思いつき二次小説召喚   作:キシリトールガム

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日本の設定を作るのにとてつもない時間を要した……
お腹いっぱいです。
皆さん日本国召喚の二次を書きましよう。


第三話

新世界開拓艦隊 旗艦「ペガスス」艦橋

 

 

アルスの搭乗する「アンタレス」は、速度があまりに違う中何度も接触を繰り返し、お互いの意図を伝え合った。

 

本国からも正式に接触の命令を受け、アンタレスは不明機の案内で相手艦隊の位置を確認し、艦隊に打電した。

 

 

「飛ばしたアンタレスからの報告では、もうすぐ不明艦隊が探知範囲に入るはずです。」

 

「本当によくやってくれたよ。我々は相手航空機を直接見ていないから分からんが、さぞ恐ろしかったことだろうな。」

 

 

艦隊司令ストールの声には、緊張と期待が同居していた。

不明航空機はこちらに配慮してか、艦隊上空までは近づいてこなかった。

 

 

「レーダーに反応あり!方位およそ270度、距離40km!」

 

 

報告と同時に、艦橋の空気が張り詰める。

 

 

「……?……この距離での反応強度は……水上艦としては、些か小さすぎます」

 

「小さい?航空機を運用するほどの艦だ、空母級のはずだろう」

 

「いえ、空母級の反応はあるのです。しかしほとんどの反応は、その強度からするとフリゲート、大きくても駆逐艦程度の規模にしか見えません。空母の護衛戦力としては不足している気がしまして。誤探知の可能性も……」

 

 

参謀のカイルが眉根を寄せる。空母の護衛なら、巡洋艦あたりは必要だろう。それ相応の大きさがあるはずだ。だというのに、レーダーが示す反応はあまりに小さい。

距離が詰まるにつれ、水平線の彼方に黒い影が浮かび上がり始めた。

双眼鏡を構えた見張員が、声を上ずらせる。

 

 

「か、艦影確認!………反応が小さい艦影は、巡洋艦や駆逐艦です!後方には、我が方より大型の空母も確認できます!」

 

「馬鹿な……」

 

 

ストールは自らの目で確かめるべく、双眼鏡を奪うように受け取った。

そこに映るのは、ペガススを大きく上回る、堂々たる艦影。それを取り囲む周辺の艦影も、随分と立派だ。

 

 

「レーダー反応と実際の艦影が一致しない……そんな馬鹿な話があるのか」

 

「上層部への報告にも加える必要があります。あれらの艦は、何らかの装置でレーダーの探知そのものを阻害している可能性が高いかと」

 

 

カイルの声も僅かに掠れていた。我々と相手の技術差は、想像より大きいかもしれない。

 

 

やがて両者の距離は、通信の届く範囲にまで縮まった。

通信士が緊張の面持ちで、事前に定めた友好周波数へ呼びかける。

 

 

「こちらはグラ・バルカス帝国海軍 空母『ペガスス』だ。聞こえるか」

 

 

静寂。数秒か、数十秒か。艦橋にいる誰もが息を詰めて応答を待つ。

そして、雑音の少ない、驚くほど明瞭な声が返ってきた。

 

 

「こちら、日本連邦海軍所属 空母『天城』。音声は明瞭です」

 

 

艦橋にどよめきが走る。その通信品質の高さに誰もが驚いていた。ペガススの通信機では、この距離でここまで雑音のない音声を届けることはできない。

 

 

「……ストール司令、これは…」

 

「ああ。分かっている」

 

 

ストールは一度、深く息を吸った。ここからが本番だ。

 

 

「貴艦との接触を歓迎する。我々は貴国との友好的な対話を望んでいる。こちらに敵意はない」

 

「了解しました。当方も同様に、敵意はありません。貴艦の意図を確認できて何よりです」

 

 

淡々とした、しかし冷たくはない応答。感情の起伏を抑えた声色からは、相手側の余裕のようなものすら感じ取れる。

 

 

「差し支えなければ、貴艦の指揮官との対話を求めたい」

 

「少々お待ちください」

 

 

短い間があった後、別の声が通信機越しに響いた。今度はやや年配と思われる、落ち着いた男の声だ。

 

 

「空母『天城』艦長の永山です。グラ・バルカス帝国海軍のご指揮官でお間違いありませんね」

 

「その通りだ。艦隊司令のストールという。単刀直入に言おう。我々は未曾有の事態により、この海域に流れ着いた。貴国との友好的な関係を築きたく、また可能であれば貴国の位置情報や、外交の窓口を教えていただきたい」

 

 

率直な物言いに、艦橋の空気が僅かに強張る。カイルが小さく首を振ったが、もう遅い。ストールは、腹を括ったような顔をしていた。

 

 

「……なるほど、事情はおおよそ理解しました。より上位の判断が必要な内容ですので、しばらくお待ちいただけますか」

 

「もちろんだ。急いてはいない」

 

 

通信が一時途切れる。

艦橋には、安堵とも緊張ともつかない空気が漂った。お互いに敵意がないことは確認できた。

しかし同時に、レーダーを欺く技術、あまりに明瞭な通信、そして先程アルスが目撃した規格外の飛行性能。

それらすべてが、この「日本連邦」という国家が帝国とは隔絶した技術水準にあることを示していた。

 

 

「……カイル」

 

「はい」

 

「これは、思っていたより厄介な相手かもしれんな」

 

「同感です。ですが、話は通じる相手でした。今はそれだけでも、儲けものだと思うべきでしょう」

 

 

ストールは頷き、再び水平線の彼方に浮かぶ空母へと目をやった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

兵器性能紹介

 

 

 

「シリウス型爆撃機」

 

乗員 2名

動力 空冷二重星形14気筒レシプロエンジン 単発

最高速度 530km/h

巡航速度 430km/h

航続距離 約2,400km(増槽あり)

武装ーーーーーーーーーー|

12.7mm機銃 前方固定 2基

7.7mm機銃 後方旋回 1基

250kg爆弾 ×1

60kg爆弾 ×2

ーーーーーーーーーーーー|

 

グラ・バルカス帝国が運用する爆撃機。

日本帝国海軍の開発した「艦上爆撃機『彗星』」に酷似した性能を持つ。

巡航速度に関しては『彗星』を明確に上回っており、実用性の高い爆撃機であると言えるだろう。

通常はペガスス級をはじめとした空母に搭載されているが、新世界開拓艦隊では運用されなかった。




シリウスって調べたら艦上爆撃機とは書いてなかったんですけど、陸と共通で運用してるんですかね……
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