「じゃあ、俺たちは行ってくっから!!ちゃんと風呂入って寝る前に歯磨けよ!!」
「わかってるって。子供扱いしないで」
とうとうスバル達が聖域に行く日が来た
あぁーー!!いやだ!!別れたくない〜!!
……400年も待ってあれくらいで済んだシャウラってすごいな
僕なら絶対に耐えられない
そしてスバル達が竜車に乗り込む前に僕は思わず口を開いた
「スバル!!」
「ん?」
「折れないでね」
「!!」
「どんなに苦しくても、どんなに打ちのめされても。立って立って立ち上がって。それで絶対ここに帰ってきて。約束だよ?」
僕の言葉を聞いた後スバルはパッと笑って言った
「あぁ!!約束だ!!俺は絶対ここに無事に帰ってくる!!」
「うん、じゃあ行ってらっしゃい」
──────────────────
スバルが行ってからしばらくした頃の夜、僕は鼻につく嫌な匂いで目を覚ました
「魔女の匂い……?」
魔女の匂い。それもとびきり濃い
エルザじゃない。こんなのまるで大罪司教クラスだ
僕は急いでその匂いを放つ者の場所へ駆けて行った
そしてだんだん強くなる匂いに顔を顰めながら目標の場所に着くと
「きゃははっ!!これはまた上手く釣れましたねー!!全部全部アタクシの掌の上!!でもそんな低脳なテメーがだいちゅき」
「……カペラ」
そこにいたのは金髪で露出の多い格好をした少女。その正体は魔女教大罪司教『色欲』担当カペラ・エメラダ・ルグニカ
まぁきた理由としてはエルザ達の援軍ってとこか?原作と違うってことは僕が原因だろうね
「君は何でここにきたの?」
「アタクシのカワイイカワアイ娘を手伝うのに理由なんてありやがりますの?それよりもなんでテメーは銀髪のメス肉側についてやがるんですか?もしかしてテメーはまだ普通に生きれるとでも思ってやがるんですか?だとしたら笑っちまいますよキャハハッ!!」
「…どう言う意味だ?」
「言葉のまんまですよ。聞いたら何でも教えてもらえると思ってる馬鹿丸出しの脳みそにアタクシびっくり!まぁでも寛大なアタクシ様が教えてやりますよ。──テメーは他人。いや、自分も含めてどうとも思ってねーんですよ」
「っ……」
自分の確信をつかれたような、逆鱗の隣をなぞられているような嫌な感じがする
「どんなに周りと同じように振る舞っても、どんなに自分を取り繕っても、根っこのところは何にも変わってねーんですよ!!周りの人間が傷ついて、死んでテメーは泣けますか?泣けねーだろ!!だってテメーは周りの人間なんかただの権能の燃料としか思ってやがらねーんですから!!」
「もういい黙れ。喋るな」
そう言って僕はカペラに向かって拳を振るう
だがカペラは背中に黒い翼を生やしそれをかわす
「アタクシ様がテメーなんかの相手をするわけねーでしょうが!!テメーはせいぜいそこのクズ肉達と戯れてろってーんですよ!!」
そのカペラの言葉と共にプリステラで現れたような亜獣が現れる
その数は100、いやそんなものじゃないだろう。軽く300は超えている
「安心してください。アタクシはもう引き上げますから。もとより足止めが目的でしたからねー。そのカワイイカワイイテメーの顔も覚えましたし。また会いやがりましょう。キャハハハハッ!!」
そう言ってカペラは空の彼方へと消えて行った
しかし不味いなこの亞獣たちは僕に対する敵意がない
ただ本能で、命令で襲っているだけ。そこに敵意や害意がない
だからこそ僕の権能が使えない
ならどうするか
「叩き潰す」
その言葉と共に僕の額からツノが2本姿を表す
そこからはただの殴殺だ
潰して捻って嬲って潰して殺して噛んで噛まれて傷ついて傷つけて潰して潰して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して
どれくらい殺したかな
僕は亞獣の死体の山の上に立っていた
行かなきゃ、屋敷に、エルザを殺しに
全身血で濡れもう意識も理性も朦朧としてきた
……あれ?僕は何でここにいるんだっけ、何で立ってるんだっけ
あ、そうだ僕は殺さなきゃいけないんだった
殺す?誰を?わからない。なら
全員殺せば、分かるよね?
