邪神たちが異世界から来るそうですよ?   作:一反目連

17 / 27
誤字脱字指摘感想評価、また、『ぼくのかんがえたさいきょうのうちゅうCQC』、その他諸々待っています。


第十四話

あらすじ

 

ハス太「真実はいつも一つ!」

クー子「じっちゃんの名にかけて」

アト子「以上、証明終了です」

 

ニャル子「犯人はヤス」

 

 

真尋「おい、やめてやれよ………」

 

   *   *   *   *   *

 

(けもの)(ほう)(こう)が聞こえた直後、ゲーム終了を告げるように、木々は()(さん)した。樹によって支えられていた(はい)(おく)(とう)(かい)していく音を聞きながら、真尋は平然と風より速く走ったりなどは出来ないため、黒ウサギと十六夜だけで飛鳥達を迎えに行く。

 

「私が聞いた限りだと誰も怪我をしている様子はありませんが、確認しなければ不安でたまりません……」

「大丈夫だろ。真尋のあの策で上手くいかなかったら、そりゃアイツらの責任だ」

「黒ウサギ!こっちだよ!」

 

風より速く走る二人は瞬く間にジン達の元に駆けつけた。飛鳥達と廃屋の前で待っていたジンは二人を呼び止める為に叫ぶ。

 

「ジン坊っちゃん、飛鳥さん達に何か不調などは………」

「大丈夫だよ、黒ウサギ。飛鳥さんも耀さんも怪我は全くない。完全勝利だ」

 

黒ウサギはジンの言葉を心の中で(はん)(すう)し、ウッキャー!と、奇声を上げて喜ぶ。

 

「やりました、やりましたよ!」

「ああ、良かったな黒ウサギ」

「これは真尋さんにもお礼を言わなくてはいけませんね!では黒ウサギは真尋さんに感謝を伝える為にもお先に本拠に戻らせていただきますね!」

 

テンションを上昇させたまま、黒ウサギは本拠に戻っていく。それを見送った十六夜はポツリ、と呟く。

 

「………これは後で思い出して(しゅう)()(もだ)えるタイプだな」

「あら?では後で(いじ)ってあげないとね」

「蒸し返されて、顔を真っ赤に染めた黒ウサギを激写」

「やめてあげてください!」

 

   *   *   *   *   *

 

その後、十六夜による演説も終えて、本拠に戻る。

真尋とニャル子達は自室で(くつろ)いでいる―――より正確に言うならば、真尋が自室で寛いでいた所にニャル子達が突入して来た、が正しい―――と、真尋達の耳に()ぜるような(ごう)(おん)が届く。

 

「なっ、なんなんだっ!?」

「中庭の方から聞こましたね、行きましょう真尋さん!」

 

急いで向かった真尋達が中庭へ到着すると、そこには金髪の少女と黒ウサギ、そして十六夜が中庭から屋敷に戻ろうとし―――後ろから褐色の光が()し込んだ所であった。

 

「お前ら、後ろだ!」

「あの光………ゴーゴンの()(こう)!?まずい、見つかった!」

 

レティシアが(しょう)(そう)の混じった声を出す。そこにニャル子が猛ダッシュで突っ込み、叫ぶ。

 

「今日の私は最初っからクライマックスですよ!宇宙CQCエンハンサー!」

 

ニャル子は即座に身体を変質させていく。

少女タイプの身体を分解。より戦闘に適した身体に再構成。

瑞々しい肌色だった(やわ)(はだ)(しっ)(こく)の硬質に組み換えていく。

身につけていた可愛らしいワンピースも全て取り払い、夜空よりも深い黒い装甲に変換させる。

その表面を赤黒いラインが走る。

男受けするように見目(うるわ)しく設定した()(れん)な少女の顔は今は必要ない。

その代わりに、激しい戦闘でも大事な頭部を保護するように、フルフェイスタイプの装甲を。

全身も耐熱、(たい)(じん)、耐衝撃仕様のボディアーマーに。

しかし機動性は十全に発揮できるように全体的には細身のシルエットを取る。

 

「必殺!私の宇宙CQCパート2ダッシュ改―――」

 

瞬く間に金髪の少女より前に出て、褐色の光に接近したニャル子が、黒色の棒状の物を両手で握り、

 

「―――シュトレゴイカバールのようなもの!」

 

思いっきりフルスイングした。

褐色の光目掛けて。

ぐちゃ。

そんな音を立てて、褐色の光が崩れていった。そして、真尋は見てしまった。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()崩れていく光景を。

真尋は顔を蒼白に染め、体から冷汗が噴き出すのを気合で止めて、ニャル子に告げる。

 

「―――ニャル子、そのバールもう二度と使うな」

Why(何 故 に)!?」

 

真尋が周りを見渡すと、黒ウサギと金髪の少女はSAN値減少によって失神しており、(しゅう)(げき)(はん)はニャル子の投擲したバールがぶつかったのか、たんこぶを作って倒れていた。

 

   *   *   *   *   *

 

襲撃犯は意識が覚醒する前にクー子がどこからか取り出した荒縄で手馴れた手つきで縛り上げていく。イス香の時にもクー子が縛り上げたらしいが………一体何処からそんな知識を仕入れて、何時練習をしたのだろうか。

 

「さて、尋問をするためにも起こしますか。ほら、ちゃっちゃと起きなさい!」

「ぐっ………」

 

ニャル子がバシバシと頬を張ると、騎士のような風貌をした襲撃犯は呻き声を出して目を開ける。

 

「貴方達は一体何が目的の何処に所属しているどういう(やから)なんですか?早く言わないと指の十本や二十本くらい折っちゃいますよ〜」

「ふん、"名無し"風情がよくも大きな態度を取れたものだな。痛い目にあいたくなければ早い所我らを開放することだ!」

 

騎士のような風貌の男は、鼻を鳴らしながら言い放つ。その様子を見たニャル子は、キョトン、とした顔になって真尋に問いかける。

 

「―――すいません、真尋さん。この人達って、ひょっとして馬鹿なんですか?」

「なんだと!?」

「―――逆にここまでプライドが高いのも珍しいな」

「貴様ら、我ら"ペルセウス"を愚弄するか!」

 

自身のコミュニティをバラす騎士(笑)達。これには十六夜も苦笑いして「こいつらアホだろ………」と呟く。

 

「この程度の拘束、抜け出し……て………。な、何故だッ!?」

 

騎士(笑)達は何かギフトを使ったのか軽く身体が光る。しかし状況は一切変わらず、騎士(笑)達は拘束されている状態のままである。

 

贋作(レプリカ)とは言えど、ヘルメースの靴の恩恵(ギフト)、"タラリア"だぞ!?盗賊の神でもあるヘルメースの加護が付いたこの靴を持っているのに、何故抜け出せれない!」

 

ああ、ペルセウスだし、そう言うギフトを持っていてもおかしくないな。と、真尋は納得する。

 

「で、クー子。あの縄に何かギフトでもついているのか?」

「違う、これは私の宇宙CQC番外、触手が巻くが如き髪の捕縛術」

「なるほど、ではこれで散々馬鹿にしてくれた襲撃犯(こいつら)をじっくりと、料理(じんもん)できますねぇ〜」

 

漸く眺めていた真尋は、考えるのを止めると十六夜と黒ウサギを連れて本拠に戻り始めた。後ろから聞こえた断末魔は聞かなかった事にして………。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。