マールスの見た目は暗めのオレンジの髪をした短髪のロリです。イメージとしてはペトラの髪の色を少し暗くしてフェルトのようなボーイッシュな感じにしたって感じです。
スバルside
「いいでしょう。いいでしょう!!ワタシとアナタどちらが寵愛に相応しいか競い合うとしましょう!!」
そう叫ぶおかっぱの狂人の後ろから剣鬼の刃が迫る
それにより不気味なほどあっさりとペテルギウスは打ち倒された
だがペテルギウスには指先という本体の複製体のようなものがあることがわかった。
一刻も早く村の奴らを避難させないといけない
「はーい注目〜!!いきなりなんだけどみんなにお願いがあるんだ!どうやらこの辺りの森でまた魔獣が悪さしてるらしい。だからみんなにはちょっとの間避難してて欲しいんだ!!」
スバルは村人達をパニックにしない為に魔女教という事を伝えず、あくまで魔獣が相手だと明るく言った
だがそれを聞いた村人達の顔はそんなスバルの言葉とは裏腹に暗い物だった
「誤魔化さないでくださいよ!!」
一人の男が声を上げた
「スバル様は明るく言いますけど村の人は怯えてる。それに
「イムちゃん?」
スバルは聞き馴染みのない名前に疑問を投げかける
「ちょうどスバル様がどこかへいった時に魔女教徒に襲われて避難してきた子です!!」
男が言い終えた後一人の少女が人混みから前へ出てきた
「あ、あの!私がイムです。その……えっと…魔女教の人に襲われてここに来たんです」
その少女は綺麗な銀髪を腰のあたりまで伸ばし青い瞳をした少女だった
恐怖からか声は震えていて、息も心なしか荒い
「やっぱり魔女教徒が来るんですか?」
「冗談じゃねぇ!!何でこんな村に!」
村の人々の声がどんどん大きくなっていく
「やっぱり銀髪のハーフエルフのせいか!!」
その一言でスバルは取り乱しかけたがフェリスの言葉を受けて冷静に言葉を放つ
「お前らの意見はよーく分かった!!みんなに意見があるのは当然だ!!だが今は従ってくれ!!今村にいたら危ないんだ!!」
このスバルの言葉とラムの言葉によりひとまず村人達は落ち着きを取り戻した
「で、イムちゃんだっけか?」
「は、はひっ!!」
スバルが話しかけた瞬間、緊張しているのか姿勢を正し、声も少し裏返った
「君が辛い経験をしたことはわかってる。納得できないかもしれないけど飲み込んで欲しい。絶対に君を魔女教の奴らに指一本たりとも触れさせたりしねぇから!!」
「わ、わかりまひた」
スバルが言い終えた後少女は顔を赤く染めしばらく焦点が合わなかった
そして全員の避難が完了しようとしていたその時
「終わりの…始まりデス!」
その声と共にペテルギウスの指先の一人が爆発した
それによりスバルは意識を失った
「ん……うぅ…っ!?」
スバルはズシン、ズシンという振動で目を覚ました
「な、何だよこれ!!離せよ!!」
スバルは今、土のゴーレムのような人形によって担がれている
何とかゴーレムの拘束から逃れようと抵抗するがスバルの力では不可能だった
「なんだここ…洞窟…?」
ゴーレムの行き着いた先にはペテルギウスの潜んでいたような洞窟があった
そしてその洞窟の奥に手錠を掛けられ、拘束された時。洞窟の入り口から足音が近づいてきた
「イムちゃん!!」
「あっスバル〜!!やっと来た!!」
そこにはついさっき守ると誓った少女の姿があった
「イムちゃんもここに連れてこられたのか?すまねぇ、さっき守るって誓ったばっかなのに。情けねぇ」
そんなスバルの様子にさらに少女は息を荒くして笑顔を浮かべた
「ううん、違うの。スバルはね、僕がここに連れてきたんだよ!」
「は?」
少女の口から出た言葉にスバルの頭は支配される
そして少女の長い髪、銀色の髪、青い瞳、その全てがまるで塗装が剥がれるように姿を変えていく
「あっそういえば自己紹介がまだだったね!!初めまして。僕は魔女教大罪司教『傲慢』担当マールス・イムムタービリス。これからよろしくね!!」
そう名乗るのはさっきまでの姿とは似ても似つかない、オレンジの髪、赤い瞳、そして一際目立つ2本角の少女だった
「二人目の…大罪司教…!」
「あぁスバル!!僕はね、君のことがずっと前から大好きだったんだ。ずっと見たかった。ずっと触りたかった。ずっと匂いを嗅ぎたかった。ずっと、ずっと…壊したかった…」
そう語る少女の目からはハイライトは消え、以前までの明るい笑顔ではなく、暗い笑顔を放っていた
「待て!!俺のことが好きならもっと他に……」
