リリィたちが百合ヶ丘で訓練し、日々を過ごしていたある日、
千香瑠「すみません、藍ちゃんが私の料理を久し振りに食べたいと言ってるので、ちょっと食材買ってきてますね」
千香瑠が、百合ヶ丘近くのスーパーへと行くという。
優珂「あ〜それなら私も行っていいですか?」
美岳「なにか食べたいものがあるのか?」
優珂「たまにお菓子を食べたくなるんです……」
蒔菜「あ、じゃあアタシも行こっかな〜」
瑤「じゃあ、荷物多くなりそうだね。アタシも行く」
七保「監督者として私も行こうかな」
そうして、千香瑠、瑤、優珂、蒔菜、七保の5人が、買い出しに行くことになった。
―――それが、あんな事になるとは知らずに。
みんなが買い出しに行ってる間、訓練室を使い訓練に励むリリィ達。
途中休憩を挟み、女の子同士の会話に花を咲かせており、光輝は訓練の仮想空間でのリリィたちの動きのデータから、リリィ達に合う装備のデータを収集してアイディアを捻っていた。
――なのだが、
一葉「千香瑠様たちまだ戻らないんですか?」
叶星「いくらなんでも遅すぎないかしら?」
姫歌「もう2時間は経ちますよ? スーパーってすぐそこですよね?」
夢結「ええ。歩いて10分もかからないわよ?」
梅「何かに巻き込まれてなきゃ良いけどナ……」
光輝「……………」
俺達が心配し、嫌な予感をよぎらせたその時、
プルルルルル!
光輝のスマホが鳴った。
光輝「っ! ……千香瑠からだ。もしもし」
?『桐生光輝だな?』
知らない男の声がした。
光輝「っ! 誰だ!!」
?「誰だ……だと? 我々の研究を灰にしておいてよくそんなことが言えるな」
光輝「………G.E.H.E.N.A.か」
研究員『そうだとも。5人は預かっている。返してほしければ、お前1人で指定の場所に来い。妙な真似は考えるなよ?』
光輝「5人は無事なんだろうな!!」
研究員『ああ、声くらいなら聞かせてやる』
千香瑠『光輝くん! 来ちゃダメぇええっ!』
研究員『うるさい!』
鈍い打撃音と小さな悲鳴が響き、電話口の音が消える。
光輝「千香瑠……!? おい、返事をしろ! 千香瑠!!」
研究員『まあ、そういう事だ。来なければ彼女たちがどうなるかな』
そして、電話は途切れた。
叶星「そんなっ!」
一葉「アイツらっ!」
美歩「優珂……っ!」
光輝「………どうやら、アイツらは俺を本気で怒らせたらしいな」
すると、光輝は研究室に向かう。みんなが後を追うと、光輝はビルドドライバーを腰に巻き、アイテム一式を持って行く。
光輝「行ってくる。G.E.H.E.N.A.共をこの世から消し去ってやる」
梨璃「ま、待ってください! 絶対に罠です!」
紅巴「そうですよ! 普通なら、あの5人がG.E.H.E.N.A.なんかに攫われるわけがありません! 何か卑怯なことをされたにきまってるんですから!」
光輝「分かってるよ! けど、行くしかないだろ」
神琳「光輝さん……」
雨嘉「な、なら! 私たちも一緒に!」
光輝「いや、アイツらは俺一人で来いと言ってた。俺一人で行く」
みんなが心配から黙り込む。だが―――、
光輝「でも、1つ頼んでいいか?」
梨璃「なんですか?」
そして、一柳隊、グラン・エプレ、ヘルヴォル、クエレブレ、バシャンドレの、百合ヶ丘に残っているメンバーにとある事を頼み、光輝は指定された場所へとマシンビルダーを走らせた。
光輝(待っててくれよ、みんな………!)
そして、指定の場所に着いた光輝。そこは、とある研究施設。だが、前の火事の影響なのか、建物こそ残っていたが燃え尽きて廃虚とかしていた。
光輝「………」
光輝が、ゆっくりと歩を進めると、
研究員「来たか」
光輝「っ!」
声のしたほうを見ると、大勢のG.E.H.E.N.A.の研究員らしき大人たちが、こちらを睨みながら立っていた。
ざっと100人近くか。
研究員「よくも我々の研究を無に返してくれた……落とし前は付けてもらうぞ」
光輝「んな事はどうでもいい。5人は無事なんだろうな!」
研究員「どうでもいいだと!?」
光輝の言葉に怒りに震えているG.E.H.E.N.A.の研究員たち。
すると、
研究員「ふん、だからこそお前にとって最も残酷な方法で始末してやる。お前が守りたかったリリィ達にお前を殺してもらう」
光輝「なに?」
すると、光輝の前に千香瑠たち5人が連れてこられた。腰元になにか機械のついたベルトのようなものを強制的に着けられており、千香瑠たちは自分で外すことができないようだ。
優珂「離しなさい!」
蒔菜「くそっ!」
瑤「光輝……っ!」
千香瑠「なんで来たの光輝くん! 私があなたを殺してしまったら、私は自分が一生許せなくなる!!」
七保「逃げてよ!」
5人が暴れる中、研究員達が千香瑠たちの腰につけられたベルトの機械のスイッチを入れた。
ブゥンッ! という不快な重低音とともに、ベルトから漆黒の電流のような光が5人の全身を駆け巡る。
千香瑠&瑤&優珂&蒔菜&七保「「「「「っ……あっ……」」」」」
直前まで光輝を案じて暴れていた5人の動きがピタリと止まり、その瞳からすっと光と感情が失われていった。
研究員「お前を殺すために開発した、《ハザードコントローラー》だ。さあ、我々の作品、《ハザードリリィ》に殺されるがいい!!」
― つづく ―
暴走したリリィ、《ハザードリリィ》にされた千香瑠たち。
光輝の運命は?