思いつき二次小説召喚   作:キシリトールガム

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この小説は、原作設定の把握を前提として話を展開しています。
こんなのを読む前に原作を読みましょう。
原作を読んだら、評価の高い他の二次小説を読みましょう。
日本国召喚最高!日本国召喚最高!
あなたも日本国召喚最高と言いなさい。


第一話

中央暦1638年12月10日

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搭乗員アルスは、眼下に広がる雲の群れと、見渡す限りの青い空に感嘆のため息をついた。

 

 

「何度見ても良いな、この景色は。飛行機乗りの特権だ」

 

 

『グラ・バルカス帝国』

 

アルスの祖国は今、未曾有の危機にさらされている。

具体的には、国家規模での食糧とエネルギー資源の不足だ。

 

彼の国は、宿敵たる"ケイン神王国"との決戦の準備の最中、国土が別惑星に転移するという史上類を見ない災害にさらされた。

転移したのはグラ・バルカス帝国本土のみであり、当時数多く存在した属国や植民地はそうではなかった。

この事実はあまりに致命的だった。もとより食糧・エネルギー自給率がそう高くはない帝国は、属国からの輸出や植民地からの搾取によって国を成り立たせていたのだ。

 

不幸中の幸いというべきか、決戦に向けて軍戦力はそのほぼ全てを本土に集結させていたため、転移による損失は軽微だった。

もっともその軍艦や航空機も、エネルギー資源を得られなければただの動かぬ鉄の塊となってしまうのだが。

 

転移から1週間前後は、現状の把握と国内の混乱の沈静化に注力していたため、周囲の捜索はそう進んではいない。

帝国は国家の維持のため、不足する物資を得るための外交相手、もしくは新たな植民地を手に入れる必要がある。

 

アルスはその調査のために派遣された。

戦闘機に乗り、高空から新世界に存在するであろう陸地を発見することを任務としている。

 

 

「おっと、景色に見惚れてる場合じゃなかったな。陸地を見つけなきゃ美味い飯も食えんし、この景色を見るためにこいつに乗ることも出来なくなっちまう」

 

 

そしてついに、その時がやってくる。

 

 

「………?」

 

 

彼は陸地を探すために時々機体を振りながら下を確認していたが、ふと前を見ると黒い点がこちらに迫っているのを発見する。

 

 

「渡り鳥、か?いや……あれ結構遠いよな。もっと大型の…なんだ?……………航空機!?」

 

 

遠方の航空機と思われる点は、とてつもない速さで大きくなっていく。アルスの搭乗する航空機と比べても、相当な高速を発揮しているようだ。

 

 

「どんだけ速いんだ…あれ。ってか少なくともうちの国と同等の技術を持つ国が、この辺りにあるってことだよな?」

 

 

それは、外交が可能な成熟した国家の領域にアルスが近づいていることを示していた。

そして同時に、自身が警戒されている可能性を考慮する。

 

 

「俺は今、あれが所属する国の領空に向かって近づいている可能性がある。交渉のためにも……まずは連絡と、敵意がないことを示さなきゃな」

 

 

アルスは自身の搭乗機に備え付けられた無線通信を用いて、母艦に"所属不明航空機を発見"の意味を持つモールス信号を飛ばす。

 

 

「まだ安心は出来ないが……とりあえず手探り状態は抜け出せそうか」

 

 

 

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グラ・バルカス帝国

臨時編成・新世界開拓艦隊

 

 

鋼鉄製の大型艦が美しい陣形を形作り、海面を力強く切り裂いて進む。

その艦隊中央の一際大きな艦では、丁度偵察隊からの報告が上がってきていた。

 

 

 

ペガスス級航空母艦一番艦「ペガスス」艦内

 

 

「報告いたします。本艦所属の航空隊の一機より、"所属不明の航空機発見"の報告あり。続けて、"不明機は本機より優速"との報告もございます」

 

 

艦隊司令ストールは、その報告に笑みを浮かべる。

 

 

「所属不明の航空機か。つまり、付近に航空機を運用するだけの技術水準にある国家が存在するという事だな。新世界で初となる文明との接触だ。どうする、参謀」

 

「不明機がアンタレスを上回る速度を発揮しているのが気になります。万が一戦闘になれば、撃墜される恐れもあります」

 

 

参謀のカイルが複雑な表情で言う。速度差というのは、航空機の性能を最も単純に表す指標になる。つまり、相手の技術力は帝国よりも高い水準にあるかもしれない、ということだ。

 

そして、技術力は軍事力とある程度比例する。

新世界での帝国の維持において最も簡単かつ単純な"他文明を軍事力で脅して資源を吸い上げる"という手段が、今回の相手には使えない可能性があるのだ。

 

 

「戦争の備えのおかげでそれなりの備蓄はある。だがそれでも1年もたんだろう。ここが賭け時だと、私は思うがね」

 

「……そうですね。試してみないことには現状は変わりませんし、とりあえず意思疎通を試してみましょう。存在を知れただけで、大きな収穫です。あとはある程度国の位置を知りたいですね」

 

「不明機と友好的に接触出来れば、相手国の位置も知れるだろう。そこまでいけば、外交団を送り込むことも出来る。

よし、当該機に、不明機との接触を試みるよう通信を送れ。間違っても射撃はなしだ」

 

「了解いたしました。"不明機との接触を指示、警告射撃禁止"で送ります」

 

 

いよいよもって、彼らは新世界の住民と接触する。

彼らの不安は増すばかりだ。

しかし後の歴史から見て、この邂逅は帝国最大の幸運であったと言えるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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兵器性能紹介

 

 

 

「アンタレス型艦上戦闘機」

 

乗員 1名

動力 空冷二重星形14気筒レシプロエンジン 単発

最高速度 550km/h

航続距離 約3,300km(増槽あり)

武装 7.7mm機銃 ×2

20mm機関砲 ×2

 

 

グラ・バルカス帝国が開発・運用する艦上戦闘機。

日本帝国海軍の開発した「零式艦上戦闘機」に酷似した外見、性能を持つ。

防御力に関しては零戦より1枚上手で、パイロットと燃料タンクを保護するための防弾装備を有している。




第一話だけ読むとグラ・バルカス帝国が主人公で草
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