劇場版仮面ライダーインフィニットディケイド ホロライブ 目覚める神狼   作:極王ゴット

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映画後日談 新たに得た力……揺れ動く信頼

三人称

ゴット・ロードとの戦いから数日の時が経ってゴット達は今、事務所であの戦いの後にいつの間にか増えていたカードを床に並べて見ていた。

 

ゴット「うわぁ……なんか壮観だね……」

 

水月「まさか新しい力が増えるとはな」

 

水月の言葉通りで今ゴット達の目の前にあるのはスーパー戦隊やプリキュア、ウルトラマンなどのヒーロー達が描かれたライダーカードである。(写ってる戦士がライダーじゃないとは言っちゃダメ)これらの力はゴットが神狼・英傑へとなった時に英雄達の力を受け取った結果進化したIFディケイド経由で得た力で今は何ができるなどを試したりしようという状況である。

 

ゴット「どれからやったほうがいいかな?」

 

ゲニウス「前の戦いから考えるとウルトラマンの力は使わないほうがよさそうだ……最悪事務所が壊れる」

 

水月「窓だけじゃなく事務所そのものも壊されたら流石に笑えん」

 

水月がそういいなが後ろを見ると列車ごっこ的なことをしているすいせいとすいせいの後ろで震えているかなたがいた。

 

すいせい「彗星列車しゅっしゅっしゅっ!いそーげ急げしゅっしゅっしゅっ!ご機嫌な彗星列車しゅっぱーつ!」

 

かなた「うわああああああああああ!」バキン!

 

水月「ほら」

 

ゴット「……うん」(みんなのこと見下ろして見たかった……)

 

水月が彗星列車で走り去っていったすいせいがかなたを連れて事務所の窓を割るノルマをクリアしたのを見てゴットがショボンとするととりあえず何かは試さないとなと紅蓮がカードを見る。

 

紅蓮「んん〜、こいつはどうだ?」

 

紅蓮はそう言いながら【暴太郎戦隊ドンブラザーズ】の【イヌブラザー】のカードを取る。

 

ゴット「ん、わかった」

 

《インフィニットドライバー!》

 

ゴットは紅蓮にイヌブラザーのライダーカードを渡されると腰にインフィニットドライバーをつけてサイドバンドルを開きカードを装填する。

 

《インフィニットライド!》

 

ゴット「えーと、なんていうんだったっけ?」

 

水月「えーと、アバターチェンジらしいぞ」

 

ゴット「了解!アバターチェンジ!変身!」

 

ゴットが言えばいいのか聞くと水月がスマホで調べて答えてゴットはその言葉を叫ぶと共にサイドバンドルを閉じる。

 

《イヌブラザー!ドン!ドン!ドン!ドンブラコ! 暴太郎~!ワンだふる!ワンだふる!イヌブラザー!よっ、ワンだふる!》

 

そしてゴットの姿は少し身長が縮みスーツに纏われインフィニットイヌブラザー(以降IFイヌブラザー)へと変わった。

 

IFイヌブラザー「変わった?」

 

一同『……』

 

IFイヌブラザー「ん?みんなどうし……へ?」

 

自分の姿が変わったのかとみんなを見ると水月達は静かに視線を外してゴットはどうしたのかと体を見ると視界が低いような気がしていると近くに置いてある鏡で今の自分の姿を見る。

 

IFイヌブラザー「……はあああああああ!?なんで小さくなってんの!?なんで!ねぇ、なんで!?」

 

ゴットが自身の変わりように驚く中、ゲニウスはゴットの姿を興味深そうに見ていた。

 

ゲニウス「なるほど……能力的には今までのライダーカードと変わらないか……」

 

IFイヌブラザー「冷静に観察してないでよぉ!」

 

そらみこよ『可愛い』

 

ゲニウス「元に戻りたいならカードを抜けばいいんだよ?」

 

IFイヌブラザー「そっか!」

 

ゲニウスの言葉を聞いてその手があったかとなったゴットはカードを抜くと元の姿に戻ったがそら達は少し違和感を覚えた。

 

ゴット「ふぅ、流石にあれ以上低くなるのは……」

 

そら「ゴット君縮んじゃった?」

 

ゴット「ふぁ!?」

 

そらの言葉の通り水月達から見たゴットは先ほどより低くなってるように感じた。そしてそらの言葉を聞いて可愛らしく震え始めたゴットにそらはメジャーを持ってきてその身長を測る。

 

そら「アッ、ウン……ゴメンネ」

 

