抱きしめあったまま唇と唇を1センチ、また1センチと近づけ……

 

 

 

「こ、これは……」

 

真っ青な顔になって震えている大妖精。無理もない、こんな将来死んでも嫌なはずだ。

 

「もし大ちゃんが何にも行動しなかった場合の未来予想図だよ」

 

「こうなってもいいのか?」

 

「ふ、ふえっ」

 

大妖精の頭の中で様々考えが交錯している。その量は膨大でとても処理速度が追い付かなかったようで……

 

「わかったよ……」

 

「おっ、やる気になったか?」

 

大妖精の口から発せられた言葉は魔理沙とチルノの想像を逸脱していた。

 

「慧音先生もアリスも……依姫も……全員ぶっ飛ばしちゃえばいいんだよね」

 

大妖精が完全にぶっ壊れた。もう一騒動起こりそうだ。

 




第二十三話でした。大妖精、キャラ崩壊。

次回、大妖精がいい感じにかき乱してくれそうですね!

ではまた!
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