異世界帰りのTS美少女勇者、人気ダンジョン配信者に成り上がりながら、「性転換の薬」を追い求める   作:冰藍雷夏

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第25話 お友達を連れて来た、私の親友じゃん!

 浅草ダンジョンには「性転換の薬」の手がかりがあるというのは本当だった。

 

 ダンジョンの一番奥に隠し部屋があり、そこにお宝の在りかを示す地図があったんだ。

 

「……えへへ。氷室さんのお役に立てちゃいました。えへへ…えへへ」

 

 萌っちがとんでもない蕩けた目で俺を見つめている。大丈夫か? あの子。

 

 これも全ては萌っちの()()()()()と愛花ちゃんの情報のおかげだな。

 

「……愛花ちゃんの情報通りだったな。まさか、あんな石畳に仕掛けがあるなんて思わなかったわ」

「はい。獅子堂家のコネクションを全て使って掴んだ情報です。これも全てはワタシのユウ様のためですから」

「おう。俺は誰の物でもないけどな。まさか萌っちが『千里眼』の魔法を使えるとはな。小さい頃からあのどす黒舞香ちゃんの側近をしていたのは能力が優秀だったからだな」

「……間違いないかと思われます」

 

 舞香が能力で人を選び、側近にすることはないだろう。

 

 性癖が自身に似ていて、能力があり、可愛い美少女を側近に選ぶからな。

 

 萌っちはおまけに家柄も良いらしいので、舞香のお眼鏡に叶ってずっと側に置かれているんだろうな。

 

 テニスの時の変な視線も千里眼魔法の効果だったのかもしれん。

 

 萌っちとは今日初めて話したが、従順で素直な性格だと思う。おまけに反応は面白いし、一緒に過ごす人によってちゃんと態度を変えられるのも良し。

 

「舞香ちゃんが親友に選ぶのも頷けるよな。萌っちは良い子だわ」

「はい。椎名さんは教室では静かですが、周囲の方々への配慮や気配りを徹底して()()います。特に舞香お嬢様への気配りはメイドのワタシよりも素早いです」

「へ~! そうなのか。それじゃあ、学校以外の舞香お嬢様も見てもらう必要があるよな。それは楽しみだ」

 

 

 今日は金曜日。

 ユリカママは社交界で留守のため、ストレスが溜まりまくりの舞香が暴れ出す日だ。

 

 被害は100%俺に来るだろう。

 未然に防がねばならんよな~!

 

「仕方ない。萌っちとせっかくお友達になれたんだ。今日は俺の家に遊びに来てもらってパジャマパーティーと洒落込むしかないよな。愛花ちゃん」

「す、素晴らしい案です! ユウ様」

 

 元専属お世話係の愛花ちゃんもこう言っていることだし敢行決定。

 

 ただ有栖川はこの後、何かの社交界に出席するために家に来れないらしい。サラも家から向かったとさっき連絡が来たとか。

 

「ごめんなさいですの。わたくしも行きたかったですわ。お泊まり会~!」

 

 とのことだった。

 なので俺は萌っちと愛花ちゃんと共に、魔王が待つ家へと帰還した。

 

 

 

 

「……ただいま変た…じゃなくて舞香お嬢様」

 慎重に、おそるおそる家の玄関口を開ける。

「んぉ! お、お帰りお兄~! み、見て見て、今日はママも居ないし裸エプロンでお兄ちゃんをお出迎えだよ。お尻の辺りはまだまだお仕置きされ中で外せないけど。それでもお兄への悪戯は止められないのが私のサガなんだよね。だからさお兄、今日は全裸になってくれるかな? いいよね? 良いはずだよね? だって今のこんな状況になったのは全部全部お兄のせいだもんね? さぁ、さぁ、さぁ、お兄脱いで脱いで。それで今日は寝かせてあげないんだからね。私は裸エプロン、お兄は全裸で夜はベッドで運動会なんだからね。しゅきしゅき大しゅきフレンズで朝からパーリナイだよ。私の大しゅきなお兄ちゃん♡」

 

 ……開けた瞬間とんでもない光景と言葉のマシンガンが飛んできた。

 

 そっか、スマホの電源切ってたから、今回は直接口頭で言ってきたか。工夫してんな舞香ちゃん。

 

「……ただいま」

 

 腹の奥底から冷たい声で告げる俺。

 

「ま、舞香お嬢様。なんてハレンチな格好をなされているのですか? 写真撮りますね。奥様に送ります」

 

 カシャッカシャッカシャッと連写で舞香の裸エプロンを撮る愛花ちゃん。速攻でユリカママに送っていたので、後が楽しみだ。

 

「ま、舞香さ……ま? な、何をなさっておられるのですか?」

「え?……萌さん? なんでここに萌さんがお兄……いえ、ユウさんと一緒…に?……お兄まさか、私をはめたの?」

 

 ドン引きを越えた表情で、舞香の本性《裸エプロン》を見つめる萌っち。

 

 ごめん萌っち。

 俺もここまでとんでもない姿と口頭で言われるとは思ってもみなかったんだ。

 

 せいぜい水着姿で俺を出迎えると思ってた。

 変態義妹の最深部までの度量を測れなかった俺を許してくれ。

 

 そして、面白い状況にしてくれてありがとう舞香。これでお前の本性を知る味方がまた一人できそうだわ。

 

「お、お、お、お兄……」

「何だよ? いったの? そういえば舞香ちゃんは朝からお尻に何かを……」

「んぉ! こんのおぉ! 何私の親友をお家に招いちゃってるのさぁ!? 許さないんだからね」

 

 うお? こいつ俺に狙いを定めて抱きついてきやがった?

 

 マジで何考えてやがる。

 この場で起こした自身の変態行動よりも俺への攻めを優先した?

 

 強者か? 自分の本性がバレて貞操を守るよりも俺への攻撃を優先する狂信者か何かかこいつは?

 

「うぉ!? どさくさに紛れて俺のスパッツを脱がせようとするんじゃねえ」

「うるさいよ! お兄の全ては私の物だし。て、ていうかなんでこのメイド服は脱がせられないの? どんな特注品なの」

「ま、舞香お嬢様。ワタシのユウ様から離れて下さい!」

「は? 嫌なんですけど。今夜はママが居ないから好き放題するんですけど」

 

 こ、こいつ、揺るがねえ。

 

「あ、あのお上品な舞香様が氷室さんを襲って喜んでいる?……嘘ですよね?」

「も、萌っち!? しっかりしろ!」

「萌さん?」

 

 あまりにも普通じゃない舞香の行動に、いつも学校で一緒に居るであろう萌っちはドン引きしまくり、青ざめながら気絶してしまった。

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