邪神たちが異世界から来るそうですよ?   作:一反目連

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最近テストやら検定やらで更新できませんでしたが、ようやく終えたので更新しました。
誤字脱字指摘感想評価、また、『ぼくのかんがえたさいきょうのうちゅうCQC』、その他諸々待っています。


第七話

あらすじ……?

 

真尋「そういえばお前らどうやって異世界の情報仕入れてあらすじ言ってるんだ?」

 

ニャル子「えっ、あー、その………」

 

真尋「ひょっとして………宇宙盗聴器、まだ僕に付いてるのか?」

 

ニャル子「ま、まっさか〜。そんなはずないじゃないですか〜、やだな〜真尋さんったら〜」

 

真尋「『宇宙嘘発見器〈バレるんですSYSTEM-∀99〉』の反応は……メーター振り切れてるな」

 

クー子「………いつの間にッ!?」

 

ハス太「えっと……僕は反対したんだよ?」

 

ニャル子「嘘おっしゃい!ハス太君だってノリノリだったでしょうが!」

 

クー子「少年……『それでも私は悪くない』」

 

ニャル子「ええい!括弧つけるな気色悪い!」

 

 

 

真尋「お前ら全員同罪だからな」

 

三人「……………はい」

 

   *   *   *   *   *

 

生憎(あいにく)と店は閉めてしまったのでな。私の私室で勘弁(かんべん)してくれ」

 

黒ウサギが白い髪の少女―――白夜叉と言うらしい―――を投げ飛ばしたり、十六夜がそれを足で受け止めたりした後、白夜叉に案内された。

五人と一匹は和風の中庭を進み、縁側(えんがわ)で足を止める。

障子を開けて招かれた場所は個室というにはやや広い和室で、白夜叉は上座に腰を下ろして大きく背伸びをしてから十六夜達に向き直る。

何故か濡れていた筈の着物は既に乾ききっていた。

 

「もう一度自己紹介しておこうかの。私は四桁の門、三三四五外門に本拠(ほんきょ)を構えておる"サウザンドアイズ"幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々(えん)があってな。コミュニティが崩壊(ほうかい)してからもちょくちょく手を貸してやっている(うつわ)の大きな美少女と認識しておいてくれ」

 

「いや、自分で美少女って言うのかよ」

 

思わず素で突っ込んでしまった。それなりの地位にいる人(?)なのだろうが、人を揶揄(からか)うのが好きな人、つまり悪戯好きな人らしい。

黒ウサギの(となり)で耀が小首を(かし)げて問う。

 

「その外門、って何?」

 

「箱庭の階層を示す外壁(がいへき)にある門ですよ。数字が若いほど都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つ者達が住んでいるのです」

 

黒ウサギが説明混じりに(えが)いた七つの層に分かれた円形の図、上空から見た箱庭の図を見た三人は口を(そろ)えて、

 

「………超巨大(ちょうきょだい)タマネギ?」

 

「いえ、超巨大バームクーヘンではないかしら?」

 

「そうだな。どちらかといえばバームクーヘンだ」

 

「お前ら案外(あんがい)図太い神経してるな」

 

うん、と(うなず)き合う三人とそれを突っ込む真尋。身も(ふた)もない感想にガクリと黒ウサギは肩を落とし、白夜叉は呵々(かか)哄笑(こうしょう)を上げた。

 

   *   *   *   *   *

 

この後色々合ったのでざっくり纏めると、

 

1、十六夜は神格を持ってないと判明。

2、白夜叉は元・東側の"階層支配者(フロアマスター)"だと判明。

3、問題児三人組それを知って、白夜叉に喧嘩をふっかける。

4、白夜叉が格の違いを見せつける。

5、問題児三人組降参して、春日部が白夜叉のギフトゲームに参加。

6、春日部ゲームクリア&鷲獅子(グリフォン)のギフトを手に入れる。

7、春日部のギフトは父親の造った木彫りによるものらしい。

8、←今ここ

 

「………成程、まとめても全く理解できない」

 

「おい真尋。何黙り込んでんだ?」

 

「いや……今更ながらほんとファンタジーだなと身に染みて、痛感してただけだ」

 

真尋とて、様々な摩訶不思議(まかふしぎ)な事件に巻き込まれた事があると言えど、この一日で濃い出来事が起こりすぎている。そうやすやすと納得も理解も出来るはずがなかった。

 

「―――――ちょいと贅沢(ぜいたく)代物(しろもの)だが、コミュニティ復興の前祝いとしては丁度良かろう」

 

真尋が思考の海に潜っていた間に話は大分進んでいたようだ。

白夜叉が柏手(かしわで)を打つと、四人の眼前に光り(かがや)く四枚のカードが現れた。

 

海碧色(コバルトブルー)のカードに逆廻十六夜・ギフトネーム

 "正体不明(コード・アンノウン)"

 

葡萄色(ワインレッド)のカードに久遠飛鳥・ギフトネーム

 "威光(いこう)"

 

