そして、あなたと____   作:うらみ草

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勢い任せに初投稿。

みんなも自分があの世界に行ったら、なんて考えたこと、あるよね?
なら、自キャラを向かわせるのもありだと思います。

※PSO2知らなくてもがっつり設定をクロスオーバーさせないので、とりあえず見てってー!


プロローグ

キャラクリが充実しているゲームは最高である。

 

 

人によってはゲーム性を求めたりコレクト要素を求めたりするのだろうが、少なくとも俺にとってはキャラクリ、特に着せ替えの充実しているゲームはそれだけで満足できるものだった。

 

ある時はダンディなイケおじを。

ある時は珍妙な生物を。

ある時は可憐な美少女を_____。

 

自由度の高いキャラクリを求めていた俺は、学生時代にあるゲームにのめりこんだ。

 

ファンタシースターオンライン2。通称PSO2。

SEGAが送る大作SFオンラインゲームである。

 

キャラクリもさることながら、スピード感のあるアクションと他プレイヤーとの交流も魅力的で多くの時間をゲームプレイに費やした。

惑星間の治安を守る先頭集団、アークスとなった主人公が宇宙を脅かす宿敵たちに立ち向かう物語も感性に刺さったものだ。

 

そんな俺の青春の一部であったPSO2も、大きな改新を迎えることになる。

ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス。略してPSO2NGS。

 

グラフィックの進化と更なるアクション性向上を遂げたゲームは、自分を更なるキャラクリ沼へと誘った。

キャラクターの個性は多種多様。あるプレイヤーは自身をキャラクターに投影し、あるプレイヤーは理想を、あるプレイヤーは推しを再現する。

PSO2は自由度からそういったある種の『癖』が特に煮詰まったゲームだった。

自分好みのキャラクターを、多種多様な衣装と声で魅力的に整え。

複数あるキャラクターごとにロールプレイングを行い。

フレンドたちと自キャラを自慢しあう。

 

そんな充実した日々を送っていた自分は今_____。

 

「これは、自キャラ転移…ってやつか!!(爆速理解)」

 

視界に広がる砂、砂、砂_____。

先ほどまで自室のモニター前でPSO2NGSをして、今日は終わりと床に就いたはずが、気が付くと一面砂まみれの場所に立っていた。

太陽が照り、砂で反射する熱が夏場のアスファルト上にいるよりも暑さを助長している。

 

現実離れした光景を前にして、俺自身意外なことに混乱はなかった。あるいは、頭では夢とでも認識しているのだろうか。

まぶしい景色から視線を下に向けると、そこには無いはずの胸の膨らみと見覚えのある衣装が視界に入った。先ほどの声も男のものでなく、少女のものである。

この姿は直前まで使用していた自キャラ、それもPSO2のキャラクリ機能『エステ』で手を加えていた『サブキャラ』だ。その確信があった。

 

ある程度のサブカル知識のあるからには、『オーバー〇ード』や『骸〇騎士様』などの作品にも覚えがある。

ゲームで自身のキャラクターになり、ゲーム内や異世界に転移するジャンルがあることも知っていた。

俺は、自キャラ転移を遂げた。そう受け入れるとともに、思考の余裕ができた。

 

なら、この後どうするべきか。

自然とその思考になった俺が考えたこと。

それは_____。

 

「(このキャラで俺の口調は解釈違いだなぁ)」

 

俺はキャラクリ大好き勢のプレイヤーである。それはキャラクターの見た目のみならず、キャラクターがアクションを起こすたびに自動で発する『オートワード』、つまりはロールプレイを含めてのことだった。

これは持論だが、キャラクターの容姿、声から受ける印象を言葉でさらに肉付けすることでキャラクターの魅力は増す。ならば、設定できる項目は埋めたくなるのが性というもの。

そんな手塩にかけたキャラクターの印象から離れた言動など、俺には耐えられない。ならば_____。

 

「ん、んんっ。_____一面砂だらけっ、リテムリージョンに転移…って訳ではないみたい☆」

 

_____頭の中のイマジナリーきゃぴきゃぴ☆女子を起動するッッッッッ!!!

 

ロールプレイに大事なことは何か。

それは、恥を捨て、キャラの性格をトレースし、勢いのままに行動することである。

恥が見えると人は「うわっ…(ドン引き)」と感じるが、極まったロールプレイは人に「おおっ(感嘆)」と感じさせるのだ!