「方法があったって?駄目だよ。駄目なんだよスバル。僕は大罪司教なんだ。だからどんなに僕がそれを願ったって国が!!世界が!!それを許してくれない。ならスバルが僕のものになればいいんだ!」
そう言ってまるで割れ物を扱うかのようにスバルを抱きしめた
「もう離さないよ。これからスバルは僕だけのものだ。誰にも渡してたまるもんか」
そう語る少女にスバルは言葉を返す
「お生憎様だが、俺の心の一番と二番はもう決まってるんだ。だから狙うなら三番からにしてくれ。いや〜すまねぇな!俺が色男なばかりに!」
そうスバルは明るく言葉を返すが声の節々は震えており、吊り上がった口元の端も引き攣っている
「うん、そうだよね。そんなんだよ!それでこそスバルなんだ!そうじゃなくちゃスバルじゃない。だからいいんじゃないか!!そんなスバルが好きだよ。でもね、そんなスバルを他の誰かに見せたくないんだ。僕だけのスバルでいて欲しいんだ。」
そう言い終えた後マールスは自身の胸に手を当てて呟いた
「『エミリア』」
そう言った瞬間に少女の身長と髪は伸び、髪色、瞳、服、そして長い耳マールスの姿の全てが変わっていく
「エミ…リア…?」
「どう?すごいでしょ。これが僕の虚飾の権能、『他者に別の姿の幻影を見せる』力。まあ所詮幻影だから本物そのままとはいかないんだけどね」
「っ!やめろ!!その顔でしゃべるんじゃねぇ!!」
「うん。いいよ、そのリアクション。最高だよ!……さて」
マールスは一通り笑った後さっきまでの笑顔が嘘だったようにスッと冷たい顔になった
「今、外に目障りな羽虫がいるみたいだ。駆除してくるからスバルはここで大人しく待っててね」
そう言ってマールスは魔法によって5体のゴーレムを作り呟いた
「『100年使用』」
そう呟いた瞬間ゴーレム達がまるで命を吹きかけられたように動き出した
「ここに2体残してとくから待っててね。じゃ、行ってくる」
「お、おい!待て!!」
スバルの叫びも虚しくマールスは洞窟を背に駆けて行った
だが同時にスバルはチャンスだとも思った。
ゴーレムがある以上スバルの力では正面突破は不可能だろう
しかし見る限りゴーレムはマールスの命令を聞くだけでそれ以上の行動はしてこない
「くそ!!冷静になれ!頭を回すんだ!!何か!何かあるはずだ!!ここから抜け出す方法が!!」
しかし拘束されているという状況からスバルは解決策を思いつかなかった
その時ゴーレム達が洞窟の入り口へと向かって行った
「エル・フーラ」
その声と共に誰かが戦っている音が聞こえてきた
「誰か…戦っているのか…?」
そして音が止み、何者かの足音が近づいてきた
「ラム!!」
「バルス。無事な様ね。少しくらい痛い目を見ていた方が性根が治ってよかったのに」
「相変わらず辛辣ですね姉様!!」
何はともかく見慣れた顔が来たことでスバルも少し肩の力が抜けていつもの調子に戻ってきた
「悪いんだがこの拘束外せるか?」
「舐めないで。ラムにはそのくらい簡単なことよ」
そう言ってラムは素手で手錠を引きちぎった
「うわ〜…。頼んどいて何だがすげぇパワーだな。ゴリラみてぇだ」
「今ここでトドメを刺されたいのかしら?バルス」
そんなかけ合いをしていたが急にスバルの目つきが変わる
「いいか、ラム。よく聞いてくれ。俺を攫ったのはイムちゃんだ。その正体は大罪司教で名前はマールス・イムムタービリス」
それを聞いた瞬間ラムの顔から明らかな動揺が浮かんだ
「マールス……?」
「あぁそうだ!そんであいつのできることで分かっているのは土のゴーレムを作ることと姿を変える幻覚を見せること。そんで……」
「待ちなさい!!」
スバルが言葉を続けようとした時、ラムがそれを遮った
「その大罪司教は暗い橙色の髪。そして額に2本の角。違うかしら?」
「いや、その通りだ……。何でお前がそんなこと知ってるんだ……?」
「それは……」
ラムが言葉を返そうとしたその時、洞窟に声が響く
「ねぇ……ねぇねぇねぇねぇ!!ゴーレムが倒されたから急いで来たら懐かしい顔がいるね!!これもペテルギウスが言ってたみたいな運命ってやつなのかなぁ!?」
そこにいるのはかつて魔女教の襲撃で死んだと思っていた当時から何も変わっていない姿の幼馴染
「マル姉…!!」
「久しぶりだね。ラム」
マールスの見た目は大罪司教になった10歳の時から変わっていません。今の実年齢は20歳です。イムちゃんの時の見た目はまんまパンドラです。