ゴット「え!?なに!?どうなってたの!?……ねぇ!答えてよ!ねぇ!」涙目

 

そらの様子にゴットが目に涙を貯めて何があったのかを聞くと水月がメジャーを見にきた。

 

水月「どれどれ……アッ……」

 

ゴット「水月も!?ねぇ!俺どうなっちゃったの!?」

 

水月も固まったのを見てさらに震え上がったゴットを見てフブキはこれが【ゴ虐】かと理解すると同時にゲニウスがメジャーを見る。

 

ゲニウス「なるほどね、耳含めて115cmぐらいかな?含めずだと110cmくらいだね」

 

ゴット「……エッ?」

 

ゲニウスの容赦のない事実の言葉を受けたゴットは完全に固まると少しした後震え始めて目に涙を貯め始めた。そして今度はゴットの様子を見た一堂が完全に固まった。

 

ゴット「う…!うぅ…!」

 

そのまま泣き始めそうになったゴットからわずかになんかのオーラが漏れたのを見てそら達は慌てて動き出す。

 

紅蓮「どうする!?下手すれば事務所が崩れる!」

 

水月「泣かせた原因あんただろ」

 

そら「紅蓮君頑張って!」

 

紅蓮「頑張れたってどうすれ……ぐあああああああああああああああああ!」

 

そら水「「……へ?」」

 

ゴット「わあああああああん!ひどいよおおおおおお!うぐっ…!ひぐっ…!ただでさえ小さかったのに……うえええええええん!」

 

ゴットを止める方法を考えていた時突然ソファーが飛んできたかと思うとそれは紅蓮に直撃し紅蓮は気絶、その紅蓮にAZKiが寄り添いゴットは身長が縮んだということに大泣きしながら事務所のものを投げて暴れ始めた。

 

スバル「いやあれ何!?」

 

すいせい「ガチ泣きだ……ああ、なったら最後……止める方法がない……」

 

いろは「身長が縮んで泣いてるだけでござるよね?」

 

ゲニウス「だがそれで紅蓮君はやられた…!」

 

すいせい「前に世灼君がちょっとふざけてお兄ちゃんが泣いちゃった時には学校の教室がめちゃくちゃになって最終的に先生がお姉ちゃんを呼んでお姉ちゃんがお兄ちゃんを泣き止ませながら先生達に謝るってことがあったからね」

 

ネタのような状況ですいせいの説明に一同がやばいと感じる中ゴットは今度は机を振りかぶる。

 

水月「やべ…!?」

 

ゴット「うわああん!」

 

アクル「うわぁ!?」

 

正義「ひぃ!」

 

ゲニウス「ぬぉ!?」

 

ゴットは勢いよく振りかぶった机をそのまま投げてそれをなんとか水月達が避ける。

 

水月「どうする?」

 

正義「このままじゃいつか……」

 

ゴットの暴走をどうにか止めないとと水月達がどうしようかと考える中そらは立ち上がると息を吸って叫ぶ。

 

そら「ゴット君!ステイ!」

 

ゴット「!?」ビシッ!

 

そらの言葉でゴットが止まるとそらはAZKiが紅蓮から退かせたソファーを整え座ると膝をトントンと叩きながら有無を言わせない笑顔で言う。

 

そら「来て」

 

ゴット「いや……その……「来て」……ハイ……」

 

断ろうとするもそらの圧に負けたゴットはゆっくりとそらに近づいていくと触れられるところまで来たゴットをそらは抱き上げて膝の上に乗せるとゴットを優しく撫でながら言う。

 

そら「ねぇ、身長が縮んでショックだったのはわかるよ?でもさぁ、事務所で暴れることはないよね?」

 

ゴット「……ハイ」

 

そら「まぁ、あのライダーカード使わなければこうなることもなかったしそこまで強くは言わないよ……と言うことでこれで話は終わり、OK?」

 

ゴット「オーケー……」

 

そら「じゃあ、まずは事務所治してね」

 

ゴット「わかった」

 

そらに短めの説教をされたゴットは少ししょんぼりしながら事務所を直すとそらが気分を切り替えるように手を叩く。

 

そら「じゃあ!他の力も試してみようか、あずちゃんは紅蓮君をお願い!」

 

AZKi「あはは……わかった」

 

そらはAZKiに紅蓮を頼むとAZKiはソファーに座って紅蓮を膝枕しながら眠らせそらはゴットにギャバン・インフィニティのカードを渡す。

 

そら「今度はこれ使ってみて」

 

ゴット「これを?」

 

そら「インフィニットディケイドとギャバン・インフィニティ……二つの無限ってよくない?」

 

水月「少し頭悪そうな理論やめないか?」

 

ゴット「まぁいいや……確か蒸着……だっけ?」

 

水月「ネメシスヴァール参考にすればな」

 

ゴット「了解、蒸着……変身!」

 

《インフィニットライド!ギャバン・インフィニティ!ゲキドー!アクティベート!》

 

蒸着!それはギャバンシステム発動のコマンドだ。では、蒸着プロセスをもう一度見てみよう!

