転生者たちは今日も新エリー都を駆け回る   作:『 』を応援するテト

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久しぶりに小説を書きます。最近のAIはすごいですねさらさら文章書いてくれる…
もっとゼンゼロの小説が増えてほしくて自家発電しましたが続くかはわかりません。
ありきたりな設定ですしAI作成で文章がおかしい部分もありますのでそこを承知でお読み下さい。
読み難い為プロローグから全文修正していきます。


プロローグ いよいよビデオ屋オープン

 

六分街。

 

まだ朝の空気が残る時間帯から、Random Playの中では慌ただしく人が動いていた。

 

棚に並ぶビデオの最終確認。

 

カウンター周辺の掃除。

 

貸し出し用の端末。

 

店内の案内。

 

細かな備品。

 

昨日の夜まで3人で何度も確認したはずなのに、朝になれば気になるところはいくらでも出てくる。

 

「お兄ちゃん、そっち終わった?」

 

「こっちは大丈夫。リンは?」

 

「あとちょっと!」

 

店内を行き来するリンへ、アキラが振り返る。

 

その少し離れた場所では、ユウトが棚の上を布で拭いていた。

 

「昨日もそこ掃除してなかった?」

 

アキラが尋ねる。

 

「したよ」

 

「じゃあ何でまたやってるの?」

 

「お前らが朝から2周目始めたから、俺だけ座ってるのもなんか嫌じゃん」

 

「ユウト兄も気にしてるんじゃん」

 

「俺は気にしてない」

 

「掃除しながら言われても説得力ないよ?」

 

「これは店員としての義務ですー」

 

リンに笑われながら、ユウトは棚の端まで拭き終える。

 

Random Play。

 

アキラとリンが新たに始めるビデオ屋。

 

そして、ユウトにとってもこれから働き、暮らしていく場所だった。

 

店の準備そのものはかなり前から進めてきた。

 

足りない家具を運び、棚を組み、作品を仕入れ、店内の配置を相談し、必要な届け出を済ませる。

 

その間にもユウトはエージェントとして仕事を受け、生活費を稼いでいた。

 

主な依頼元は、昔から付き合いのある大企業の女社長。

 

本人としては、働かなくても生きていけるなら喜んでそうしたいところだが、現実はそう甘くない。

 

それに――今はまだ、稼げる時に稼いでおきたかった。

 

「ユウト兄」

 

「ん?」

 

リンが店内中央から手を振る。

 

「もう開けられるよ!」

 

「アキラは?」

 

「こっちも終わった」

 

「じゃあ――」

 

ユウトは布を片付け、時計を見る。

 

時間だ。

 

アキラが店の扉へ向かう。

 

リンもその横へ並んだ。

 

ユウトは2人の少し後ろから、その様子を眺める。

 

2人が顔を見合わせた。

 

そして。

 

Random Playは、営業を開始した。

 

     ◇

 

最初の客が入ってきて、何本かのビデオが借りられ、何人かが店内を見て回っていく。

 

開店直後としては穏やかな時間が流れ始めた頃、ユウトはようやく少し手が空いた。

 

カウンターから離れ、店の奥へ。

 

そこからさらに階段を下りる。

 

Random Playの本来の構造には存在しない地下室。

 

そこがユウトの私室だった。

 

ベッドと机、棚、普段着、エージェント用の装備。

 

そして、人目に触れないよう保管された武器類。

 

簡素ではあるが、本人にとっては十分だった。

 

ユウトはベッドへ腰を下ろす。

 

「……つっかれた」

 

そして脳内掲示板へ意識を向けた。

 

【転生者掲示板】

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

重大発表があります

 

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「シーホースCEO」

なに?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

どしたのー?

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

なになに?

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

また面倒事か。

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

あら、どうしました~?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

先生だけ俺が問題起こした前提なの何なの?

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

日頃の行い。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

解せぬ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

いいからはよ

 

こっちは仕事中なのよ

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

仕事中に掲示板見んなCEO

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

CEOだから掲示板見ながらでも仕事できるの

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

それ威張ることか?

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

できる女なので

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

できる女だ!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

子供に持ち上げてもらって満足か。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

先生今日辛辣じゃない!?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

では発表します

 

本日

 

ビデオ屋Random Play

 

無事オープンしました

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

まあ~!

