七武装輪転の転生者は平穏に暮らしたい   作:ポーンδ

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補習回避作戦

第31話 『補習回避作戦』

 

保須市事件から数日。

 

◇◇◇

 

平和だった。

 

◇◇◇

 

久しぶりに。

 

◇◇◇

 

本当に。

 

◇◇◇

 

だから油断していた。

 

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ヒーロー科A組

 

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相澤が教壇へ立つ。

 

◇◇◇

 

嫌な予感。

 

◇◇◇

 

非常に。

 

◇◇◇

 

経験上。

 

◇◇◇

 

相澤が真面目な顔をしている時は。

 

◇◇◇

 

碌なことがない。

 

◇◇◇

 

「期末試験を行う」

 

◇◇◇

 

来た。

 

◇◇◇

 

平和終了だった。

 

◇◇◇

 

教室中から悲鳴が上がる。

 

◇◇◇

 

「終わったぁぁ!」

 

上鳴。

 

◇◇◇

 

「まだ始まってないだろ」

 

爆豪。

 

◇◇◇

 

正論だった。

 

◇◇◇

 

その時。

 

◇◇◇

 

相澤の視線がこちらへ向く。

 

◇◇◇

 

嫌な予感。

 

◇◇◇

 

とても。

 

◇◇◇

 

「七瀬」

 

◇◇◇

 

「何ですか」

 

◇◇◇

 

「勘違いするな」

 

◇◇◇

 

あ。

 

◇◇◇

 

これは駄目なやつだ。

 

◇◇◇

 

「ヒーロー科にはヒーロー科専用の試験範囲がある」

 

◇◇◇

 

沈黙。

 

◇◇◇

 

知らなかった。

 

◇◇◇

 

全く。

 

◇◇◇

 

「ヒーロー法」

 

◇◇◇

 

「災害対応」

 

◇◇◇

 

「救助知識」

 

◇◇◇

 

「実務内容」

 

◇◇◇

 

終わった。

 

◇◇◇

 

完全に終わった。

 

◇◇◇

 

「補習で待ってるぜ!」

 

上鳴が笑う。

 

◇◇◇

 

「嫌だ」

 

◇◇◇

 

即答だった。

 

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放課後

 

ひなたの家

 

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机の上には参考書。

 

◇◇◇

 

珍しい光景だった。

 

◇◇◇

 

自分でもそう思う。

 

◇◇◇

 

ナイチンゲールが固まる。

 

◇◇◇

 

「勉強ですか?」

 

◇◇◇

 

「補習回避だ」

 

◇◇◇

 

即答だった。

 

◇◇◇

 

すると。

 

◇◇◇

 

後ろから声がする。

 

◇◇◇

 

「感心だな」

 

◇◇◇

 

アルトリアだった。

 

◇◇◇

 

「してない」

 

◇◇◇

 

「しているだろう」

 

◇◇◇

 

していない。

 

◇◇◇

 

まだ。

 

◇◇◇

 

数秒の沈黙。

 

◇◇◇

 

そして。

 

◇◇◇

 

「教えてくれ」

 

◇◇◇

 

二人が固まった。

 

◇◇◇

 

珍しい。

 

◇◇◇

 

非常に。

 

◇◇◇

 

「今なんと?」

 

ナイチンゲール。

 

◇◇◇

 

「教えてくれ」

 

◇◇◇

 

「七瀬が?」

 

アルトリア。

 

◇◇◇

 

「俺が」

 

◇◇◇

 

失礼だった。

 

◇◇◇

 

少し。

 

◇◇◇

 

「ヒーロー科専用範囲だ」

 

◇◇◇

 

「補習は避けたい」

 

◇◇◇

 

本音だった。

 

◇◇◇

 

ナイチンゲールとアルトリアが視線を合わせる。

 

◇◇◇

 

そして。

 

◇◇◇

 

頷いた。

 

◇◇◇

 

「分かりました」

 

◇◇◇

 

「任せろ」

 

◇◇◇

 

嫌な予感しかしなかった。

 

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特訓初日

 

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「ヒーロー活動基本法」

 