 

蒸着コマンドを受けて臨界点を越えたギャバン・インフィニティのライダーカードの中に秘められたエモルギーがインフィニットドライバー内から生成されたギャバリオン粒子と融合。僅か1ミリ秒でコンバットスーツへと投射形成され、蒸着を完了するのだ!

 

そら「今なんか聞こえた?」

 

インフィニットギャバン・インフィニティ(以降IFギャバンIF)「さぁ?」

 

水月「とにかく、ギャバンなどの力も使えるんだな」

 

みこ「じゃあ最後はこれだにぇ」

 

みこはそう言いながらプリキュアのカードを見るとIFギャバンIFは変身を解きながらジト目でみこを見て言う。

 

ゴット「変身しないからね?」

 

ゴットがそう言うとそらはキュアワンダフルのライダーカードを手に取りながら言う。

 

そら「さっき紅蓮君をあんなことにしたのはどこのだれかな?」

 

そらはそう言いながら未だ気絶している紅蓮を指差すとゴットは固まってカードを取りに行く。

 

そら「はい」

 

ゴット「……なんて言えばいいの……」

 

水月「えーと、【プリキュアマイレボリューション】?でいいのか?」

 

ゴット「もうわかったよ……プリキュアマイレボリューション!変身!」

 

《インフィニットライド!キュアワンダフル!》

 

ゴットの体が光に包まれて身長や姿が変わらず服装だけがキュアワンダフルのようなものへと変わっていく。

 

インフィニットキュアワンダフル(以降IFキュアワンダフル)「みんな大好き素敵な世界!キュアワンダフル!いっしょに遊ぼ♪」

 

一同『グハァ!』吐血

 

IFキュアワンダフル「え!?みんなどうしたの!?」

 

そら「その姿で言われると幼女感がさらに上がってマジやばい……」

 

ゲニウス「なるほど、プリキュアの場合だと我が救世主がそのままプリキュアの衣装を着る感じか……」

 

こより「今のご感想は?」

 

IFキュアワンダフル「2度と使いたくない」

 

アクル「場合によっては使わなきゃいけないこともあるんじゃない?」

 

IFキュアワンダフル「……もうやだぁ!」

 

アクルの無意識の言葉にダメージを受けたIFキュアワンダフルは変身を解きながらヴィヴィに抱きついた。

 

ゴット「うぅ〜!ヴィヴィ〜!」

 

ヴィヴィ「ええ〜と、これってどうすれば?」

 

そらみこよ『なんで私(こよ)(みこ)じゃないの(んだにぇ)!?』

 

水月「当たり前だろ」

 

正義「数少ない兄さんを女の子いじりしない人ですから……」

 

ヴィヴィ「ええ〜と、よしよし?」

 

そら「可愛い」

 

みこ「可愛い×可愛い……ベストマッチにぇ……」

 

こより「写真撮りたい……」

 

ゴットが縮んだ影響で側からみるとお姉ちゃんに甘える妹的状況であるがだれもそれを言わずに見ているとしばらくして落ち着いたゴットは改めてカードを見る。

 

ゴット「とりあえずスーパー戦隊、ギャバン達の力は仮面ライダーの人たちと変わらずにプリキュアは俺がそのまま服を着るってことだよね……」

 

水月「露骨に気分下げんな」

 

アクル「まぁ、ゴットって見た目で勘違いされるけどそろそろ女装とか痛いって言われるぐらいだから……ね」

 

そら「やめてその言葉は私たちに効く」

 

ゴット「ぷっ…!」

 

無意識に発したアクルの言葉にそら達が意外とダメージを受けるとゴットは無意識に吹きそれを見たそら達は目の笑っていない笑顔を浮かべた。

 

そら「ゴーット君?なーにがおもしろかったのかーな?」

 

ゴット「えっ……いや……その……」

 

みこ「これはくすぐりの刑だにぇ?」

 

こより「ついでにもふもふもしましょう!」

 

ゴット「……許して?」

 

そらみこよ『……もっと可愛く』

 

ゴット「え?」

 

そら「うーん、もっと可愛い服で私たちの要望に沿った謝罪をしてくれるなら許してあげるよ?」

 

ゴット「……」ガクガクブルブル!