 

おめでとうございます~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

おお、ついにか。

 

おめでとう。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

そうか。

 

良かったじゃないか。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

よっしゃああああああああ!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

うるさい。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

なんで店の住人より喜んでんだよ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

うるさいわね!

 

こっちはずっと待ってたの!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

社長めっちゃ楽しみにしてたもんね!

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

そりゃそうでしょうが!

 

ついにあの2人がビデオ屋開いたんだぞ!

 

テンション上がるに決まってんでしょうが!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

俺には知り合いの兄妹が店を開いたという話にしか聞こえんが。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

先生はそれでいい

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

また俺だけ知らん話か。

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

まあ原作絡みだからな。

 

必要になったら説明するよ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

……もう慣れた。

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

それで、お2人の様子はどうです~?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

朝から元気元気

 

昨日の夜まで最終確認してたくせに

 

今朝また最初から全部見直してた

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

かわいい

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

見たい

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

来んなよ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

まだ行くなんて言ってないでしょうが!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

その「見たい」は行く気満々のやつだろ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

普通に映画借りて

 

開店祝い渡して

 

帰るだけだから!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

普段からテレビやら何やらに顔出してる企業の社長が?

 

開店初日の?

 

小さい個人経営のビデオ屋に?

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

………………

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

いや、普通に目立つだろ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

目立つな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

絶対写真撮られる!

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

翌日のニュースに出てしまうかもしれませんね~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

ぐぬぬぬぬ……

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

諦めろ有名人

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

くっそおおおお!!

 

なんで会社デカくしただけで

 

ビデオ屋にも自由に行けなくなるのよ!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

「だけ」の規模じゃないだろ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

自業自得では?

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

お前ら今日容赦ないな!?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

正論パンチが飛び交っております

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

うるさい!

 

誰のおかげで今まで安定して仕事もらえてたと思ってんの!?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

大変お世話になっております社長様

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

よろしい

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

掌返すの早すぎて草。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

長年の大口依頼人ですから

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

だったら今後も働け

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

それはそれ

 

これはこれ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

おい

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

……しゃーない

 

信用できる部下に行かせるわ

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

それなら歓迎

 

普通のお客さんとして1本でも借りてってくれ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

開店祝いも持たせる

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

常識的な範囲でお願いします

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

何よ常識的な範囲って

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

お前んとこの最新映像設備一式とか送ってくんなよ?

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

………………

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

おい

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

考えてた?

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

考えてない

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

絶対考えてたろ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

考えてない!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

分かりやすい奴だな。

 

ユウトは小さく笑う。

 

その直後。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

じゃああたしは行っていい?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

昨日「今日には完成させる」って言ってたやつは?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

………………

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

ん?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

完成させてから行きます……

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

よろしい

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

むぅー!

 

今日中に終わらせるもん!

 

終わったら絶対行くからね!

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

工房からならそこまで遠くないし

 

終わってからでいいだろ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

うん!

 

ボンプたちも連れてく!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

何体だ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

みんな!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

却下

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

なんで!?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

開店初日に護衛ボンプの一団引き連れて来たら

 

店よりそっちが目立つわ

 

1体にしなさい

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

2体!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

1体

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

2体!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

1体

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

1体半!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

分割するな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

博士なら本当にやりそうで怖い。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

やらないよ!?

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

草

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

私も一度伺いたいのですけど~。

 

さすがに気軽には行けませんねぇ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

そっちは師範代だもんな

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

ええ~。

 

門弟たちの修行も見なければなりませんし

 

私だけふらっと雲嶽山を離れるわけにもいきませんから~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

役職持ちは大変だな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

あら~。

 

あなたも人のことを言えないでしょう~?

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

それはそう。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

草

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

待って

 

それ私にも刺さってる

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

勝手に刺さってろ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

先生今日ほんと辛辣ね!?

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

ふふっ。

 

時間が取れた時に

 

ゆっくり伺いますね~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

おう

 

2人にも言っとく

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

俺も今日は仕事あるから無理だな。

 

まあ距離的には問題ないし

 

そのうち行くよ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

俺は患者がいる。

 

郊外から開店初日に駆けつけるほどの理由もない。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

待って

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

今日本人が行ける奴ほぼいないじゃん!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

お前の部下が行くだろ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

私が行きたいの!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

諦めろ有名人。

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

諦めろ有名人。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

諦めろ有名人!

