エレンスゲ上層部から切り捨てられたマディックたち。だが、そんな彼女たちを死なせないために武器の強化パッケージを届けた光輝によって、マディックたちの運命は大きく変わることになる。
優珂(反則よ、アイツッ……!)
優珂の顔が安堵で緩むと同時に、自分が守りたかった物をかわりに守ってくれた光輝に対して、今までに経験したことのない感情が湧き上がる。
レギオンメンバーたちとも、一葉たちとも、校長とも違う。
顔が熱い。が、嫌な感じは全くしない。寧ろ、煩いくらいに心臓が脈打ってるというのに、心地よい感じすらする。
優珂(いったい………?)
マディック「押せ押せーーーっ!!」
マディック「こんなところで死んでたまるかーーーっ!」
ズドドドドドッッ!! ボンッッ!!
凄まじい威力の射撃の連射。ヒュージは次々と蜂の巣になっていく。
優珂「みんな! それ使って、苦しいとかはない?」
マディック「え? 全然!!」
マディック「ああ、ブーステッドCHARMの心配ですね? これを届けてくれたときに、マイクから作った人が声をかけてくれたんですけど……」
光輝『この強化パーツには、マギとの互換性が一切ない。ブーステッドCHARMみたいに、負のマギに汚染されることはない。遠慮なく使って!』
マディック「って」
優珂(ッッ!!)
ついさっき、この戦いが起こる前に通話アプリで校長や一葉たち、光輝と話したときに、光輝が言っていた通り、完全に人間の、リリィの体の安全に留意されて作られていた。
それは、自分たちの指揮官である八雲校長と同じスタンス。
優珂(彼の言ったことは、嘘じゃない!!)
優珂は涙がうっすら零れたのを拭うと、CHARMを手に飛び出した。
優珂「アタシも参戦するわ! 援護して!!」
マディック「はい!!」
優珂が参戦し、マディック隊と合同でヒュージを狩り尽くしていく。
途中、司令部から繋がるインカムにノイズが走ったが、構わずに戦闘を続行する。
そして、南B区画のヒュージたちは、マディック隊と優珂によって、マディックに一人の犠牲も出さずに駆逐された。
マディック「や、やった………!」
マディック「アタシたち、生き残ったんだ!!」
抱き合って歓声を上げるマディックたち。優珂は、その様子をすごく優しい顔で、微笑みながら見ていた。
優珂「よかった……。けど、みんな! 休んでる暇はないわ! 今こうしている間にも、仲間たちは戦ってる!! 次にピンチになりそうな区画に援護に向かって!」
マディック隊『分かりました!!』
そして、次の区画へと、マディックたちは向かっていった。
優珂「………さて、アタシも戻らないと」
そして優珂は、美岳たちの元へと戻った。
―――その頃、
蒔菜「これで、最後っ!」
ザンッッ! ボンッッ!!
ラスト一匹のヒュージに斬撃が叩き込まれて爆散する。このエリアのヒュージは駆逐したようだ。
一葉「では、次の区画に向かいましょう。美岳様、優珂さんに連絡を入れていただけますか? 次の場所で落ち合いましょうと」
美岳「分かった」
すぐに優珂に連絡を入れる美岳。優珂から返事が来たので、次はバシャンドレと千香瑠たちのいる区画へと向かう。
一葉「では行きましょう」
緋紅「分かった」
そして、千香瑠や七保たちの元へと向かった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
千香瑠「はああああっ!!」
ボンッッ!!
千香瑠が自身のCHARM、ゲイボルグを翻す。振るえば斬り払い、踏み込めば突き穿ち、時に射撃でヒュージを沈める。
瑤も自身のCHARMでヒュージを次々と切り払っていく。
七保「そこだっ!」
ザンッッ!! ボンッッ!!
七保のCHARMによる斬撃でヒュージが真っ二つになり爆散する。
昇依「数が多すぎませんか!?」
千香瑠「大丈夫。もうじきに援軍が来る!」
そこへ、
一葉「千香瑠様! 瑤様!」
千香瑠「一葉ちゃん! みんな!」
恋花「二人とも、怪我はない?」
瑤「大丈夫」
美岳「七保、首尾はどうだ?」
七保「倒せるけど、数が多くて疲労気味かな?」
一葉「ここからは私たちも加勢します!」
そこからはエレンスゲのトップ3レギオンの共闘となった。
凄まじい勢いでヒュージは薙ぎ倒されていき、そこに別の区画を片付けたリリィたちや、マディック隊、そして優珂も合流した。
一葉「行きます! エレンスゲ全総力です!」
全員が、一斉にCHARMを射撃モードに変える。
エレンスゲリリィ『いけぇぇええええええーーーー!!』
ズドドドドドドドドドドドッッッッ!!!!!
一斉射撃が火を吹いた。次々とヒュージを弾丸の雨が飲み込んでいき、あっという間にヒュージは全滅。
そして、六本木を襲ったヒュージの大群との戦闘は終結。
重症者無し。死者無し。軽症者数名と、考えられるなかでは最善に近い結果となった。
― つづく ―
戦闘は終了です。このあともこの章は恐らく1話か2話くらい続く予定です。