幻想高校の日々   作:ゆう12906

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第二十四話 依姫は考えつつ、優斗の居場所を謎に思う

キッ、と豊姫をにらみつける依姫。しかし豊姫は慣れっこのようで、涼しい顔をして笑いながら先ほどの依姫の言葉の続きを話し始めた。

 

「そうなのよ~魔理沙とチルノに嘘を吹き込めば何か面白くなるかな~と、思っていたけれどまさかこんなことになるなんて思わなかったわ。まあ、実際面白くなったから結果オーライよね」

 

「んなわけないだろうが!」

 

思わず口調を荒げ、ツッコむ依姫だったが、目を閉じ、深呼吸をして落ち着きを取り戻す。

 

そのまま頭の中で情報を整理し、この問題への回答を出す。

 

「はあ……要するにあの指輪が原因ってことですよね。ならばそれを譲る意思を表示すれば……」

 

「それはできない相談だな」

 

「ええ、それはどうしても無理ね」

 

「こんな状況なんだから譲れや!」

 

冷静さを吹き飛ばし慧音とアリスに怒鳴りつける依姫。

 

二人の気持ちはそう揺らぐものでは無い。この方法では無理があるだろう。

 

「さっきから何ごちゃごちゃしゃべってるの?」

 

我慢の限界、というように割り込んで入ってきたのは現在絶賛ぶっ壊れ中の大妖精。

 

「ああもう……なら、お二人が大妖精を止めてくださいよ」

 

「もちろんそのつもりだ」

 

「どっちにしろどうにかしないといけない存在よね」

 

そういって、ふわりと浮遊する慧音とアリス。そのまま大妖精を挟むような形で静止する。

 

「さあ、いくぞ」

 

「何ですか?邪魔しないで下さいよ」

 

どうやら慧音とアリスとのやり取りは完全に忘れているようだ。それだけさっきのショックが大きかったということだろうか。もはや依姫しか眼中にないだろう。

 

「邪魔です」

 

大妖精はそういうと、両手を一薙ぎした。しかし、その動きが慧音とアリスには認識することができなかった。

 

「なんだ……?――おわっ!」

 

「へっ?――きゃっ!」

 

もはやマッハに近かっただろうか。超高速で飛んできた無数の小弾に慧音とアリスは被弾してしまったのだ。そのまま重力によって地面へと落下していく。

 

「おいマジかよ!」

 

慌てて魔理沙がほうきに乗り、フルスピードで二人を空中に乗せる。二人が地面にたたきつけられるという事態だけは回避された。

 

「あ、あんなに強かったですか!?」

 

困惑の色を浮かべる依姫。前の戦いで一度弾を交えていて、大妖精の力量は理解していたはずだが、

 

「ま~これが、絶対に譲れないものを背負った女の強さかしらね~」

 

隠された力、とはいつ発動するのがわからないのが漫画のセオリーだが、こんな勘違いでスイッチが入ったことがあっただろうか。いや、少なくとも幻想郷では無かった。

 

「不本意ですけど、力づくで止めるしかないですね……」

 

依姫はそうつぶやくと一気に飛翔した。十メートルほどの距離を保って、大妖精をよく観察する。

 

(あの強さですからね。倒すというより目を覚まさせたほうがよいですね。というか優斗はどこですか!大妖精を止められるのはあの人しかいないでしょう!)

 

そう、この異変(?)の原因の一端である優斗がさっきから全然顔を見せていないのだ。

 

そして、その優斗はというと……

 

 

 

 

 

「おお、この月まで届けクッキーいいな。買おっかな」

 

この異変に全く気付いておらず、店の奥の方でお土産選びをしていた……。

 




第二十五話です。優斗マイペース過ぎですね。

さあ、いよいよ恋のバトル(笑)です!どうなるんでしょうか!

では!
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