あらすじ
ハス太「十六夜くんに連れられ三千里」
クー子「世界の果てまでイ〇テQ」
ニャル子「世界の中心で愛を叫びましょう!」
真尋「僕が向かったのは世界の果てなんだが」
* * * * *
"世界の果て"。トリトニスの大滝の近隣。
ズドォォ…ン……!! 地震でも起きたのかと錯覚させるほどの音を出し、八坂真尋を抱えて飛来、跳んできた逆廻十六夜は着地した。
「―――っと、到着だぜ」
「―――」
「おお、中々いい眺めじゃないか」
「―――」
「いやぁ、空気がおいしいってこういう事を言うんだろうなぁ。そう思わないか、真尋?」
「―――お前なぁ!死ぬかと思ったじゃないか!」
真尋が声を荒らげて十六夜に文句を言う。
「僕を抱えて連れていくとか何なんだよ!僕は厄介事に巻き込まれるのはもう飽き飽きなんだよ!そもそもお前が走っていた速度はそこらのスポーツカーよりずっと速かったんだぞ!シートベルトもないし風圧で息苦しくもなるし!ふざけんなよ!」
「どうどう、落ち着け真尋」
「おまっ………。」
真尋が十六夜を見て―――正確に言うならば十六夜の後ろを見て絶句する。
「ん?」
そしてそれに気づいた十六夜が振り返ると、白くて長いモノが目に映る。二人の目の前に居たそれは―――身の丈三〇尺強はある巨躯の大蛇であった。
『
「"世界の果て"を見に来たんだよ」
『ほう………そうじゃ手土産に我と少しゲームをしてみないか?』
「―――ほう?」
『何、簡単で単純なただのギフトゲームじゃ』
「十六夜っ!これは受けなくてもいいんだからな!」
『―――まあ、我との勝負を
「あ゙?」
『小童共は水神の眷属の蛇神である我が怖いのじゃろう?怯えておるのじゃろう?』
「いいぜ、その喧嘩買ってやるよ………そん代わり負けても文句言うなよ」
「ちょっ、十六夜っ!?」
『ふふふ…さあ、試練を選べ小童!その余裕が何時まで持つのか
「さて、
* * * * *
「ハッ―――ねんねしときな!」
十六夜が蛇神に踵落としを入れた直後、大地を揺らす地響きが森全体に広がる。そして巨大な水柱が立ち上がり、十六夜は体を濡らしながらも安否を確認するために後ろに跳躍して真尋の
「真尋、お前は流れ弾とかで怪我してないか?」
「僕は一応平気だけど………十六夜は?」
「俺はあの程度の奴相手だったら傷一つ受けないぜ」
まだ体力なども余裕であろう十六夜が真尋と少し言葉を交えると丁度良く、黒ウサギが跳び出してくる。
「この辺りのはず………」
「あれ、お前黒ウサギか?どうしたんだその髪の色」
十六夜の声が聞こえた黒ウサギはワナワナと―――恐らく怒りで身を震わせ、思い切り振り返る。
「もう、一体何処まで来ているんですか!?」
「"世界の果て"まで来ているんですよ、っと。まあそんなに怒るなよ」
黒ウサギは少し落ち着いたのか十六夜達に傷が無いのか見始める。だが、行く前と変わったところなど十六夜と真尋が
「しかしいい脚だな。遊んでいたとはいえこんな短時間で俺に追いつけるとは思わなかった」
「むっ、当然です。黒ウサギは"箱庭の貴族"と
そこで黒ウサギが首を傾げる。そして考え込み始める。黒ウサギはそこで考えるのを一旦止めて話を再開した。
「ま、まあ、それはともかく!十六夜さんたちが無事でよかったデス。水神のゲームに挑んだと聞いて肝を冷やしましたよ」
「水神?―――ああ、
え?と黒ウサギは硬直する。十六夜が指さした
『まだ………まだ試練は終わってないぞ、
「蛇神………! って、どうやったらこんなに怒らせれるんですか十六夜さん!?」
「悪い、黒ウサギ。僕は止めれなかった………!」
申し訳なさそうな真尋と対照的にケラケラとおかしげに笑う十六夜は事の
「なんか
『貴様………付け上がるな人間! 我がこの程度の事で倒れるか!!』
蛇神の甲高い
「十六夜さん、私の後ろに下がってください!」
黒ウサギの言葉に十六夜は鋭い目付きで答える。
「何を言ってやがる。下がるのはテメェだろうが黒ウサギ。これは俺が
真尋は此処でじゃあ何でその喧嘩に僕を巻き込んだとか、その他
『心意気は買ってやる。それに免じ、この一撃を
「寝言は寝て言え。決闘は勝者が決まって終わるんじゃない。
此処で真尋は、その
『フン―――その
蛇神の
「十六夜さん!」
黒ウサギが叫ぶがもう遅く、竜巻く水柱は川辺を抉り、木々を捩じ切り、十六夜の体を激流に呑み込む―――!
「―――ハッ―――しゃらくせえ!!」
そしてその水柱を十六夜はただ腕の一振りでなぎ払う。
「嘘!?」
『馬鹿な!?』
驚愕する二つの声。そして真尋は一つの結論に
「(ああ、十六夜はニャル子達と同じように常識が通用しないんだな………)」
そして
「ま、中々だったぜオマエ」
大地を踏み砕くような爆音。胸元に飛び込んだ十六夜の蹴りは蛇神を高く打ち上げて川に落下させた。その衝撃で川は
また全身を濡らした十六夜はバツが悪そうに川辺に戻った。
「くそ、今日はよく濡れる日だ。クリーニング代ぐらいは出るんだよな黒ウサギ」
そして黒ウサギは彼らを召喚するギフトを与えた"
「彼らは間違いなく―――人類最高クラスのギフト保持者よ、黒ウサギ」
2/20(金) 真尋君の心情を一箇所修正。