 

みこ「さぁ、どうしようかにぇ〜」

 

ゴット「……たちゅけて……」

 

一同『無理!』

 

これから何をされるか理解したゴットは震えながら水月達を見て助けを求めると水月達は無理と即答しながら逃げるように視線を逸らす。そしてゴットには色々な服を持ったそら達が近づいてくる。

 

こより「さぁ始めようか」

 

みこ「まずはこれだにぇ?」

 

そら「こう言うのもいいんじゃない?」

 

ゴット「い……い……いやあああああああああああああああああああああああ!」

 

その日、事務所は甲高い悲鳴に包まれた。

その日の夜、星に帰ってきたゴットは自然の中で寝ているフェルの隣に座って星空を見ていた。

 

ゴット「今日は疲れた……」

 

フェル「まぁ、日常と言う目で見れば良いものだっただろう?」

 

ゴット「……そうだね、でもさ」

 

フェルとゴットが話している中突然、ゴットの声に威圧のようなものがかかるとゴットは声を少し低くしてこの場にそら達がいたら体を震わせているであろう声でフェルに聞く。

 

ゴット「フェルはいつになったら教えてくれるの?」

 

フェル「何をだ?」

 

ゴット「あはは……あんまり舐めないでよ、知ってるんだよ?フェルは全部知ってるんだよね?俺のこと……そしてあの時見えた俺の家族のこと……だから持つ一度聞くね、いつになったら教えてくれるの?」

 

フェルを見ながらそう聞くゴットは優しく微笑んでいるがどこかくらいオーラを放っていてフェルを見据える瞳の奥には底知れないほどの闇が宿っていた。そのゴットに顔をつけてしっかりとゴットの目を見たフェルは静かに答える。

 

フェル「……教えられんな」

 

ゴット「なんで?」

 

フェル「今の貴様に教えるわけにはいかん、それだけだ」

 

ゴット「……はっ?なにそれ……ふざけてんの?」

 

フェル「……貴様、どうしてそこまで焦る?血の繋がった家族は居なくとも貴様に家族はちゃんと「うるさいな!」……」

 

フェルの言葉を遮ったゴットは怒っているように顔を歪めながらフェルを睨んで胸を押さえながら言う。

 

ゴット「フェルになにがわかるの……今までは家族のことが全くわからなくて……会えることはないんだと思ってた……でも……少しだけ思い出せたんだよ……だから知りたいって思うのは当たり前じゃん!」

 

フェル「……お前が家族のことで苦しんでいたのはよくわかっている……だからこそ教えられん」

 

ゴット「なんでだよ!」

 

フェル「いつ教えるべきかは我が決める」

 

ゴット「なんで……なんで…!」

 

フェル「お前が1番、自分のことを理解していないからだ」

 

ゴット「なっ!?」

 

フェル「今のお前は自分を正常とでも思っているか?そら達との日常で隠れているが今のお前は壊れかけてる。なぜかわかるか?」

 

ゴット「知るか!いいから教えろよ!俺の……」

 

フェルのなにやら不穏な言葉を無視してゴットはフェルに近づくもいつの間にか地面に倒れていて体の上にフェルの尻尾の先端が置かれる。

 

ゴット「……えっ?」

 

フェル「これだ。いつもならばお前はちゃんと我の話を聞いていただろう?なのに貴様は今、力に訴えようとした、我に勝てないことを理解していたのにな」

 

ゴット「……」

 

フェル「ゴット、今は落ち着け、我も教える気がないわけじゃない、まだ時期尚早だと思っているだけだ……だから」

 

ゴット「…!うるさい!」

 

フェルの話の途中でゴットは立ち上がってフェルから離れるとゴットは怒りを隠さずにフェルを睨みフェルは少し心配しているような目でゴットを見る。

 

ゴット「………!」

 

酷い態度をとっていると自覚があったゴットはフェルの瞳に気まずさを覚えて家の方へと戻っていく。そんなゴットの体からエボルトとアークが出てくるとフェルの左右でゴットの姿へと擬態して立つ。

 

アーク「フェンリル、なぜ極王ゴットに過去を教えない?両親の正体ぐらいなら別にいいと思うが……」

 

