ヘルヴォルとグラン・エプレが百合ヶ丘に来た翌日。今日から本格的に合同合宿が始まるため合宿初日は今日とする。
それぞれ食堂で朝ごはんを食べると、みんなで校庭に出る。
一葉「それでは、これより3レギオン合同合宿を始めます!」
叶星「メニューは私と一葉さんで考えさせていただいたわ」
梨璃「おねがいします!」
リリィたち『お願いします!』
開始の挨拶をするリリィたち。いい返事だ。
一葉「ではまず、この校庭を50周!」
楓「ごっ……!?」
恋花「ちょっと叶星! 貴方がいながら止められなかったの!?」
叶星「ごめんなさい……じつは最初はうさぎ跳び100周とか言ってたのよ一葉ちゃん。それを現実的なレベルまで落として、譲歩に譲歩してもらってこれになったの……」
一葉「血反吐を吐くつもりでやれば大丈夫です!」
姫歌「一葉さんひめかたちのこと殺す気!? この校庭のトラックだって、普通の学校のトラックの何十倍も距離あるのよ!?」
一葉「大丈夫です!」
瑤「諦める。一葉がこうなったらやるしかない……」
藍「ちへどー」
千香瑠「藍ちゃん、頑張りましょうね」
一葉「では、始めます!」
そして一斉に走り始めるリリィたち。しかし、そこはさすがのマギにより強化された超人たち。
息を切らしながらも懸命に走り、時間をかけて段々と終わりに近づいていく。
梨璃「はぁ、はぁ………」
二水「し、死ぬ………」
雨嘉「しんどい……」
神琳「雨嘉さん、大丈夫です?」
雨嘉「だ、大丈夫……」
姫歌「くっ、郭 神琳にできるなら、アイドルリリィのライバルとしてひめかもできないと……」
灯莉「定森〜…キツイよ〜…!」
姫歌「ひめひめって言いなさい!!」
疲れながらも……いや、疲れのストレスから怒鳴り気味の姫歌さん。
紅巴「はぁ、はぁ……」
高嶺「紅巴さん、頑張りましょう」
紅巴「は、はい! 高嶺様!」
恋花「し、死ぬ……!」
瑤「恋花、少し太ったからじゃない?」
恋花「なにおう!? このくらい余裕でやってやるわよ!」
意地になって速度を上げる恋花。
千香瑠「瑤ちゃん、焚き付けたわね?」
瑤「うん。ダメだった?」
千香瑠「ううん? 恋花ちゃんの性格上良かったと思う」
藍「身体ぽかぽか〜」
さすがの精鋭であるヘルヴォルはしっかりと走っていた。
夢結「梨璃、頑張りなさい…」
梨璃「は、はい! お姉様!」
楓「ぐぬぬぬ! 梨璃さん! 私が肩を貸しますわよ!」
夢結「甘やかさないで……」
この3人は相変わらずだった。
梅「二水、しっかり」
二水「は、はい!」
ミリアム「しっかし、やはりキツイのう……」
鶴紗「…………」タッタッタッ
みんなが息を切らしながらもちゃんと走る中、鶴紗は黙って黙々と、集中して走っていた。
―――そして、
一葉「はい! 終わりです!よく頑張りました!」
梅「は〜! つっ
恋花「し、死ぬ………」
姫歌「灯莉? 寝転がると汚れるわよ?」
灯莉「さだもり〜……ボクはここまでみたいだ……」パタリ
動かない。ただの屍のようだ。
一葉「では皆さん! 次は光輝さんの作ってくださった訓練室に移動しますよ!」
そして少し休んだ後、
叶星「じゃあ、次はブースの部屋を使って模擬戦を行います。今回は設定をいじって、パートナーの学校や学年をミックスした2vs2の試合を行うわ!」
梅「お〜面白そうだナ」
一葉「では、最初の組み合わせはこちらで決めさせていただきました。第一試合、百合ヶ丘女学院1年、郭 神琳&、エレンスゲ女学園、飯島恋花ペア」
恋花「よろしくね!」
神琳「よろしくお願いします。恋花様」
叶星「対戦相手は、神庭女子藝術高校2年、宮川高嶺&、百合ヶ丘女学院1年、二川二水!」
高嶺「よろしく。二水さん」
二水「は、はい! よろしくお願いします高嶺様!」
一葉「因みにこの試合は、レアスキルも発動オッケーです。ただし、百合ヶ丘の人は光輝さんの作ったCHARM強化パッケージは使わないでくださいね?」
神琳&二水「「分かりました」」
そしてブースに入る4人。4人が仮想空間のランダムな位置に転送される。
一葉「開始!」
試合開始。二水は早速レアスキル。"鷹の目"を使った。
相手の位置を把握しつつ、まずは高嶺との合流を優先する。
瑤「二水ちゃんは早速レアスキル使ったんだね……」
光輝「個人での戦闘力に自信がないなら、合流を優先するのはアリだな……割り切ったいい戦法だと思うよ」
千香瑠「光輝くん!?」
いつの間にかいた俺に、みんな驚く。
光輝「おつかれ」
夢結「お疲れ様。それより、二水さんの動き何かあるのかしら?」
光輝「いや、二水ちゃんは他の子たちと比べると個人の戦闘力にはやや難がある。でも"鷹の目"のスキルを使えば、相手と味方がいる位置を捉えて最短距離で合流できる。二水ちゃんはチーム戦の時に能力が発揮されるタイプだからな、自分の強みを発揮するためのいい力の使い方だと思うよ」
姫歌「なるほど」
光輝「あ、二水さんと高嶺さんが合流したぞ。相手チームは味方を探してるけど見つかってない。時間的には二水ちゃんの鷹の目が切れるまで後30秒くらいかな。だけど……」
梨璃「あ! 恋花さんが近くにいる!」
光輝「一人ずつ各個撃破されたらキツイな……」
恋花「くっそ、神琳ちゃんどこにいるのよ……」
神琳「恋花様どこに……もしかして転送位置が最悪だった可能性がある………?」
すると、神琳の動きが変わった。
光輝「お。神琳ちゃん、転送位置に気づいたか。この転送位置は完全なランダムだからな。味方同士がステージの反対側の端と端の場合すらあり得る」
雨嘉「神琳はそれに気づいたんですね!」
光輝「うん。これなら、恋花さんが2vs1で当たられても40秒耐えるか逃げ切れば合流できる」
果たしてこの試合は?
― つづく ―
チームのレアスキルの組み合わせ
神琳&恋花チーム
神琳→テスタメント:味方のレアスキル含む能力強化
恋花→フェイズトランセンデンス:自分のマギを放出して一気に広範囲を薙ぎ払うドッカン(超攻撃)型
二水&高嶺チーム
二水→鷹の目:一定時間周囲の状況をまるで上から見ているように全て捉える。(どこに隠れても無駄)
高嶺→ゼノンパラドキサ:レアスキル《縮地》と《この世の理》の複合と言っていいスキル。超高速移動と、相手の攻撃を瞬時に見切ることのできるスキル