思いつき二次小説召喚   作:エノメン

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ない頭を必死にひねって考えたので、矛盾があっても優しく教えてください。
あとアンケートに答えていただいた皆様、ありがとうございました。
今後は「グレード・アトラスター」と表示することになります。

良ければ、新しいアンケートにも答えていただきたいです。


Ep.13/2-5

 

 

グラ・バルカス帝国海軍は現在、不明艦隊との交戦状態にある。パガンダ王国海軍を粗方殲滅し終えたところに、新たに現れた艦隊だ。

両者の距離が近づいた事で確認できた不明艦隊の国旗は、パガンダの外交館にも見られたものであるらしい。

恐らく、外交交渉の際に名前が出た列強"レイフォル"のものと思われる。

 

 

「この距離でも届かない……まぁ近世の船だし、こんなものかしら。これなら各艦に自由に撃たせてもよかったわね」

 

 

今回派遣された艦隊の司令官は、"帝国の三将"の一人ミレケネスである。

彼女は帝国海軍監査軍の司令官だ。

今回の艦隊はグレード・アトラスターとその護衛を監査軍から抽出し、他艦艇と合わせて編成されたものである。

帝国に現状2隻しか存在しない最大の艦艇であるグレード・アトラスター。これを最も上手く扱えるのは彼女とその指揮下にある乗員であり、作戦をより効果的なものとするため、一時的にミレケネスもこちらに引き抜かれてきたのだ。

 

 

「でもここで時間を取られるのは痛手……大した脅威にもならないし、一部艦艇を完全に上陸支援に回して、揚陸部隊をパガンダ沿岸に送ってもいいかも……」

 

 

帝国、連邦の合同艦隊の今作戦における目的は、パガンダ王国海軍の撃滅と、本土の占領である。

長期占領する予定はないが、戦争のきっかけとなった王族"ドグラス"は捕らえなければならない。また、そのための障害となる敵戦力も全て排除する必要がある。

現段階では、パガンダ王国海軍の主力の排除が完了し、沿岸部にも砲撃によって十分な被害を与えられている。

本来はこのまま陸戦隊を上陸させるつもりであったが、不明艦隊の介入で足踏みせざるを得なくなっていた。

 

 

「参謀、例の魔法については、何か情報がないかしら」

 

「それが、此度の海戦ではほぼ確認されておりません。せいぜい飛竜の飛行原理に用いられているであろうことと、帆船が風の強さにそぐわない速度を発揮することのみです。現状、あまり脅威になるとは考えにくいですが……」

 

「陸戦じゃわからないわ。本当におとぎ話のような魔法を使う歩兵がいるかも知れないし……」

 

 

ミレケネスが懸念しているのは、魔法という不確定要素であった。それらに一切の油断なく対処するために、事前にグレード・アトラスターによる砲撃を行い、揚陸途中も内陸部に対して支援砲撃を継続する予定であったのだ。

 

 

「はぁ、予定が滅茶苦茶よ。本当に余計なことをしてくれたわね」

 

「一応、より安全にパガンダ島への揚陸作戦を敢行する手段もございます。連邦海軍に対空戦を任せたのもあって、我々の空母には殆ど消耗がありません。島内に継続的な爆撃を行えば、上陸は容易いかと」

 

「……一応、魔法を用いた便衣兵となる可能性を考慮して、"民間人への被害もある程度許容する"といった内容の命令を受けているから、出来ないことはない、けど」

 

(今回帝国は"常識を弁えず、他者を蛮族と見下し、戦争における最低限の規則すら守らない蛮族に対する懲罰"として参戦している。だから、積極的に民間人を攻撃する理由は、まだない)

 

 

ミレケネスは目を閉じて、熟考する。

 

 

(そうね、まだ無いだけ。軍人があの程度なら、きっと民間人もさして変わらない。私たちが優先すべきは、蛮族の民間人よりも、大切な帝国兵士の命!)

 

 

「やるわよ。ホマフを筆頭とした空母の部隊に、艦載機を爆装させて発艦を指示!陸戦隊の揚陸準備も同時に進めて!」

 

「承知しました!!」

 

「ただし、最初は軍事施設のみを目的とするわ。仮に一度でも民間人の"組織的な抵抗"があれば、それらを戦闘員と見なし排除することを許可する!」

 

「合わせて全体へ周知いたします」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ペガスス級航空母艦 ホマフ

 

 

「ただちに発艦準備! 飛行甲板要員は配置につけ!」

 

 

サイレンが鳴り響き、甲板上が慌ただしくなる。

滑走路の後方には、アンタレス型艦戦とシリウス型爆撃機が大量に並んでいる。

 

 

「今回は爆撃機がずいぶん多いな!」

 

「既に敵航空戦力は壊滅状態らしい!生き残りから護衛出来れば十分と言う判断だろうな!速度もアンタレスの半分ほどなんだとさ!」

 

 