翠珠色(パールエメラルド)のカードに春日部耀・ギフトネーム

 "生命の目録(ゲノム・ツリー)"

 "ノーフォーマー"

 

銀鼠色(シルバーグレー)のカードに八坂真尋・ギフトネーム

 "時間干渉能力無効化体質"

 "輝くトラペゾヘドロン"

 

それぞれの名とギフトが記されたカードを受け取る。

黒ウサギ驚いたような、興奮したような顔で四人のカードを覗き込んだ。

 

「ギフトカード!」

 

「お中元?」

「お歳暮?」

「お年玉?」

 

「ち、違います!というかなんで御三人方そんなに息が合ってるのです!?このギフトカードは顕現(けんげん)しているギフトを収納できる(ちょう)高価なカードですよ!耀さんの"生命の目録"だって収納可能で、それも好きな時に顕現できるのですよ!」

 

「つまり素敵アイテムってことでオッケーか?」

 

「だからなんで適当に聞き流すんですか!あーもうそうです、超素敵アイテムなんです!」

 

   *   *   *   *   *

 

十六夜のギフトの異質であると白夜叉が感じている頃、十六夜がふと呟いた。

 

「そういえば真尋のギフトは何なんだ?」

 

問題児三人組の視線が真尋に向けられる。自分達は自らの才能(ギフト)を見せたにも関わらず、真尋だけはその片鱗(へんりん)すら見せていないのだ。

その事実に辿りついた問題児の行動は早く、春日部が真尋を押さえ込み、飛鳥が真尋の手に持つギフトカードを奪い取って投げ、十六夜がそれをキャッチする。

そして三人は十六夜の持つ真尋のギフトカードを覗き込んだ。

 

「"時間干渉能力無効化体質"……意外と普通?」

 

「もう一つあるけれど……何かしらこれ?」

 

二人はそのギフトの意味を理解できなかったが、

 

「―――"輝くトラペゾヘドロン"……だと!?」

 

まず十六夜が理解と同時に呟いた。それに黒ウサギと白夜叉も驚愕と畏怖で顔を歪める。

 

「おい、真尋………何故そんな物を持っている……!?」

 

理解できていない二人も場の空気が変わったことに、そして真尋の持つギフト―――その危険さを察して真尋に対して警戒し始める。

 

 

 

「……………あ、そうか。()()コレは凄く危険な代物だったな」

 

ぽつり、と真尋が場の空気を読んでないかのような声色で呟く。

 

「一から全て話すと時間かかるけど……取り敢えず説明させてくれ」

 

   *   *   *   *   *

 

「………まだ信じれないが、真尋はクトゥルフ神話の邪神や神話生物が宇宙人として存在する世界にいて惑星保護機構なんていう謎組織に仕えているニャルラトホテプを名乗る少女に保護されてその後なんやかんやでニャルラトホテプだけでなくクトゥグアやらハスターやらと一緒に生活している………と言うことでいいのか?」

 

「うん。それであってる」

 

何とか誤解を解くことのできた真尋は心底安堵している。

 

「まあ、確かに一応立体交差並行世界論ではこのように事柄(ことがら)が変に()じ曲がったようになる事例もありえはしますが………」

 

滅多に無い事例を前に困惑している表情の黒ウサギが呟く。そして白夜叉が真尋が取り出した黒い小箱……"輝くトラペゾヘドロン"を見て、真尋に問う。

 

「その言葉が本当ならばこれを開けると、そやつ………ニャル子とやらが出てくるのだな?」

 

「ああ、こんな時じゃ(異世界に喚ばれて)なければ開けたくないんだけどな」

 

そして、本当に嫌そうな顔をしながら真尋が輝くトラペゾヘドロンを開ける。

そこから闇が生まれた。

箱の中から黒い光という有り得ないものが放出される。明るくないのに目が焼けるほどの光量を感じる。矛盾したその現象に十六夜達は皆目を固く(つぶ)った。

箱は依然として闇を吐き続ける。次第に黒い光が周囲を暗く塗りつぶしていく。白い雪原と(こお)る湖畔の風景も、世界を水平に(まわ)る白い太陽も、何もかもを一切合切。

夜の(とばり)が降りたように何も見えない。それどころか何も聞こえない。自分の五感が本当に機能しているか怪しくなってくる。

そして、ガシャン、と音を立てて闇が壊れた。分厚い黒いガラスを(たた)き割ったかのように、視界を埋め尽くしていた黒色が粉々に砕け散っていく。

世界が色と音を取り戻す。

そして、真尋の(そば)に三人の人型が立っていた。

そのうち一人、白銀の長髪を(なび)かせた、美少女と呼ぶに相応(ふさわ)しい容貌(ようぼう)の少女が口を開く。

 

 

 

 

 

「いつもニコニコ真尋さんの隣に這い寄る混沌、八坂ニャル子!アザトースに代わって、お仕置きです!」

 

 

 

 

 

ニャル子の脳天にフォークが刺さった。

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