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

お前らそれ気に入っただろ!?

 

ユウトは声を殺して笑った。

 

一旦掲示板から意識を外す。

 

少し休んだら1階へ戻るつもりだった。

 

だが、その前に地下室の隅に置いていた洗濯籠が目に入った。

 

「……」

 

数秒。

 

見なかったことにしようかと思った。

 

しかし放っておけば、結局後で自分がやる。

 

「はいはい」

 

仕方なく立ち上がり、洗濯物を畳んでいく。自分の物を棚へ戻し、アキラとリンの分もそれぞれ分けておく。

 

朝食は食べさせた。開店準備も済んだ。買い出しも昨日のうちに終えているし、冷蔵庫の中身も確認済み。夕食に使う材料もある。

 

そこまで終わらせてから、ユウトはもう一度ベッドへ腰を下ろした。

 

【転生者掲示板】

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

もう働きたくない

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

唐突だな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

さっきから何してた。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

朝飯作って

 

開店準備手伝って

 

洗濯片付けて

 

今やっと部屋戻った

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

めっちゃ働いてるじゃん

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

働いてる!

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

お疲れ様です~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

お前の「働きたくない」は何なんだ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

愚痴だよ!!

 

お前らくらいには言わせろ!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

なるほど。

 

ここが愚痴吐き場か。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

そういうこと

 

やることやった後くらいダラけさせろ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

じゃあ午後から仕事お願い

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

嫌です

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

ほら!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

この流れ好き。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

家事はやらんと生活回らんだろ

 

あの2人だけに任せてみろ

 

店とかプロキシのことに集中したら

 

どっか抜けるぞ

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

だからお前がやるのか。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

まあな

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

えらい!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

もっと褒めていいぞ

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

調子乗んな

 

ユウトの「働きたくない」は、仲間内でこぼす愚痴にすぎない。

 

やるべきことを投げ出すわけではない。特にアキラとリンに関することなら、面倒だと言いながら結局やる。

 

それが長年続いてきた3人の生活だった。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

しかし最近は

 

エージェントの仕事も随分受けているだろう。

 

前より多い。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

それは貯金

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

貯金?

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

あー……

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

あっ

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

あー

 

なるほど。

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

あら~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

また俺だけ分からんやつか?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

まあ色々あって

 

家計が酷い目に遭う

 

以上

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

雑だな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

詳しく説明すると長いんだよ

 

とにかく今のうちに

 

金はあるだけ貯めときたい

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

だから最近こっちの依頼にも

 

食いつきいいのね

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

俺の金は俺の金だけどさ

 

一緒に住んでる2人が困ってんのに

 

俺だけ横で金持っててもしょうがないだろ

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

……まあ

 

それはそうだな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

納得。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

じゃあ仕事増やしたげる♡

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

待て

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

貯金したいんでしょ?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

したい

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

金欲しいんでしょ?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

欲しい

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

なら働け

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

仕事は面倒

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

面倒でも働くんでしょうが!

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

……はい

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

負けてて草。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

がんばれー!

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

頑張ってくださいね~。

 

ユウトはベッドへ倒れ込んだ。

 

「金だけ降ってこねえかなぁ……」

 

もちろん、そんな都合のいいことは起こらない。

 

それでも今日くらい、少し休んでも罰は当たらないだろう。

 

地下室なので、1階の音は遠い。それでも時折、アキラとリンの声が聞こえてくる。

 

開店初日。

 

2人とも楽しそうだった。

 

ユウトは目を閉じかけ――ふと1つのことを思い出した。

 

再び掲示板へ意識を向ける。

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

そういや

 

店も開いたし

 

そろそろ羊飼いがいつ来るか気にしとかんとな

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

やっぱそこよね

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

いつ来るんだろ?

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

そこまで細かい時期って覚えてる?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

分からん

 

ゲームで開店から何日後とか

 

表示されてたわけじゃないし

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

そこまでは覚えてないわよねぇ

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

その羊飼いというのは?

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

情報屋。

 

あの兄妹へ仕事を回す側の人間だな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

敵ではない?

