邪神たちが異世界から来るそうですよ?   作:一反目連

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今回も短いです。長文は書けません……(・ω・`)


第一話

あらすじ

 

ニャル子「真尋さんが攫われました!」

 

クー子「少年が皿、割れた?」

 

ハス太「真尋くんがお皿を割った?」

 

頼子「真尋くんのお皿が割れたのかしら?」

 

シャンタッ君「みー!」

 

真尋「なんだこの連想ゲーム……」

 

   *   *   *   *   *

 

「ニ゙ャア゙ァ゙ァァァ!!!」

 

上空4000mから落下した四人と一匹は、落下地点に用意してあった緩衝材(かんしょうざい)のような薄い水膜を幾重も通って湖に投げ出された。

 

「きゃ!」

 

「わっ!」

 

「うわっ」

 

ボチャン……八坂真尋は湖の中に飛び込んだ(不本意にも)お(かげ)で冷静になり、改めてこの状況を考えることができた。

 

(何処かに転移したのか……?今回は何か今までの事件とは毛色がちがう。取り敢えず今わかることは此処へ呼び出されたのは僕だけじゃないことから、僕が狙いという線は低いこと。また、宙高くから落とされたのに僕らは無傷、水膜か何かで守られた。このことから呼び出したのが何か生き物である場合、僕達を傷つけるつもりはないということ。このことくらいかな?)

 

八坂真尋が思考を終えると短髪の少女が服を絞りながら、

 

此処(ここ)………どこだろう?」

 

「さあな。まあ、世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」

 

少女の呟きに軽薄そうな少年が応える。何にせよ、彼らの知らない場所であることは確かだった。

そして少年は軽く曲がったくせっぱねの髪の毛を搔きあげ、

 

「まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。もしかしてお前達にも変な手紙が?」

 

「そうだけど、まずは"オマエ"って呼び方を訂正して。―――私は久遠(くどう)飛鳥(あすか)よ。以後は気を付けて。それで、そこの猫を抱きかかえている貴女(あなた)は?」

 

「………春日部(かすかべ)耀(よう)。以下同文」

 

「そう。よろしく春日部さん。次に如何(いか)にも普通な感じの貴方(あなた)は?」

 

「僕の名前は八坂真尋だ。よろしく飛鳥、耀」

 

「ええ、よろしくね真尋君。最後に、野蛮(やばん)凶暴(きょうぼう)ほうな貴方は?」

 

「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻(さかまき)十六夜(いざよい)です。粗野(そや)凶悪(きょうあく)で快楽主義と三拍子(そろ)った駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様(じょうさま)

 

「そう。取扱(とりあつかい)説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」

 

「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

「僕は一体どこからツッコめばいいんだ………?」

 

   *   *   *   *   *

 

十六夜は少々乱暴な言い方で言う。

 

「で、呼び出されたはいいけどなんで誰もいねえんだよ。この状況だと、招待状に書かれていた箱庭とかいうものの説明をする人間が現れるもんじゃねえのか?」

 

「そうね。なんの説明もないままでは動きようがないもの」

 

「取り敢えず、今僕たちのわかることは1.(いち)僕達は恐らく異世界からやって来た。2.()異世界であるため危険度は底知れないということ。3.(さん)呼び出されたときに水膜で僕達を落下の衝撃から保護していたことから、呼び出した奴は僕達に危害を加えるつもりは今のところ無い。こんなものかな?」

 

「………お前、こういう事に慣れてんのか?」

 

「僕は引き起こす側じゃなくて巻き込まれる側だけどな」

 

「で、結局どうするのかしら?」

 

 

「―――仕方がねえな。こうなったら、()()()()()()()()()()()()話を聞くか?」

 

四人の視線が物陰の一点に集まる。

 

「なんだ、貴方も気づいていたの?」

 

「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?そっちの猫を抱いてる奴も気づいていたんだろ?」

 

「風上に立たれたら嫌でもわかる」

 

「………へえ?面白いなお前」

 

「というか僕の場合嫌でも気配察知はできなきゃ駄目だったしな………」

 

「お前どんな家庭に生まれてんだよ」

 

まさか十六夜も真尋が邪神ハンターの家系にいるとは予想だにしてないだろう。

 

「や、やだなあ御四人様。そんな(おおかみ)みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独(こどく)と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱(ぜいじゃく)な心臓に免じてここは一つ穏便(おんびん)に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」

 

「断る」

 

却下(きゃっか)

 

「お断りします」

 

「駄目だ」

 

「あっは、取りつくシマもないですね♪」

 

黒ウサギはぱっと見おどけて見せている―――と、春日部耀が不思議そうに黒ウサギの隣に立ち、大分青みのかかった黒いウサ耳を根っこから鷲掴(わしづか)み、

 

「えい」

 

「フギャ!」

 

力いっぱい引っ張った。

 

「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

 

「好奇心の為せる(わざ)

 

「自由にも程があります!」

 

「へえ?このウサ耳って本物なのか?」

 

今度は十六夜が右から掴んで引っ張る。

 

「………。じゃあ私も」

 

「ちょ、ちょっと待―――!」

 

今度は飛鳥が左から。左右から力いっぱい耳を引っ張られた黒ウサギは、言葉にならない悲鳴を上げ、その絶叫は近隣に木霊(こだま)した。

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