異世界帰りのTS美少女勇者、人気ダンジョン配信者に成り上がりながら、「性転換の薬」を追い求める 作:冰藍雷夏
「うぐぅ~! お兄、お尻擦って」
「はいはい」
「ううぅぅ、相変わらず、ママは私に厳しいよ~! お兄」
「あんなこと実の娘がしたら、そりゃあぶち切れるだろう普通」
「うぐぅ~! たしかに……んぉほぉ!」
「? んぉほぉ? なんて?」
現在『星条女学院』に向かっている。車内は俺、舞香とユリカママのお付きのボディーガードの3人のみ。
俺は舞香の腫れたお尻を擦っている。
「……なんで変な声出した? 舞香ちゃん」
「う、ううん、何でもないし。ママに命令されて反省用のアレなんて付けてないもん」
「反省の……あれ? よう分からんけど、あっそう!」
パチンッ!
「んぉほぉ!」
フリフリと俺の顔面に揺れている舞香のお尻をものすごく軽く叩く。手応えと共に気持ち良さそうな顔を俺へと向ける舞香。
何してんだこいつ。
「……ん~? お尻本当に大丈夫かよ? ちょっと心配になってきたから、俺の膝座るか?」
「い、いぐぅぅぃ……良い案だけど、これ以上は今は駄目だから! これ以上はアレにきちゃうから駄目」
「? 何が駄目なんだよ。いつもはお兄、お兄とか言って俺の膝に乗ってくるくせに、良いから座れよ」
「ま、待って、それなら放課後に……ぅぐぉぅ!?」
毎朝甘えてくるくせに何を今さら、俺は顔面にあった舞香のお尻を両手で掴むとそのまま俺の膝に強制的に座らせた。
「お、お兄…ちゃん待って。私が悪かったから、これ以上の刺激ノーノーなの」
「何がノーノーだよ。いや、俺も朝からやり過ぎたのは反省してるって、悪かった」
「ぅ、ぅぅんぅんんゆ、私も悪かったから膝から私を下ろしてカッチきてるカッチきてるかりゃ~!」
「だから今さら何を恥ずかしがってんだって、俺たち兄妹だし、今朝なんて舞香の舞香まで見たんだぞ」
いつもは積極的にコミュニケーション取ってくるくせに、いざとなったらこれなんだから参るよな~!
そうだ! こんな状態で舞香に抱きついたらどうなるか試してみるか。
「ご、ご、ごめんってば、お兄だから……お尻をこれ以上刺激しない…でぇ…」
「舞香ちゃん~! なに言ってんだよ! いつもはもっと大胆だろうに」
俺は普段舞香にやられる様な抱き付きを、彼女に行った。
「ぐんぉ!? お、お兄のばかぁぁぁ……これだめぇぅぇ~!」
「ん? なにいきなり叫んでって……舞香ちゃん、お前何を!?」
舞香は朝から舞香だった。
俺は知らないうちにこの間のやり返しができてしまったのだった。
◇
午後の授業。
昼休みは舞香に絡まれることなく、運動部の淑女たちに拉致されることくらいしか起こらず、無事に過ごしている。
「ダンジョンの歴史はまだまだ浅く、未知の素材や魔道具が眠っていると言われています」
今はダンジョン学の授業。
昼ごはんも食べたので眠い、数人で班を決めてダンジョン攻略のシミュレーション中。
「ふわぁ〜! 眠、前に居た学校のほうが授業は進んでたんだな。そこは罠があるから気をつけろよ。有栖川」
「ふぇ? は、はいです!氷室さん」
「素晴らしいです、ユウ様。危機察知能力がずば抜けています」
「いつも貞操の危機にはさらされているからな。こういうのは大得意だわ」
今度学校の中にある初心者ダンジョンに潜るためのシミュレーションだ。
3人1組。
チームメンバーは俺、有栖川、愛花ちゃんの常識人チーム。
なんだか、楽しいダンジョン攻略ができそうなチームである。
そして舞香の方はというと……
◇
あんなに私以外の女の子と仲良くして、どうするのよ。お兄~!
あー、お兄の楽しそうに笑う顔可愛い過ぎる舐めたい!
で、でも、駄目よ舞香。
そんなことをすればママから付けられたこれを外すのが遠退くもの。
ママのアホ! 私はただお兄と1つになりたかっただけなのに。お兄は私だけの人なんだからね。
「ふぅ……ふぅ……おに…いえ、ユウさんたらあんなに楽しそうにしているなんて許せませんね」
「……さ、策を練りますか?舞香様」
緑髪のちょっと暗めの女の子、親友の1人萌さん。
「ま、舞香さん。体調がすぐれないのでしたら、ウチと保健室に行く?」
黒髪の女の子は親友のホムラちゃん。
「い、いえ、大丈夫ですよ、お二人共。心配してくれてありがとうございます」
「「はい!」」
2人とも私の本来の性格も本性を知っている大切な親友。
そう私にはこういった親友たちがこの学校に沢山いるわ。心と体が強く繋がったお友達が。
「ふぅ……ふぅ……お尻の座る位置変えないと、変になる」
「……や、や、やっぱり。あれ以上の氷室さんと他の女の子との接触は避けるべ、べきかと思います。ま、舞香様」
「そうだよ。あのまま独立派閥でも作られたら厄介このうえなくなるよ。舞香さん」
「ふぇ? お二人共、今なんて仰いました?」
お尻に意識がいっていて上手く聞き取れなかった。
「と、と、とりあえず。貴女たちに一任します。好きなようにやってみて下さい。私はちょっと……おトイレにお花を摘みに行ってきますので、行ってきます」
「「はい! 舞香様」「舞香さん」」
よく分からないけど後のことは親友2人に任せて、私はトイレに急いで向かったの。
放課後、お兄と私の親友たちがあんな関係に落ち着くなんて思いも知らずに―――