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

そこは大丈夫

 

ただ

 

あいつが来れば

 

2人がパエトーンとして本格的に動き始める

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

なるほど。

 

そこで少しだけ、ユウトの意識が止まった。

 

ヘーリオス研究所。

 

零号ホロウ。

 

アキラとリンが何を求めているのか、ユウトはずっと近くで見てきた。

 

2人は、ただ金を稼ぐためにプロキシになるわけではない。自分たちの過去へ繋がるものを追い、零号ホロウで何が起きたのか、ヘーリオス研究所に何があったのか、それを自分たちの目で確かめるためにこの道を選んだ。

 

もっと安全な道はあるだろう。

 

それでも2人が選んだ道がプロキシなら、ユウトがやることも決まっている。

 

2人がホロウへ行くなら、自分もエージェントとして行く。

 

未来のことを知っているからではない。

 

家族だからだ。

 

それだけだった。

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

まあ

 

2人が依頼受けたら俺も同行

 

そっからは現場見ながら対応するしかないな

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

まあ、それが一番だろ。

 

俺たちが覚えてる通りになるとは限らないし。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

そこ大事よね

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

ええ~。

 

実際に起きていることを見て

 

その時に判断するのが一番ですよ~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

何かあったらあたしたちも手伝うよ!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

俺は原作とやらを知らん。

 

だが怪我人が出たら連れてこい。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

頼りにしてます

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

お前自身も含めてだ。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

善処します

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

その返事は信用ならん。

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

同感。

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

同感

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

同感!

 

ーーーーーーーーーー

 

「おっとり師範」

私も少し心配ですね~。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

味方がいねえ!!

 

ユウトはそこで掲示板から意識を外した。

 

未来の話は、それで終わり。

 

今考えたところで、まだ羊飼いすら現れていない。

 

だったら今は、目の前の生活を回せばいい。

 

「さて……」

 

休憩終了。

 

地下室から1階へ上がる。

 

店内ではリンが棚の前でケースを何本か並べ直していた。アキラはカウンターで貸し出し処理を確認している。

 

ユウトの姿を見つけたリンが振り返った。

 

「ユウト兄、ちょうどよかった!」

 

「ん?」

 

「ここの並べ方なんだけど、ちょっと見てほしいの」

 

「はいはい」

 

リンの隣へ向かい、棚を見る。

 

「これはこっちじゃない?」

 

「やっぱり?」

 

「シリーズ物は固めた方が探しやすいだろ」

 

「じゃあそうする!」

 

リンが嬉しそうにケースを動かしていく。

 

そこへアキラもやって来た。

 

「休憩できた?」

 

「まあな」

 

「もう少し休んでてもよかったのに」

 

「夕飯の仕込みもあるし」

 

「今日は開店初日なんだから、外で食べてもいいんじゃない?」

 

「その手もあるけどなぁ」

 

ユウトは少し考える。

 

「まあ、今日の客入り見てから決めるか」

 

「賛成! 忙しかったら外で食べようよ!」

 

リンがすぐに乗ってくる。

 

「お前は単に外食したいだけだろ」

 

「バレた?」

 

「顔に書いてある」

 

アキラが苦笑する。

 

そんな会話をしているところへ、店の扉が開いた。

 

客だ。

 

「いらっしゃいませ!」

 

リンの声が店内へ響く。

 

アキラもカウンターへ戻る。

 

ユウトは少しだけ笑ってから、自分も店内へ向かった。

 

     ◇

 

夕方。

 

転生者掲示板に1件の通知が入る。

 

「シーホースCEO」

副店長

 

仕事あるよ♡

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

嫌です

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

報酬3倍

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

詳細を聞こう

 

ーーーーーーーーーー

 

「機械執事」

はや。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ちびリス博士」

はやーい!

 

ーーーーーーーーーー

 

「半々医者」

本当に金には弱いな。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ビデオ屋副店長(仮)」

生活がかかってんだよ!!

 

ーーーーーーーーーー

 

「シーホースCEO」

じゃ、よろしく♡

 

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「ビデオ屋副店長(仮)」

夕飯済ませてからな

 

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「機械執事」

そこは絶対やるんだな。

 

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「ビデオ屋副店長(仮)」

当たり前だろ

 

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「半々医者」

なら最初から働きたくないなどと言うな。

 

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「ビデオ屋副店長(仮)」

だから愚痴だっつってんだろ!!