ナイチンゲール。

 

◇◇◇

 

「知らん」

 

七瀬。

 

◇◇◇

 

「災害救助規定」

 

◇◇◇

 

「知らん」

 

◇◇◇

 

「避難優先順位」

 

◇◇◇

 

「知らん」

 

◇◇◇

 

沈黙。

 

◇◇◇

 

ナイチンゲールが答案を見る。

 

◇◇◇

 

アルトリアも見る。

 

◇◇◇

 

そして。

 

◇◇◇

 

二人とも黙った。

 

◇◇◇

 

「どうだ」

 

◇◇◇

 

「深刻ですね」

 

ナイチンゲール。

 

◇◇◇

 

「深刻だな」

 

アルトリア。

 

◇◇◇

 

「そうか」

 

◇◇◇

 

知ってた。

 

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模擬試験

 

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結果。

 

◇◇◇

 

三十七点。

 

◇◇◇

 

沈黙。

 

◇◇◇

 

非常に。

 

◇◇◇

 

「終わった」

 

◇◇◇

 

「まだです」

 

ナイチンゲール。

 

◇◇◇

 

「終わっていない」

 

アルトリア。

 

◇◇◇

 

二人の目が怖かった。

 

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試験三日前

 

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ひたすら勉強。

 

◇◇◇

 

ヒーロー法。

 

◇◇◇

 

災害法。

 

◇◇◇

 

避難手順。

 

◇◇◇

 

救助活動。

 

◇◇◇

 

嫌だった。

 

◇◇◇

 

非常に。

 

◇◇◇

 

模擬試験。

 

◇◇◇

 

五十点。

 

◇◇◇

 

「上がっています」

 

ナイチンゲール。

 

◇◇◇

 

「まだ足りん」

 

アルトリア。

 

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試験二日前

 

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五十八点。

 

◇◇◇

 

ギリギリ見えてきた。

 

◇◇◇

 

だが。

 

◇◇◇

 

まだ足りない。

 

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前日

 

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六十一点。

 

◇◇◇

 

沈黙。

 

◇◇◇

 

合格ライン。

 

六十五点。

 

◇◇◇

 

あと四点。

 

◇◇◇

 

「時間が足りませんね」

 

ナイチンゲール。

 

◇◇◇

 

珍しく弱気だった。

 

◇◇◇

 

アルトリアも難しい顔をする。

 

◇◇◇

 

俺はため息を吐いた。

 

◇◇◇

 

「十分だろ」

 

◇◇◇

 

二人とも固まる。

 

◇◇◇

 

「三十七点だった」

 

◇◇◇

 

「それが六十一点だ」

 

◇◇◇

 

「十分過ぎる」

 

◇◇◇

 

本音だった。

 

◇◇◇

 

ナイチンゲールが少し笑う。

 

◇◇◇

 

アルトリアも頷いた。

 

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試験当日

 

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問題用紙が配られる。

 

◇◇◇

 

見る。

 

◇◇◇

 

見覚えがあった。

 

◇◇◇

 

非常に。

 

◇◇◇

 

ナイチンゲール。

 

◇◇◇

 

アルトリア。

 

◇◇◇

 

二人に叩き込まれた内容だ。

 

◇◇◇

 

だが。

 

◇◇◇

 

全部ではない。

 

◇◇◇

 

時間が足りなかった。

 

◇◇◇

 

覚え切れていない。

 

◇◇◇

 

問題を解く。

 

◇◇◇

 

出来る。

 

◇◇◇

 

出来ない。

 

◇◇◇

 

出来る。

 

◇◇◇

 

出来ない。

 

◇◇◇

 

嫌な汗が流れた。

 

◇◇◇

 

そして。

 

◇◇◇

 

試験終了。

 

◇◇◇

 

ペンを置く。

 

◇◇◇

 

結果は。

 

◇◇◇

 

分からない。

 

◇◇◇

 

本当に。

 

◇◇◇

 

ただ一つ。

 

◇◇◇

 

分かることがある。

 

◇◇◇

 

補習の臭いがした。

 

◇◇◇

 

非常に。

 

第31話 完

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