 

無意味にピースサインを目元にポーズをとる。

これもロールプレイを行うと体が勝手に動くがゆえ。

確固たるキャラクター性を持てばおのずと体が動くのは、人類共通の摂理である!

古事記にもそう書かれているし、聖書にだって書かれていることだ。

 

「んー、まずは第一村人さんを求めてっ、てとこだね☆」

 

リテムリージョン。それは、ゲーム内での砂漠エリアのことだ。

サハラ砂漠とイエローストーンが合体した平地と砂岩の山岳が広がるエリアなのだが、ここでは砂漠に交じり埋まった廃ビルが頭を出している。

…もしかして、マッド〇ックスみたいな終末サバイバル世界だったりするのだろうか?

 

とはいえ、留まって思考していても暑さでバテてしまう。

廃ビルがあるのなら、少なくとも文明がある、あるいはあったのだ。

まずは廃ビルが比較的多い方向に向かい、都市中心部を目指すことから始めよう。

 

そう結論を出し、俺は走り出した_____。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

走り出して、人を見つけるまでそれほど時間はかからなかった。

 

流石は自キャラ転移。宇宙をまたにかけて戦う戦闘集団(ガチ)たるアークスになった俺の身体能力は想像以上。

車よりも速く走り、ジャンプをすれば5階建ての建物など飛び越えるこの体は疲れ知らずだったのだ。

 

そこまではいい。こちとら自キャラ転移ものを履修しているので、道中に身体能力の把握はバッチリ。

やはりというべきか、廃ビルの多い方向へ進んだところ、足元の砂が減りアスファルトと無事な建物が増えてきた。

次第に生活の痕跡が増え、求めていた第一村人を発見したが_____。

 

「(ヘルメットを被ってる学生さん?それに、頭に…天使の輪?)」

 

第一村人発見!と早速話しかけようとした俺が見たのは、ヘルメットを被った高校生ほどの少女。

_____ただし、その頭頂部には天使の輪があった。

 

天使の輪、ヘイローというのだったか。宗教画でその神聖さを表すそれを見たとき、たまらず足を止めていた。

 

「えっ、自キャラ転移でまさかの天国行きってことっ?…にしては、天使さんっぽくないかなぁ」

 

足を止めた俺は、ビルの物陰に身を隠し少女を観察することにした。

ヘイローを持ったその少女は、個人的に天使のイメージである翼をもっていないし、はては学生服を着用している。

フルフェイスのヘルメットは異様だし、正直、雰囲気も不良っぽく神聖さの欠片もない。

 

「なにか手に持ってる。黒いくて、細長い…あれは!?」

 

観察を続けて、何か手に持っていることに気が付いた。

発見時は少女が背を向けていたため気が付かなかったのだが、その手には銃。形状からしてアサルトライフルを持っているのだ。

ヘイロー、学生服、銃。ちぐはぐな印象を受けるそれが頭を混乱させる。

 

天国じゃなくて、荒廃した砂漠。

天使じゃなくて、女学生。

そして、銃_____。

 

「あああああ!!!」

 

ここで、ある『ゲーム』を思い出した。

あいにく俺自身はプレイしたことがなかったが、PSO2のフレンドに熱心に布教してくるヤツがいた。

 

『ブルーアーカイブ』。

 

キャッチコピーが『透き通るような世界観で送る学園RPG』なそのゲームは、ヤツ曰く『頭グラ〇フな少女たちによる青春の物語』。

ヘイローを持った少女が銃弾飛び交う日常で、ハチャメチャな学生生活を謳歌するゲームとのことだった。

その少女たちの『絡み』が、とても良いのだと。

 

 

_____ここに、致命的な勘違いが発生した。

_____ひとつ、『ブルーアーカイブ』をプレイしていなかったこと。

_____ふたつ、フレンドからの情報しかゲームを知らなかったこと。

_____みっつ、布教したフレンドが、ある『癖』を持っていたこと。

 

__________そのフレンドは、『百合豚先生』だった。

 

__________『ホシ×ユメはいいぞ』。

 

 

 

「つまり、この世界は!!!」

 

 

__________頭グラセフな少女たちによる百合色学園RPG!!!!!

 

 

 

 

 

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