六本木の交差点でバイクの信号待ちをしていた光輝。その様子を―――、
?「………あれは」
信号が青になり、走り出す光輝。近くの、意外とマニアックな電気部品なども売っている電気屋で機材やケーブルなどを買って、マシンビルダーのコンピューターパネルを弄って、買ったものを電子空間に収納する。
光輝「よし、戻るか………」
すると、
?「そこの人!」
光輝「ん? 俺?」
後ろから声をかけられた光輝。見ると、白い長髪で頭にカチューシャをつけたちっこいエレンスゲのリリィが。
光輝「年下……?」
?「失礼ですね、2年生です! 子供扱いは辞めて!」
同い年!?
光輝「し、失礼しました……えっと」
?「あ、自己紹介がまだですね。エレンスゲ女学園第三位レギオン、バシャンドレ隊長、序列3位。坪井七保です。エレンスゲでは風紀委員長をやっています」
光輝「3位……」
てことは、かなり強いってことだよな?
七保「今の、見てましたよ。そのバイクなんですか? 何か危険なものを積んでる可能性は―――」
あれ! ヤバい!?
光輝「いや、ないない! 今ここの電気屋で買ったもの以外ない!」
七保「慌てた……怪しいですね」
くっ、この製品必要なのに……取り上げられるわけには。
七保「と、冗談はここまでにして」
光輝「へ?!」
じ、冗談………?
七保「あなたのことは、一葉ちゃんから聞いてます。千香瑠の幼馴染で、自分よりもリリィの安全と命を大事にしてくれる人だって」
光輝「あ、一葉ちゃんから聞いてたの……、あ! 『行くとき、手は打ってある』ってもしかして!」
七保「はい。私ともう一人。優珂さんは聞いてますよ?」
光輝「優珂?」
知らない名だ………。
七保「松村優珂。エレンスゲ第二位レギオン、クエレブレの隊長で序列2位の子です。さっき連絡しましたからもうすぐ来るかと……」
?「七保様〜、どこですか〜?」
七保「あ、噂をすれば。優珂ちゃ〜ん! こっち!」
優珂「あ、いた………」
かけてくる優珂さん? チラッと光輝を一瞥すると
優珂「ふ〜ん、アンタが例の逃亡者ね」
七保「逃亡者って、失礼なこと言わないの」
優珂「……私はまだ信用したわけじゃないので。でも、あの百合ヶ丘から開示された映像の、マギジャミング波持ちのギガント級ヒュージを倒した百合ヶ丘のリリィが使ってた非マギ装備、アンタが作ったってホント?」
光輝「ああ。そうだよ」
優珂「ふ〜ん、信じられないわね……」
まあ、そうだよな……。俺一応まだ高校2年生の年齢だし。
七保「まあまあ。で、取り敢えず光輝くん来てくれないかな? もちろんエレンスゲじゃないよ? とある人が近くの喫茶店で待ってるのよ」
光輝「とある人?」
優珂「エレンスゲの校長。高島八雲校長よ。先生はエレンスゲの校長だけど、G.E.H.E.N.A.をぶっ潰すっていう思想持ってる隠れ反逆者なのよ」
光輝「へえ?」
七保「ダメ……かな?」
光輝「………いや、分かりました」
優珂「ずいぶんアッサリね? 罠とかは考えないわけ?」
光輝「そういうつもりだったら、隠れ反逆者なんて超重要情報話さないだろ?」
優珂「……ふん、頭は多少は回るようね」
七保「まあまあ、じゃあ行きましょうか」
光輝「あ、その前に少し待って?」
そしてマシンビルダーのコンパネを操作すると、マシンビルダーはビルドフォンとライオンフルボトルに戻る。
そのありえない変形に目を丸くする二人。
優珂「あんた何者なの………?」
そして近くの喫茶店に案内された光輝。そこでエレンスゲの校長と対面した。
聞いていた通り、校長は今はもう過去の確執を乗り越えて分かり合ったヘルヴォルとクエレブレ、そして協力者という形でバシャンドレのトップ3レギオンに協力してもらい、G.E.H.E.N.A.を潰すための計画を練っているらしい。
ここで、八雲校長から、エレンスゲのトップという立場で得たG.E.H.E.N.A.の内部の極秘情報が光輝に手渡された。
代わりに光輝は百合ヶ丘に作った仮想訓練室の設計図データを渡した。
リリィたちの戦力が上がれば、それだけ死のリスクも減る。そしてこの訓練室はそのために途轍もないプラスになるので対価として見合っているらしい。
そして喫茶店を出る光輝と校長、優珂、七保。
すると、
『緊急警報! ヒュージ出現!住民の方はすぐにシェルターへ避難してください!』
光輝「っ! こんな時にっ!」
だが、すぐに思い直す。
光輝「そういや変身するなって言われてるんだった!!」
焦る光輝。
八雲「では、2人の力を見ていてください。何かあれば私がカバーに入ります。行けますね? 2人とも」
優珂&七保「「はい!!」」
そして現場に急行する優珂さんと七保さんと光輝と八雲校長。
優珂さんは自身のCHARM、"マルテ"をブレードモードにして斬りかかる。が、あのヒュージは城壁のような姿をしており、明らかに物理防御が高そうだ。
光輝「………………」
ヒュージの生態データを、その頭脳と眼で観察する光輝。
七保「はぁああっ!!」
バン バン バン!! ガン ガンッ ガンッッ!!