エボルト「まぁ、あいつの過去を知らなかったらそれは言えるな……」

 

アーク「……一体なにがあった?」

 

両親ぐらいなら教えてもいいと言う考えのアークに対してあのエボルトがおちゃらけた様子を一切出さずに答えたことでアークもただことではないと聞くがフェルが静かに答える。

 

フェル「今のあいつに教えたら……壊れる」

 

アーク「なに?」

 

フェルの壊れると言う言葉にアークは珍しく驚愕する。それはアークの知っている極王ゴットは【壊れる】と言う言葉とは無縁だからである。以前ニューロードになりかけていた時や世灼を殺してしまったと言う事実を知ってしまった時は壊れかけるもアークはいなかった。それ以降は壊れる様子もなく絶望に抗い諦めずに戦い続けてきた希望の救世主こと【神狼の救世主】、それが極王ゴット、故にアークが驚くとフェルは付け加えるように言う。

 

フェル「正確に言えば今も壊れかけている。日常と言うものでなんとか保っている感じだな」

 

アーク「それはわかる……正確には魂にヒビが入っている感じだな」

 

エボルト「おう……もっと深くなったら記憶とか飛んじまうだろうな」

 

フェル「本来ならああなることもなかった、だがあいつはいきなりにして強すぎる力を得てしまった。神狼だけならよかったが……神狼・英傑の力を使ってしまったが故に魂にヒビが入ってしまった。もしゴットの思いを考えずに魂を直すと言うなら記憶を飛ばすのも良いだろうな、だがそれはあいつのためにならん……やるとするなら……」

 

アーク「お前自身が力を貸すのを辞める……か?」

 

フェル「……最悪、我とあいつの経路を……壊す必要があるかもな」

 

アーク「……そうか……」

 

エボルト「んで、話は戻るが、今のゴットの魂の……いや、精神状態で過去のことは、ちと重すぎんな」

 

アーク「あいつには一体なにがあった?」

 

フェル「一つだけ言うのであるならば……今のゴットは日常というものに【依存】している状態だ。一つの歯車が壊れるだけで極王ゴットいう存在は壊れる」

 

アーク「……お前がそこまで言うのか……」

 

エボルト「まぁ、ゴットのやつは元々家族に依存してる状況に近い、今まで折れなかったのも家族の力だしな、そんな奴が少し悪い言い方をすれば【本当の家族】の記憶を思い出しかけてんだ、それに加えて魂にかかった負荷で精神にも少し異常がある……ここまで言えばわかるか?」

 

アーク「あいつにとって家族関係は……デリケートということか」

 

フェル「ああ……それにゴットの両親はもう……」

 

死んでいる

 

アーク「……確かに……今のあいつには……」

 

フェルの一言で言えない理由を察知したアークの顔に影ができるとエボルトも珍しく暗い顔をする。その中、フェルは顔を背けるとアーク達に言う。

 

フェル「お前達はもう戻れ……我はしばらく戻らんほうがいい」

 

エボルト「……りょーかい」

 

アーク「了解した」

 

アークとエボルトがフェルの言葉に従って粒子となりゴットの体に戻っていくと一人残ったフェルは寝転がりながら夜空を見上げる。

 

フェル「もし……お前達なら今のゴットをどうする?……なぁ」

 

フェルト

 

零華

 

フェル「お前達に託されたものを……我は守れているか?」

 

悲しげな目で夜空を見上げながら悲しそうに呟くフェルが隠す秘密はまだ明かされることはない、しかしわかるのはその秘密が極王ゴットの家族とゴット自身に深く関わる秘密だと言うこと、フェルは夜空から目を離してゴットの家の方を見るとディクテイターとの戦いの時にゴットが発したフェルとは違う力のオーラを思い出しながら呟く。

 

フェル「我の力はまだゴットには扱えきれない……でも、お前らならば今のゴットの力となれるはずだ……もしもの時は頼んだぞ」

 

ゴット(なんでフェルは教えてくれないの……やっぱりそうなの……絆が繋がってるとは言っても……血が繋がってなかったら……所詮は【赤の他人】なの……ねぇ、俺はもうどうフェルを信じれば……)

 

わからないよ

 

フェルとゴットの間に走った僅かな亀裂、この亀裂がもたらすのは崩壊かそれとも再び繋がり強くなるか……それは誰にも分からない……




日常の中に出て来た不穏な空気、次回からはスペシャル系な話を三つ投稿していきます。
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