異世界帰りのTS美少女勇者、人気ダンジョン配信者に成り上がりながら、「性転換の薬」を追い求める 作:冰藍雷夏
「……はぁ……はぁ……はふぅ」
「大丈夫ですか? 舞香お嬢様は心を開いた相手には容赦なく悪戯されるお方です。気をつけて下さい」
「は……い……」
身体が熱い。特に下が熱いよ。
下腹部からの謎の刺激。
正直、男時代には一切感じたことがない刺激が全身に電撃が走るような感覚で行き渡った。
何なんだあの感覚……あれが女の子が受ける気持ちいいってやつなのか?
あんなこと舞香に毎日されたら、俺はいったいどんな女の子になっちまうんだよ。
「保健室に着きましたよ……また蕩けた顔になって、シャキッとして下さい。ユウさん」
「えっと……ごめんなさい。愛花ちゃん」
「? ユウさん。今、ワタシのことを下の名前で?」
「へ? あ、ご、ごめん。愛花ちゃん」
うぉ!? また愛花ちゃん呼びで呼んじまった! どうしよう~!
「い、いえ、大丈夫です……えっと、ユウ坊っちゃま。小さい時に屋敷を抜け出しては、山でワタシと駆け回っていて、ワタシが崖から落ちそうになった時、必死に助けてくれたのを覚えていますか?」
「え? あ、あぁ、覚えてる覚えてる。あの時は愛花ちゃんを助けるのに必死だったし、鮮明に覚えてるよ……あっ!」
や、やばい、俺はなにを言ってんだ!
俺はただ、アホ義妹に鼠径部を刺激されただけだろうが。 全く!
「そのことを知っているのはワタシとユウお坊っちゃまだけ……やはり! ユウお坊っちゃま~! ご無事で良かったです~!」
「ぐぉ!? ま、待って! 愛花ちゃん! い、今は駄目。今は駄目なの! 今、これ以上刺激されちゃうと……俺は……んぉ」
「ユウお坊っちゃま!? し、しっかりなさって下さい! ユウお坊っちゃま~!」
俺は愛花ちゃんに抱きつかれたと同時に今まで感じたことがない気持ちいい何かが身体中に走った。
◇
俺は気持ちいい何かが身体中に走った後、愛花ちゃんに保健室へと連れ込まれベッドの上に寝かせられた。これはどういう状態だ? 男の子だよ
「なんですかそれは? 異世界からようやく帰って来たら女体化していて、舞香お嬢様は日々ユウお坊っちゃまの身体を開発中なんて……羨ましい」
「……え?」
「……え?」
ハモってしまった。
愛花ちゃんの口から羨ましいとか聞こえた気がしたが、きっと気のせいだろう。
「しかし、ワタシのユウお坊っちゃまをそんなぞんざいに開発するなんて許しません。舞香お嬢様は~!」
「え?」
「え?」
またハモってしまった。
俺の幼馴染みにして小さい頃からの御世話係がそんなこと言うはずないよな。
うん。気のせいだ。
「そ、それにしても、舞香お嬢様は羨まし…ゴホンッ! ゴホンッ! 本当に許せません! 女体化したユウお坊っちゃ…ワタシのユウ様を独占しようとするなんて! 羨まし過ぎます!」
「どういう情緒だよ! ま、まぁ、愛花ちゃんは舞香のどす黒い本性を知っているからあれだけど……やっと俺の秘密を話せて相談できたのは嬉しいよ。最近は、舞香に好き放題やられっぱなしだったからさ」
「ユウ様……」
そう、思えば異世界から帰って来ていきなりの「ちんこ見せて」から始まり。さっきなんてスカートの中まで手を侵入させてあんなことされたんだぞ! 俺はちんこが付いてた男の子なんぞ。舞香ちゃんよう! それなのに、どんどん俺の知らない感覚を覚えさせてきやがって、さっさと男の子に戻らないと俺は……俺は
「どうなっちゃうのかな?」
「ユウ様……可愛い……です」
「え?」
「な、なんですか? そんな可愛い仕草。可愛すぎます!」
俺が可愛い? なに言ってんだ愛花ちゃんは。
「……俺が可愛い? 俺はただベッドの上でシーツを掴んで顔を埋《うず》めているだけなんだけど?」
「それがあざと可愛いというやつです! ユウ様、すごく可愛い女の子になられましたね。素敵です!」
……なに言ってんだこいつ? 俺が可愛い?
俺が可愛い……
「俺が可愛いだと!?」
「はい♡」
「……語尾の♡止めれ」
「はい」
よかった。愛花ちゃんはまだ普通の返事ができるようだ。
舞香だったら、俺に飛びついて今着ているメイド服を脱げとか脅《おど》してくるからな。
いや、それよりも……もしかして俺、女の子の身体になったことで、心まで女の子に近づきはじめているのか?
「舞香の奴、それをなんとなく分かったうえで、俺の身体を弄んでいるのか?」
「いえ、あれは素でユウ様を弄るのに快感を見出している変態お嬢様です。=ただの変態です」
「お、おう。そうだよな。舞香はただの変態だよな」
「はい! 断言致します」
舞香の本性はど変態の鬼畜美少女だ。
それは俺たち2人しか知らない世界の真実。
「それよりも、くそ! このまま舞香ちゃんに女の子としての教育されてくのはまずい。男らしかった俺が可愛い女の子になっちまうよ」
「それでもいいのではないかと、さっきのユウ様の仕草を見て確信しました」
「……え?」
「……え?」
愛花ちゃんがまたおかしなことを言っている。なに言ってんだこいつ?
「それよりも、舞香お嬢様の話を聞いているととんでもないことをなさっていますね」
「そうなんだよ! 今も舞香ちゃんの命令で下着を履いちゃ駄目だから、胸はサラシに下はスパッツを履いて対応してんだぜ。酷い話だろう?」
ブッシュー!……愛花ちゃんが鼻血を吹き出した。
「愛花ちゃん?」
「し、失礼致しました。そ、それは酷いお話ですね。そ、それはユウ様のお体の状態を確認しなければいけませんね。これから2人きりでダンジョンに参りましょう。そう致しましょう!」
「い、いや、まずは鼻血ふけよ。ダダ漏れだぞ」
「は、はい! これは失礼致しました! ユウお坊っちゃま!」
「……おう」
こうして俺は舞香には内緒で、愛花ちゃんと近くのダンジョンへと向かうことになった。
……愛花ちゃんの反応は怖かったので、俺の部屋で待機しているであろうサラに助けてくれるようにシグナルを密かに送った。