────────────────────
「奇しくもお互いの兄弟姉妹が揃ったのだけど、ここから仕切り直しとみていいのかしら?」
エルザがそう問いかける
この場にいるのはエルザ、メィリィ、ガーフィール、フレデリカ
リゼロ原作ではこの四名が殺し合うことになっていた
だがそこに赤い、未知の爆弾が落ちる
「くひ、くひひ?あれ?エルザ?カペラの犬がなにしてるのぉ?それにガーフィールとフレデリカ!!あっメィリィまで!!わー嬉しいなあ。ここにいる人、みんな殺したらスバルは褒めてくれるのかなぁ?」
「「「「……っ!?」」」」
ここにいた四者それぞれが理解した
───こいつはだめだ
明らかに正気ではない様子に加えてその圧倒的なまでの鬼迫
まともに戦っては勝ち目がないだろう
全員がその場から動けずにいる時一人が動いた
「あぁ素敵!!あなたの中身、見せて?」
そう言ってエルザ・グランヒルテは化け物に飛びかかった
しかし
「ウル・ドーナ」
その言葉と共にエルザの首が落ちる
そして化け物はエルザの切れた首に触り言った
「摘出」
その一言と共にエルザは完全に動きを止めた
「エル、ザ……?」
そうメィリィが呟くがエルザからの返答はない
あまりにもあっさりとさっきまで苦戦していた相手が死んだことでガーフィールは信じられないと言った様子で見ている
そして化け物はメィリィに目を向け、言った
「次」
そう言ってメィリィに狙いを定めてゆっくりと歩き出した
メィリィは逃げようともがくが恐怖で足が動かない
そんな二人の間にガーフィールとフレデリカは割って入る
「やめなさい。マールス」
「フレデリカ!なんでぇ?そいつ敵だよぉ?」
「もう彼女に戦意はない。もう決着はつきました。ですからこれ以上は…」
「あぁ甘い、そう甘いよフレデリカ。どこまで行っても人は変わらない。知ってる?殺人はね、癖になるんだよ。そう簡単に体に染みついた薄汚いシミは取れない!!そうだ、僕もだ。僕も、俺も!!父さん達が死んだ時、父さん達を殺した時!!僕がどう思ったと思う?」
「何も、感じなかったんだよ」
「あれだけ一緒にいて、あんなに愛してもらって、あんなに、あんなにあんなに!!なのに俺は何も感じなかった!!涙のひとつも出なかった!!それは俺の性根が薄汚いクズだからだ!!そしてその性根は今も!!何も変わってない!!」
そう狂ったように、それでいて聴くもの全てが気圧されるような慟哭にメィリィは震え、フレデリカとガーフィールでさえ身動きひとつ取れずにいた
「あれ?僕は今、何を言ったの?わからないや。わからないさ!!なら──ここにいる人全員殺したら今の無かったことになるよねぇ?」
その言葉に再びばの空気が張り詰める
その時
「もうやめて!!」
「えあ?」
そう言ってマールスの背後から何者かが抱きついて言った
「ペトラ……?」
「マールスちゃん。私にはマールスちゃんがなにを見ていたのか、何をしてきたのか、分からない。でも、何も感じてないなんて嘘だよ!!」
「っ嘘なんかじゃ…」
「じゃあ何で!!何で、マールスちゃんはそんな辛そうな顔してるの?」
「!?」
「マールスちゃんは、もう十分頑張ったよ。だからもういいの。泣きたい時は泣いて?私が受け止めるから!」
その言葉と共にマールスの顔が歪んでいく
目からは涙が溢れ、声を漏らす
「あ……うっ、本当は、ね。僕は、二人を助けたかった!!人なんか誰が殺したいんだ!!本当はもっと、ただ俺は、もっと…生きたかった!!」
「うん、うん。頑張ったね。もう休んでいいんだよ」
そうして泣きじゃくった後、マールスは穏やかな顔で眠った
マールスは亞獣を倒した後鬼化レムのように理性飛んでます。そんな中でエルザを殺さなきゃって気持ちだけが残っていたのでそれが皆殺しに変わりました。なので最後のマールスの言葉は全部本心です。自分よりも何回りも小さい女の子に泣かされて全部が終わった後に布団の中で悶絶してます