今日の強化合宿も終了し、夕飯も食べ終わったリリィ達。
すると先ほど、連絡先を交換したエレンスゲの八雲校長から電話が来たので、強化合宿の経過報告を兼ねた一葉たちとと共に、八雲校長の管轄にあるエレンスゲのレギオンのメンバーと話すことになった。
そして、約束の時間。夜の7:30になる。
一葉「では、立ち上げますね」
一葉が連絡用モニターを立ち上げる。すると、ZOOMの様なテレビ会議アプリの様な感じでそれぞれ顔がモニターに出る。
八雲『あ、繋がりましたね』
一葉「そうですね」
優珂『ちゃんと特訓やってるんでしょうね?』
一葉「もちろんです!」
恋花「なんていうか、優珂はまだ挑戦てきな感じだけど、一葉と優珂のお互いへの態度、だいぶ軟化したよね」
美岳『それは否定できないな』
優珂『やめてくださいよ美岳様!』
一葉「わたしは嬉しいですよ!」
口では色々言いながらも、仲の良さそうな印象を受けるな。
結爾『で、この男が例の?』
光輝「あ、どうも」
蒔菜『ふ〜ん? あの映像にあったマギを使わない装備作ったのアンタってマジ?』
光輝「そうだけど」
緋紅『へ〜、見かけによらねぇな。でも、今日の七保の件、優珂から聞いてるからな。事実なんだろうな』
ちょっとヤンキーっぽい口調のオレンジ髪の女の子が興味深い感じでモニター越しに光輝を見てくる。
瑤「光輝、技術力もすごいけど、自分でやる無茶が洒落にならないところあるから」
藍「こーき、優しいよ?」
結爾『まあ、藍が言うならまちがいないわね!』
蒔菜『結爾、ホント藍のこと諦めないな……』
結爾『諦めないわよ! 絶対にクエレブレに入れるわ!』
瑤「だめ。藍はヘルヴォルのメンバー」
険悪になる結爾さんと瑤さん。やれやれ……
光輝「あとは七保さんですか……? って、噂をすれば」
七保『すみません。遅れました』
七保さんが画面に映った。
一葉「こんばんわ。七保様!」
優珂『こんばんわ』
七保『こんばんわ』
全員揃ったみたいだな。
八雲『では、会議を始めましょうか』
そして、みんなで今後の方針について話し合う中で、光輝の事になった。
やはりみんな、光輝がどういう考えなのかは最重要だ。
光輝「いや、G.E.H.E.N.A.のやり方はリリィを強化して戦力を上げようってやり方でしょ? でもそうすると、無理やり強化された影響でリリィの身体が不安定になったり、ひどい後遺症が残る可能性が高い。それに人から離れた存在に近づくっていう倫理上の問題もある」
千香瑠「ええ。その通りです」
優珂『まあ、その認識で合ってるわね』
光輝「だから俺はリリィじゃなくて武器の方を強化しようって感じですね。これならリリィに一切負担かからないし。それに―――」
光輝が一度言葉を切り、
光輝「人やリリィの命や尊厳を犠牲にして得た未来に価値なんかあるんですか?」
クエレブレ&ヘルヴォル&八雲「「!!」」
その言葉が光輝から出た瞬間、それぞれが思い出したのは、エレンスゲの教頭だった西村との戦い。
教頭から精神汚染を受けたヘルヴォルを、藍が八雲校長の助力を受け、必死に助けた時だ。
その時に八雲校長は教頭に対して、「リリィの命や尊厳を犠牲にして得られる未来に価値などない!」と、はっきり言っていたのだ。
光輝はそれを知らない。聞かされたわけでもない。なのにその言葉が出た。
それはもう、光輝自身の考え方がそうなのだということだった。
優しい顔を向ける八雲校長。
光輝「それに、ついさっきもルナティックトランサーの暴走制御装置作ったし」
美岳『は!?』
光輝の言葉に唖然とするクエレブレと七保さん、八雲校長。ルナティックトランサーの暴走を制御することができれば、リリィの安全はさらに飛躍的に上がる。
千香瑠「システムは百合ヶ丘の夢結さんと、藍ちゃんが試したので完成してるのは間違いないです。ちゃんと暴走を抑え込んで、身体強化だけが生きてる感じでした」
恋花「いや〜、アレ見た時ビビったわ」
蒔菜『へ〜? やるじゃんアンタ』
蒔菜が光輝に興味を示し始める。
光輝「後は他のガーデンのリリィたちに非マギCHARM強化パッケージ作るのと、後はレアスキル、"天の秤目"の強化ゴーグル作ろうかなと」
優珂『ウチには"天の秤目"持ちは居ないわね』
結爾『どんなのを作る気なのかしら?』
光輝「いや、レアスキルによる遠視の範囲拡張と、動体視力強化。後はそれによる眼への負担軽減の効果付けようかなって」
すると、八雲校長が吹き出してしまった。
八雲「そんなの作れるんですか?!」
七保「いや〜作れそうだから怖いよね」
光輝「たぶん1日もあれば……」
緋紅『マジかコイツ………』
あれ、なんか呆れの目で見られてる?
光輝「あと、ヘルヴォルが帰るときに皆さんのCHARM強化パッケージ持たせるつもりですけど、たぶんG.E.H.E.N.A.のことだから取り上げて解析しようとするのは目に見えてるじゃないですか?」
優珂『まあね』
一葉「たしかに」
八雲『間違いない』
光輝「だからちょっとした罠を仕掛けようかと。な〜に、ちょっとしたイタズラです」
蒔菜『え、何する気〜?』ニヤニヤ
蒔菜が完全にニヤニヤして面白がってる。
光輝「いや、百合ヶ丘の人のと同じなんですけど、俺の強化パッケージは、CHARMに接続すると普通に動作するんですよ。でも、解析ツールをつなぐと、事前に特定の手順を踏まないとトラップが発動するんです。その手順は取り敢えず秘密にしといたほうがいいと思うので言わないでおきますがね」
蒔菜『トラップ踏むと、どうなんの?』
光輝「解析ツール繋いだパソコンにシステムが逆流して、一瞬で基盤やデータが焼き切られてスクラップになる。しかも、そのパソコンだけでは済まなくて、接続されてるあらゆるシステムに伝染してって次々とコンピューターをスクラップにしていく。1台何億もするであろうスパコンが次々とスクラップにされて、果たしてG.E.H.E.N.A.の被害総額は幾らになるかな〜?」
蒔菜『アンタ最高!!』
優珂『えげつない罠を考えるわね……』
結爾『でも、すごいメシウマになりそう』
七保『風紀委員として止めねばならないんでしょうが、やって欲しい自分がいます』
千香瑠「大丈夫なの? 光輝くん……」
光輝「そもそもG.E.H.E.N.A.の自業自得でこうなるんだから良いの」
八雲『取り敢えず、この情報は皆秘密で行きましょう。光輝くん、今後私たちから要請したいときや、逆に光輝くんがお願いがあるときは今日渡した私への連絡先を使ってください』
光輝「分かりました」
八雲『では、今日は解散とします。お疲れ様でした』
そして、映像がが画面から消えていく。
光輝「ふ〜………ちょっと緊張したな」
その頃、
蒔菜「やっば! メッチャ楽しみ!」
― つづく ―
蒔菜のちょっと狂気じみたやばい感じ出すのむずい。
たぶん出てない気がする