大きなエンジン音のなかでも聞こえるよう、甲板員は大声で話している。

 

 

「暖気運転が完了し次第、時刻を合わせて一斉に発艦する」

 

「おーい!爆装が完了したなら上げてくれ!」

 

「まだ発艦するアンタレスに上がってないのがあるので、そっちを先に上げます!」

 

 

帝国海軍航空隊による爆撃が始まると、帝国はパガンダ島上空の支援には参加できなくなる。

帝国の航空機には敵味方識別装置が搭載されておらず、誤射の可能性があるからだ。

パガンダ王国の航空戦力はその殆どを撃滅したが、予備がいないとも限らない。

よって、それらには帝国艦隊の戦力で対処する必要がある。

 

 

「頼むぞ。野蛮なパガンダに、鉄槌を加えてきてくれ……!」

 

 

 

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パガンダ王国 ドグラスの私室

 

 

「海軍は何をやっておる!!!」

 

 

パガンダ王国の王族の一人であるドグラスは、顔を真っ赤にしながら報告に来た者をどなりつけていた。

 

 

「儂は蛮族どもの船を沈めろと言った!!にも関わらず反撃され!その後の報復さえままならず!あまつさえ今は襲撃まで受けている!!」

 

 

ドグラスは宝石がついた杖で、兵を思い切り叩く。

 

 

「貴様らの怠慢だ!!レイフォルから下賜された戦列艦すら沈めおって!!あれは、我が国の国名を戴いた、世界でも指折りの戦列艦だぞ!」

 

「申し訳ございません、ドグラス様!しかし、蛮族の船はムーの様な鋼鉄艦でして……」

 

「たわけがぁ!!貴様らは言っておったな!"例えムーの鋼鉄艦であろうと、パガンダ王国艦隊の精強さであれば恐るるに足らず"と!!」

 

 

無論、それはただの精神論であり、何の根拠もないものである。鋼鉄艦と木造船の防御力はまるで違う上、ムーの艦砲は砲塔を持ち、ライフリングも施されている。

いくら戦列艦が多数の砲を持っていても、砲の総合的な有効性が大きく違う以上、まともな戦いにはならないだろう。

 

 

「クソが!クソが!儂らの王国が、あのような蛮族に………」

 

 

それでも自国艦隊なら"勝てる"と評価したのは、やはり他者を見下す思想にこそ原因があるのだろう。

特にムーは、科学による文明を築いていてる。

魔法を用いずに列強上位に君臨したことに驚きはしつつ、内心"大した事はない"と考えていたのかもしれない。

 

 

「確かに我々は蛮族の船に負けた……だが、奴らの敗北は既に決まっておる!レイフォルが、監査軍を派遣したのだからなぁ!!」

 

「ドグラス様………その、大変申上げ難いのですが……」

 

「70門級戦列艦を多数配備し、監査軍だけで我が国を上回る戦力を持つ!風神の涙の質も非常に良い!」

 

 

ドグラスは機嫌良さげに語る。しかし……

 

 

「先ほど駆けつけたレイフォル監査軍は、既に壊滅したとの報告がございます」

 

 

「………は?」

 

 

その報告に、目を見開いて間抜けな顔をさらしている。

 

 

「きっ……貴様、何を言って

 

 

その言葉は、大きな爆発音に遮られた。館全体が、いや地面が震えている。

ドグラスは堪えきれず、倒れてしまう。

 

 

「な……何が起こった!」

 

「ただいま確認してまいります!!」

 

 

外へ出た兵士に続いてドクラス自身も外に出る。

 

………燃えていた。

 

 

「何だ………何だこれはぁぁぁぁ!!!!」

 

「あの美しかった王都が………あぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

頭を掻きむしり、大声をあげて発狂する。

レイフォルの筆頭保護国として、その地位を象徴していた王都。王族であるドグラスにとっては、自分達の豊かさを見せつける良い場所であったのだろう。

しかし今の王都は、火の海となっていた。

 

 

「ドグラス様を安全な場所へご案内しろ!」

 

 

周囲の兵たちは慌ただしく彼を連れ去っていく。

帝国海軍航空隊は、多少の誤差はあったとはいえ、軍事施設を正確に攻撃していた。

にも関わらず王都が燃えているのは、木造建築が多かったのが主な理由だ。

森林資源が豊かなパガンダ王国では、木材が主な建材として使用されていた。

戦列艦も、自国建造したものはパガンダ王国内の良質な木材を使っているため、彼らの誇りであったのだろう。

しかし今回、それは裏目に出た。

王都を守るために設置された兵舎に蓄積されていた魔石などが誘爆を起こし、火災を広げていく。

竜舎や滑走路も破壊され、ワイバーンはほとんどの基地から離陸できなくなってしまった。

もっとも、戦力であるワイバーンがのこっているかは話が別であるが。

 

 

「アレは………ムーの飛行機械……?何故ここに……」

 

「あれです!アレが黒いものを落として、街を火の海にしたんです!」

 