七保さんの射撃は、殆どダメージになっていない様だ。
七保「っ!」
光輝(やっぱり射撃はキツイか………)
七保「なら接近戦で!」
七保さんは自身のCHARM、"シュガール"を近接特化のブレードモードへと移行する。俊敏な動きから連続で斬りかかる。
七保「はああああっ!!」
ザン ザン ザンッッ!! キン キン キンッ!!
七保「っ!?」
しかし、これも弾かれてしまう。あのヒュージ、動きは遅いけど装甲がありえないくらい硬い……あのヒュージ一匹しかいないのが救いだが、ダメージが遠ないぞ……。
七保「くっ」
優珂「七保様……あのヒュージ硬すぎて攻撃が……」
七保「どうすれば……」
光輝「………七保さん! 一度下がって! 優珂さん!20秒耐えて!」
優珂「は!?」
七保「な、何を………」
八雲「光輝さん?」
光輝「優珂さん頼む! できる!?」
優珂「っ! ――誰に物を言ってるのよ! 20秒?楽勝よ!やってやろうじゃない!!」
光輝「よし、七保さんは戻って!」
そして、七保さんが戻ってくる。
七保「なにを……「CHARM出して!」えっ、は、はい」
光輝は急いで七保のCHARMにパソコンから伸びるケーブルを挿し、急いでデータを立ち上げて超スピードのタイピングでCHARMの設定を弄る。
七保「何やって!?」
光輝「よし、終わり! ちょっと振ってみて?」
七保「え、は、はい……」
七保がCHARMを振ると、
ビュウウンッ!! ズバアッ!!
七保&八雲「「っ!?」」
七保は軽く振っただけ。なのに、空気がきり裂かれ、後からその衝撃波が発生する圧倒的斬れ味に上がっていた。
光輝「多分七保さんのスキラー数値なら、その設定でも使いこなせると思う。何より、威力はさっきとは雲泥の差だ。それでやってみて!」
七保「わ、分かった!!」ダッ!!
七保はヒュージに向かっていく。優珂とスイッチし、"シュガール"を振り下ろす
ザンッッ!! ブシュウウッッ!!
七保「っ!?」
優珂「なにあの切れ味!?」
さっきまでまともに刃が入らなかったヒュージの装甲を、まるで熱したナイフでバターを切るようにアッサリと両断。ヒュージの足を1本切落としてしまう。
七保「はあああっ!!」
すると、驚きながらも七保は返す刀でCHARMを横薙ぎに一閃。ヒュージを真っ二つにしてヒュージの命を刈り取った。
戦闘が終了後、光輝は安全のために七保のCHARMの設定を元に戻した。
このままだと切れ味が凄すぎて危険だからな。
そして、光輝はマシンビルダーに乗って行ってしまった。
優珂「なに、アイツ……天才が過ぎるでしょ」
七保「あれは悪用されたらとんでもないことになるよ……」
八雲「何としてもG.E.H.E.N.A.から隠し切りましょう。いいですね?」
優珂&七保「「はい!!」」
― つづく ―
かなりオリジナル設定入ってます……。ウケるかは分からん。