なお結果…
最近の楽しみは夜廻のBGM聴きながら深夜徘徊することです。
不審者は俺だったのか…
ツボくんの出番はカットです。ツボくん推しの人、ごめんなさい
今回も短めの薄味で提供しています。
「確かこっちにユイが…」
親友の後ろ姿を追いかけ、突き当たりの扉を開く。
部屋は意外にも明るい、机の上に置かれたいくつかのランプが光を放っていた。そして、部屋の中央には大きな鏡とその前に立つユイの姿があった。
「ユイ!」
やっと会えた親友に駆け寄った。
しかし、ユイに触れ、声をかけるが一向に返事が返ってこない。
「ユイ?」
ユイの顔を覗き込んだ。
そこにあったのはあの日に花火とともに見たあの笑顔ではなかった。
目と口元を三日月のように歪ませて笑う
「ッ………!」
咄嗟に飛び退き、距離を取るわたしを馬鹿にするように姿を消した
わたしをここまで誘い込むためにユイの姿を使ったんだ。
そう理解したのも束の間、妖しい雰囲気を持つ大きな鏡、わたしを写したその鏡はわたしの姿を取ったおばけをいくつか呼び出した。
幸いそこまで足が速くないそのおばけから逃げながら考える。
この鏡について何か知ってるようだったやもりさんは『これが効く』と言っていた。
つまりこの黒い布があれば何とかなるということだろう。
「鏡…光を…」
布の効果と鏡の性質について、おばけが出てくるのを止める為にはどうすればいいのか、疲れと痛みで上手く回らない頭で考える。
「あ」
わたしは近場のランプまで走った。
その瞬間、わたしを嘲笑うように歩いていたおばけが一斉にこちらに走って向かってきた。
「やっぱり、そういうこと!」
鏡が光を反射するなら、光がなかったら何も写すことができない。
何も写らないなら、鏡はその意味を失う。
やもりさんの言葉を思い出した、『怪異はそこにある意味を持つ』なら、何も写さなくなった鏡は力を失うはず。
「よし!」
数秒早くランプまで辿り着き、ランプを布で覆ったその瞬間、わたしに迫っていたおばけたちが一斉に消えた。
「あとは三つ!」
勢いをつけたわたしに反応して、鏡もおばけを次々と生み出していく。
カバンから布を取り出しながら、部屋の柱を利用して回り込んでくるおばけを身を逸らして避け、ランプをまた一つ一つ覆う。
「これが最後!」
不気味な笑みは見る影もないほど焦った表情のおばけが必死の形相で追いかけてくる中、最後のランプに手を伸ばす。
縺̷̛͚͚̂ͅ薙̴̧͊%̧̝͎́͗͠縺̝͐̄̄̿ッ̵̝̬̺͉̕̚͢騾̷̵̫ͤͥ壹̴̢̤̳ͪͅ&̲̥̬̳̽͠縺͇̤ェ̮̀̂縺̲͌͑͏�̬͎̪͊ͧ!!!!!!!
「え?」
突然現れて目の前に立ち塞がったそれは、わたしの顔なのに体が不釣り合いなほど大きい、文字通り化け物だった。
そのおばけはわたしの右手を掴んで凄い力で軽々と自分の頭上にわたしを体ごと持ち上げる。
「うっ、ぐぁっ、いっ」
笑みを浮かべて後ろに迫るおばけたちを見ながら待っている
「あと、ちょっとなのにぃ…!」
まさに絶体絶命の状況、左手を除いて体はほとんど動かないし、あと数秒で後ろのおばけたちが来て殺される。
「そうだ!何か投げてランプを壊せば!」
唯一動く左手でカバンを漁る。
「硬くて、重いもの、何か、何か、あった!」
それは、やもりさんから新しいものを貰ったことで使わなくなっていたけど、一応カバンに入れていた懐中電灯だった。
「えいっ!」
わたしは全力でそれをランプに向かって投げた。
その声でようやく気がついた大きなおばけはわたしを離して懐中電灯に手を伸ばす。
膰才畦夢箕鐚ヘ減鐔¬┥湊佑矛無優魅冥蓑務膰終脈膰才架縮ヘ!!!!!
懐中電灯はそのまま吸い込まれるようにランプに命中した。
今日だけで何度聞いたか分からないガラスが割れる音を立てて、部屋は完全に真っ暗になった。
大きなおばけも、わたしの姿をしたおばけも、その音を最後に完全に消えてしまった。
残るのは静かな部屋と大きな鏡だけだった。
「ふぅ」
そのあと、ランプのつながったコードを全て抜いて、布を鏡に被せ、図書館をあとにした。
「やもりさんの家に戻ろう。」
ここにはユイはいなかった。じゃあ、一体どこに行ったんだろう。
はい、謎の強化個体ですね。一体何が原因なんやろなぁ
あとランプのスイッチ切れよってツッコミが飛んできそうですが、ハルちゃん視点、最初は明かりを消したら怪異も消えるって知らないし、またおばけに自分でスイッチを点けられたりしないように布を使った。
ってことにしてください(土下座)
次回は幕間回です。ハルちゃんが図書館に行ってる間に不審者が深夜徘徊する話です。