「まさか………本当にムーと同じ?なら、例え列強レイフォルであっても………」

 

 

何人かは、ようやく帝国の力に気づき始めたようだ。

だが、王国の滅亡はもう目前まで迫っている。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「どけぇ!!………はぁ………はぁ………」

 

 

兵士たちに案内された"安全な場所"は、すでに崩壊していた。今や、パガンダ王国全土が被害を受けている。

 

 

「ころしてやる………ころ…はぁ……してやる………」

 

 

脂の乗った腹を揺らしながら、息を切らして走る。

もはや自分がどこに向かっているのかもわからない。

ただ、あの空の脅威の及ばぬ場所を探して、ひたすら動き続ける。

 

 

「そもそも、何故こんな事になったのだ……」

 

 

事の始まりを思い返した。

しかし、特におかしなところは思い浮かばない。

 

 

(儂は普段と変わらぬ対応をしたはずだ。

しかし、蛮族どもは反逆してきた。いや、そもそも最初に礼を失したのは蛮族どもだ)

 

 

音が近づいてくる。

 

 

(儂は、そんな蛮族どもにも温情を与えてやった。あの無礼な物言いを許し、通常の外交対応をしてやったのだ。本来ならば、王族が相手をするまでもない低文明の国!)

 

 

もうすぐ、目の前に

 

 

(私の顔を見れただけで、喜んで平伏すべきなのだ!!)

 

 

気づかなかった。

 

 

 

 

「ぁ…………」

 

 

 

巨大な羽音を響かせながら、鋼鉄の黒い羽虫が空中で静止してこちらを見ている。

 

 

「もう……儂にはわからん……」

 

 

パガンダ王国は、一方的に蹂躙された。

 

 

(列強たるレイフォルも、この化物にはきっと敵わない。このような化物が、この世に存在していいはずが……)

 

 

 

「……魔帝…軍………?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「確保しました。…………はい、特徴も一致しています。…………はい、帰還します」

 

 

通信が切れる。

 

 

「…………戻るんですかね?」

 

「ああ、帝国側の艦には着艦できる場所がない。空母は一応あるが、想定されていない運用はしないほうがいいだろうな。一度母艦でコイツを降ろして、帝国の艦に移そう」

 

「そう言えば、うちじゃないんですね」

 

「まぁ帝国側は実際に死人が出たからな。"自分達が裁きたい"って気持ちもわかる」

 

「口を閉じろ、作戦中だ。即座に母艦に帰還する」

 

 

 

 

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中央歴1639年5月9日

 

 

この日が、パガンダ王国が正式に帝国・連邦の二国連合との戦争に突入した日とされている。

 

パガンダ王国は第一次パガンダ沖海戦で海軍が半壊し、今回の第二次パガンダ沖海戦で海軍は残存戦力も壊滅した。

自由になった帝国海軍所属の水上打撃部隊は、より大型の不明戦列艦隊による妨害を受けながらも、砲撃によって沿岸部に大きな打撃を与える。

さらに数刻後、海軍航空隊による空爆も行われ、沿岸都市は焼け野原となり、内陸の軍事施設も火災に見舞われた。

王都付近の軍事施設も例外ではなく、ほぼ全土が戦火に包まれたと言っていい。

 

また、空爆と合わせた陸戦隊の上陸も致命的であり、これは後の帝国陸軍主力が上陸するための橋頭堡となった。

パガンダ王国は初日で陸海空の戦力がほぼ壊滅し、国内は大混乱。そんな状態でまともに戦争ができるはずもなく、残った軍事施設も連邦の対地ミサイル攻撃などで一つずつ潰されていった。

 

3日後の5月12日、パガンダ王国は抵抗力を完全に喪失。二国連合に降伏した。

以降、帝国と連邦は第二次パガンダ沖海戦にて乱入してきた不明艦隊を保有する勢力の"駆除"を目指すこととなる。現状最有力候補とされているのは、第五列強レイフォルである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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国家紹介

 

 

 

パガンダ王国

正式名称:パガンダ王国

国家元首:国王

首都:ガン・ダロア

人口:約180万人

GDP:約6,675億フォリア

国土面積:約4万1500km²

政治体制:絶対王政

 

 

第二文明圏の西の端に存在する文明国。

主に第二文明圏と同一として見られるムー大陸からは外れているものの、列強レイフォルの筆頭保護国であるため、文明国という扱いになっている。

自国で製造可能な銃や炸裂式の魔導砲を持たず、その技術力は文明国の平均と比較してもあまり高くはない。

しかし長年、レイフォルのお下がりで戦列艦を運用してきた実績があるため、24門級や40門級の戦列艦であれば自国建造が可能と、造船技術はそれなりに高い。

 

 




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・個人的には三番目を選んでくれると嬉しいな。

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  • 第十三話,第13話
  • 第一章 第一話,第1章 第1話
  • Ep.13/2-5
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