立ち上がって周りを見渡すと、白いタイルと水が目に入った。
周りには白い柱が何本も立っていて、どこから差し込んできている日光が水に反射して綺麗だった。
「ここは……プール?」
「そうだよ」
いつの間にか隣にミクがいた。
ミクの白いワンピースに白く長い髪と、白く輝くプールは相性がとても良いみたいだ。
「……綺麗」
思わずそう呟いた。
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「あ、線路だ」
しばらくミクと一緒に歩いていると、線路を発見した。
水の底に沈んでいたけど、錆びてはいないようだった。
「ここって電車とか通るの?」
「んー、通ってるところは見たこと無いかな?」
あ、でも
そう言うと、ミクはくるりと振り返った。
「この線路を辿っていくと不思議なものが見つけられるんだ」
「不思議なもの?」
「うん。とっても不思議で、場違いなものもあるんだ」
「例えば?」
うーん……とミクは考え込み、すぐに思い出したように告げた。
「まず最初に見たことあるのは薄暗いスーパーのバックヤードかな。
その次は天井がないスイミングプールで、狭い隙間の向こうに見えたけど行けなかったな。
あ、ショッピングモールみたいな場所も見たことある。
あとは空港の管制塔みたいなものが沈んでた時もあったよ」
「本当に不思議だね……」
不思議なんてものじゃない気がする。
と、思っていた時。
ウ〜〜ゥ…ウ〜〜ゥ…
思わずビクッとなって辺りを見回した。
「大丈夫、こういうこともよくあるの。
なんなら、これは良いことだよ?」
「…良いこと?」
「サイレンのなってる方向に行くと、そこには次の場所への入り口があるんだ」
「えっそうなの!?」
ミクはうんうん、と頷いた。
私は走ろうとして……やめた。
よく考えたらここ、濡れないとはいえ水の上。
普通に抵抗自体はあるのでどこかで疲れて休んで…を繰り返して非効率な移動になりそう。
少し考えた後に、ミクと話しながらゆっくり歩いて行くことにした。
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「そういえば、このUntitledもいつかちゃんと聞けるようになるの?」
「うーん……今のところは私だけかな」
「あれ、前にもここに来た人がいたって…」
「……もしかしたら、そういうものなのかも?」
ミクの顔は少し寂しそうだった。
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「さっき言ってた管制塔って中とかあったの?」
「うん。色んな機械あったからがちゃがちゃして遊んだよ」
「なんか面白そう」
ちょっと気になっちゃうな。
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「好きな食べ物ってある?」
「私は…飲み物だけどアーモンドウォーターが好きかな」
「アーモンドウォーター?ミルクじゃなくて?」
「うん。ビクトリアズ・キッチンっていうアメリアの飲料メーカーが売ってたんだけどさ。
2019年だったかな?メーカーの停止と一緒に売られなくなっちゃったんだよね」
「そうなんだ…なんか、悲しいね」
自分も好きな焼きそばパンが店に並ばなくなると悲しくなるので、少し分かるような気がした。
あれ、なんで現実世界の飲み物を知ってるんだろう?って思ったけど、
私よりも前にこのセカイに来た人がいると言っていたので、誰かから教えてもらったのかな。
それとも…このセカイに自由に来れる人がいるのかな?
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「あ、なにか見えてきた」
目線の先には階段が見えていた。
白い柱の周りに階段がついていて、それが螺旋状に上に続いている。
「お、入り口は2階かな?」
「え、2階もあるの?ここ」
「うん」
まだまだプールは続きそう。
アーモンドウォーター、まだ飲みたかったなぁ…… by螂・縺ョ繧サ繧ォ繧、縺ョ繧、繧「