光輝と、神庭女子の技術者&工廠科生徒で作る、最新の仮想訓練室の作成が始まった。
光輝はまず設計図を取り出し、予め小部屋(ブース)を、全部で150部屋分作っておくように、指示しており、各部屋の回路を床下を通って仮想空間でのリリィたちの動きを演算出力する基板に繋ぎ合わせ、光輝はそれにパソコンを繋いでプログラミングする。
光輝「見ててください?」
みなさんがパソコンを見る中、光輝は単純なプログラミングを行うと、それにかかってくるマギ演算の領域のプログラミング。
アルファベットと、ルーン文字化入り乱れそれが正確に打ち込まれていく。
その画面を見た神庭女子の技術者たちの思考が、一瞬で停止した
技術者(? !? なんだコレ……!!)
技術者(分からない……!?)
すると光輝が、
光輝「ここまでで分からない人いますか?」
全員が手を挙げた。
光輝「えっと、じゃあ説明しますね。最初の単純なプログラミングは分かりますかね?」
皆頷く。そこは分かるようだ。
「では―――、」と、光輝はルーン文字とアルファベットが入り乱れた部分を解説する。
自分たちも、どのルーン文字が何の意味合いを持つか正確に把握している自身があったが、光輝は自分たちも知らない意味合いまで知っていた。それとアルファベットのプログラムでどの様にそれを出力するかを命令すると言う流れだ。
また、ルーン文字は一文字だけでも意味を成すが、組み合わせると全く別の意味にもなる言語。
それらを全て正確に把握している光輝の頭は、彼らにとっては信じられなかった。
その日の午前中、光輝は解説しながらプログラミングし、メイン基板を固定してケーブルを繋ぐ所までやったが、午後は神庭女子の皆にルーン文字とアルファベットを組み合わせたプログラミングの基礎を学ばせたほうがよいと判断し、勉強会になった。
― 神庭女子・視聴覚室 ―
光輝「で、このルーン文字とこの文字。そこにprintf関数を組み合わせると………」
皆、技術者としてのプライドが最初はあったが、自分たちの技術力がこの少年よりも明らかに劣っていることに気づいてしまっていた。
しかも、解説の内容は分かりやすい。それもそのはず、光輝が教わった元・天才物理学者の教育方針が『まずは基礎を徹底的に、かつ楽しく』だったからだ。
すると、光輝はみんなの持つパソコンに1つのデータを送った。
パソコン系の専門学校でやるようなプログラミングの課題だが、今やるべきことに合わせ、ルーン文字とアルファベットを組み合わせたプログラミングの入門編を出題。
光輝「話を聞いていたらできるはずだぞ」
だが、これは入門編という事で、ちゃんと学ぼうとした勤勉な彼らは四苦八苦しながらも正解を回答した。
すると、
光輝「ん〜と、じゃあ、施設作成のプログラミングは俺の監督のもと、皆にやってもらう形にしようかな。もちろん、基礎を学ばせてからね。その方が自分たちの力になるだろうし。現物を与えるのと知識を与えるのとじゃあ、後になった時に神庭女子への利益が違うし」
このガーデンの利益を重要視してくれる光輝。確かに難しいが、自分たちがこの技術を習得することができれば、それを後世に伝えていけば一生の宝になる。
その日、光輝は教えるのに使うテキストを作り、皆に配布。その日その日で勉強をやる前に、やる範囲を読んでおくようにと伝え、その日は終わることにした。
― 生徒会室 ―
コンコン
光輝「失礼します」
秋日「は〜い。どうぞ」
光輝「入りますね」
光輝が扉を開けて中に入ると、秋日と鈴夢、悠夏に藤乃、杏花が話していた。
悠夏「どうでした?」
光輝「えっとね」
光輝は、技術協力の方針を相談する。皆をちゃんと育てるために、まずは自分に技術者たちに授業をさせてくれと。その上で、光輝が見守る中で、知識を得た皆にプログラミングさせて訓練室を作る。と。
秋日「なるほどね……」
光輝「時間はある程度かかるだろうけど、ガーデンのためにはその方が絶対にいいと思ってさ」
悠夏「へ〜。そこまで考えてくれるんだ!」
鈴夢「秋日様……?」
秋日「ありがとう光輝。でも、助けられるところは助けてあげてね?」
光輝「うん。それはもちろん」
杏花「ね〜ね〜! あなたの使ってるの魔法じゃないの〜?」
光輝「魔法じゃないって……全部、数式と論理で証明できる『科学』の力だよ」
藤乃「…………」
じーっと、不満げに光輝の顔を見つめている。ぽっと出の男が秋日たちと楽しそうに話しているのが気に入らないらしい。
ん?
光輝「藤乃さんごめんね。なるべく早く終わらせるから」
藤乃「あら、バレちゃいました?」
光輝「うん。ちょっとジェラってたかなって」
藤乃「察しの良い方は好ましいですね〜」
光輝「まあ、少しだけ我慢してて」
光輝(女の子たちの聖域を邪魔するつもりはない。用件が済んだらさっさと退散しよう)
内心で苦笑する光輝。
秋日「藤乃? 失礼なことだけはしないでね?」
苦笑していると、すかさず秋日からお叱りが入る。
藤乃「分かってますよ〜?」
すると、夕方の5時を告げるチャイムがなった。
秋日「あ、そろそろ寮に戻る時間ね」
光輝「俺も夕飯コンビニで買って来て泊まる部屋行こ……」
光輝が席を立つ。と、
悠夏「え? 皆と食べないの?」
光輝「え? 飯出るの?」
わざわざ外で買ってこようとする光輝の極端な遠慮振りに、秋日は思わず眉をひそめた。
わざわざ百合ヶ丘から技術支援に来てくれたゲストを、ひもじい目に遭わせるわけにはいかない。
秋日「そりゃ出るわよ……。いくらなんでも、ゲストのあなたにそこまで負担はかけさせないからね?」
光輝「そうなんだ。じゃあ、いただこうかな」
秋日「全く……」
呆れ顔から一転、秋日はふっと優しく微笑んだ。そして鈴夢に指示を出す。
秋日「鈴夢、光輝を案内してあげて?」
鈴夢「分かりました……」
そして、光輝は泊まるゲストルームの位置を確認した後で、皆の夕飯会場になる、リリィたちの寮に向かった。
― つづく ―
ちょっとグダグダになったかもですね