 

その日、六分街に1軒のビデオ屋が開店した。

 

Random Play。

 

店主はアキラとリン。

 

その2人と生活を共にするエージェントが1人。

 

特別な事件など、何も起こらなかった。

 

兄妹が店内を走り回り、副店長が家事をして、開店初日の客を迎える。

 

ただそれだけの1日だった。

 

夜。

 

夕食を済ませたユウトが、エージェント用の上着を羽織る。

 

「じゃ、行ってくるわ」

 

「いってらっしゃい、ユウト兄!」

 

リンが手を振る。

 

「気をつけて、ユウト」

 

「へーい。店閉めたら2人ともちゃんと休めよ」

 

「分かってるよ」

 

「ユウト兄こそ無茶しないでね?」

 

「分かってますよっと」

 

片手を振り、ユウトはRandom Playの外へ出た。

 

振り返れば、新しく掲げられた看板が夜の六分街を照らしている。

 

今日から、ここが3人の店になる。

 

今日から、ここで新しい日常が始まる。

 

ユウトは少しだけその看板を眺めてから、ヴァレリアから受けた仕事へ向かって歩き出した。

 

Random Play、開店初日。

 

3人にとっての新しい日常は――

 

こうして、静かに始まった。




いかがでしたか?
転生者たちの簡単な紹介

本作に登場する転生者は全部で六人。
それぞれ異なる立場で新エリー都に根を張りながら、転生者だけが利用できる掲示板を通じて交流している。

・半々医者

六人の中で一番最初に転生した人物であり、現在はどこの組織にも所属せずフリーで活動している凄腕の医者。

前世でも医者だったため外科技術に優れ、現在はエーテル浸食に関する治療も行っている。対人関係はあまり得意ではなく少々ぶっきらぼうだが、信頼した相手とは普通に接する六人の最年長。

なお、転生者の中で唯一『ゼンレスゾーンゼロ』の原作知識を持っていない。そのため掲示板では、他の五人だけが分かっている話題に一人取り残されることもしばしば。

・シーホースCEO

TOPS財政ユニオンに所属する大企業の女社長。

市民の生活に根差した企業経営を掲げ、様々な分野へ事業を展開した結果、新エリー都ではテレビにも出演するほどの有名人となっている。

表向きは堂々とした敏腕CEOだが、転生者掲示板ではかなりノリがよく、普段の姿からは想像できないほど好き勝手に騒いでいる。

『ゼンレスゾーンゼロ』についてはかなりやり込んでいたようで、その知識を活かして昔から色々と動いているようだが……?

・ビデオ屋副店長(仮)

アキラとリンが営むビデオ屋で副店長を務め、二人と共に暮らしている男性。

普段は二人の生活を支える気のいい兄貴分。かなりの面倒くさがりで、働かなくても生活できるなら喜んでダラけていたいタイプなのだが、何故か現在は積極的に仕事を受けて貯金に励んでいる。

一見するとただのビデオ屋副店長だが、実はエージェントとしての実力はかなり高い。これまでは主にシーホースCEOから仕事を受けており、ビデオ屋の開店を境にパエトーンの仕事にも深く関わっていくことになる。

・おっとり師範

雲嶽山で他の門弟たちの修行を見ている師範代。

女性と見間違えられるほど整った中性的な容姿をしており、一人称も「私」。普段の話し方も非常に女性的だが、れっきとした男性である。

名前の通り穏やかでおっとりした人物だが、その戦闘能力は転生者たちの中でもトップクラス。普段とのギャップも大きく、真面目な話をする際にはおっとりとした口調も消える。

・機械執事

ヴィクトリア家政に所属している知能機械人。

情報の整理や精査、スケジュール管理などを得意としており、転生者たちの中では情報管理や仲間の補佐を担当することが多い。

普段は理知的で落ち着いた人物だが、転生者掲示板では他の面々の悪ノリに付き合ったり、自分からさらっと乗っかったりすることも。

戦闘ではアークライト社製の遠隔操作型ビットを使用し、仲間を支援する。

・ちびリス博士

六人の中で最後に転生した、12歳のリスのシリオン。

前世では著名な科学者だったらしく、幼いながら技術系全般を専門とする天才エンジニア。現在は自分の工房を構え、様々な発明品や転生者たちが使用する装備品などを製作している。

明るく好奇心旺盛で、実年齢に引っ張られて性格もかなり子供っぽい。

戦闘能力そのものは六人の中で最も低く、基本的に戦闘には参加しない。その代わり、自ら製作した護衛兼お世話用のボンプたちが常に数体そばにいる。
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