ヘリオスフィアに愛の方程式を   作:松兄

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光輝の信念

 

 

 一葉と藍、恋花がクエレブレに。瑤、千香瑠がバシャンドレへの援軍に駆けつける。

 

 現着したヘルヴォル。ヘルヴォルは、ソルギナックシステムスーツを着ていた。

 

 すると、千香瑠と瑤側。バシャンドレが慌てる。

 

昇依「そのシステムって危険なんじゃ!」

 

千香瑠「それは誤解なんです」

 

昇依「誤解?」

 

 ソルギナックシステムは、周りからは「リリィの命を削って超パワーを出す危険なシステム」と思われていた。

 あまりの出力の高さと、主導している八雲校長のどこか冷徹に見えるイメージから、「リリィを使い捨てにする非道な技術なのでは?」と周囲から警戒されていたのだ。

 

 だが実際は、「リリィの生存率を極限まで高めるための安全設計」で作られており、リリィのマギ効率を最大化し、少ない効率で大きな力を出す、ただのアシストシステムだ。

 ―――戦場でリリィが死亡する最大の原因は「戦場でマギが枯渇し、ヒュージの攻撃を防ぎきれなくなること」

 

 八雲校長は、「そのためにマギの循環効率を上げて、戦力を維持しながらも戦闘継続時間を引き上げる」という発想から、このシステムを開発したのだ。

 

 では、なぜ誤解が生まれたのか。高出力を維持するためにリリィ側のマギを高効率で循環させる必要があり、その「制御の難しさ」や、マギの酷使による、リリィの身体にかかる負荷への強烈なセーフティにより、危険な高負荷に"見える"ことだけが一人歩きしてしまったためだ。

 しかし、本質はリリィを死なせないための愛と合理性に基づいたシステムだったのだ。

 

昇依「そんな……じゃあ、みんな勘違いして………」

 

七保「優珂ちゃんたちが何のためらいもなく使うから、おかしいと思ってたよ……」

 

瑤「行くよ!」

 

バシャンドレ&千香瑠『「うん(了解)!」』

 

 そして、それぞれ戦闘に入る両陣営。

 

 クエレブレと一葉たちは、マギ効率が最大化し、少ない消耗で最大限の威力を発揮し続ける。

 

優珂「行くわよ!」

 

一葉「優珂さん!」

 

一葉&優珂「「はああああっ!!」」

 

ザン ザン ザンッッ!! ボンッッ!!

 

 2人の連続斬撃で、ミドル級は跡形もなく爆散。スモール級が、突出した2人を狙うが、

 

恋花&美岳&蒔菜「「させるかっ!!」」

 

バン バン バンッッ!! ボン ボン ボンッッ!!

 

 2人を狙うヒュージを、後方から射撃で仕留める3人。ヒュージは、今度は後方を狙いにビームの体勢。

 

藍「あはは〜!!」

 

バギぃっ!!

 

 藍が、《ルナティックトランサー暴走制御装置》を起動し、"ルナティックトランサー"を発動。

 跳躍し、上から《モンドラゴン》を叩きつけて、ぶっ潰す。

 

結爾「藍! 援護します!」

 

ザンッッ!!

 

 結爾が、藍の着地狩りを狙ったヒュージを切り伏せる。

 

緋紅「オラアアアアッ!!!」

 

 緋紅が、射撃モードのCHARMでヒュージを連続射撃。沈黙し、このエリアのヒュージが減ってくる。

 

一葉「このまま押し切りますよ!優珂さん!!」

 

優珂「うるさいわね、わかってるわよ!!!」

 

 

 その時―――、

 

 

司令部「エレンスゲのリリィに継ぐ。こちら司令部。現在、南B区画で戦闘を行なっているリリィは後退。マディック隊、リリィを生かすための壁になれ」

 

一葉「ッッ!!!」

 

優珂「はあっ?!」

 

美岳「っ!」

 

蒔菜「G.E.H.E.N.A.の野郎、またふざけた指示を!」

 

 すぐに優珂が通信を入れる。

 

優珂「反対です! 彼女たちの命はどうなるんですか!」

 

司令部「まともな戦力にならないんだ。役に立てるだけ本望だろう」

 

優珂「ッッ!!」

 

 ここで、通信が途切れた。すると、

 

一葉「……優珂さん、マディック隊の援護に向かってください。ここは私たちとクエレブレの他のメンバーで受け持ちます」

 

優珂「っ!?」

 

一葉「マディックを、人間の命を見捨てることはできません!!」

 

美岳「仕方ないな。一葉、私たちは臨時で一葉の指揮下にはいる。私たちをうまく使ってみろ!」

 

緋紅「優珂! 早く行け!」

 

優珂「何かあったら承知しないわよ、序列一位!!!」

 

 そして、優珂はマディック隊のいる区画へと走っていった。

 

優珂「頼む。無事でいて………っ!」

 

 必死に走る優珂。すると、空に一筋の流れ星のようなものが流れ、マディック隊のいるあたりに落ちた。

 

優珂「なに!? 今の!!」

 

 呆然となる優珂。だが、

 

優珂「っ、立ち止まってる暇はない!!」

 

 現場へと走る優珂、しばらく走り、現場へと到着。

 

優珂(無事でいて!!)

 

 優珂が周囲を見ると、そこには……!

 

マディック「はああああっ!!」

 

ズドドドドドッッ!! ボン ボン ボンッッ!!

 

 マディックたちが、支給の工兵装備ではありえない威力と速度の射撃の連射で、ヒュージを、誰一人欠けることなく、無傷で押し返していた。

 

優珂「っ!?」

 

 唖然とする優珂。すると、彼女たちの装備にとあるガジェットが刺さっているのが見えた。

 

優珂「みんな!」

 

マディック「あ! 優珂さん!」

 

 マディック隊の隊長が、優珂を見つけて寄ってくる。マディック隊と優珂の関係は良好。状況説明を受ける。

 

マディック「前に百合ヶ丘の映像で見た装備を作った人が、ドローンを使ってこれを届けてくれたんです! この装備、マギを使わないから、マギが足りなくてリリィみたいに戦えない私たちにも、何の遜色もない攻撃力が出せるんです!!」

 

優珂「なんですって!?」

 

 光輝の強化パッケージ。実際に見るのは初めてだが、戦場で実際に見ると、その凄まじい力に圧倒される優珂。

 

 戦う力のないマディックが、リリィの力を借りずに、ヒュージの大群を次々と仕留めていく。

 

マディック「いける! いけるよ!」

 

マディック「油断しないで! 絶対に生き残るよ!」

 

マディック『おおっ!!』

 

優珂「っ!」

 

 上の非情な命令に、憤りを覚えた。一葉たちが送り出してくれたが、自分の力では命令に抗えず、守りたかった存在である彼女たちを失うしかないと、心の何処かで思っていた。

 

 だが、あの男は、光輝は、マディックですら犠牲を許さず、上が切り捨てようとした彼女たちの命をすくい上げてくれていた。

 

優珂「ッッ/////」

 

 優珂の顔が真っ赤に染まり、心臓が、バクバクと音を立てながら鼓動する。

 

優珂(反則よ、アイツッ……//////)

 

 

 ― つづく ―




この後どうなるのか、お楽しみに!
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