ヘリオスフィアに愛の方程式を   作:松兄

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光輝は取り敢えず怪我を完治させ、リリィ達のためにあるものを作ります。


百合ヶ丘 模擬(ランク)戦ブース開発

 

 

 百合ヶ丘で、G.E.H.E.N.A.から匿われることが決まった光輝。

 

 理事長室に呼ばれた光輝。

 

咬月「まずは君のケガを完治させたまえ」

 

 と言われ、医務室に運ばれた。

 

 

光輝「……………暇だ」

 

 光輝はビルドフォンを使って最近のニュースやヒュージの出現報告などの情報を見ていた。

 

 そして、G.E.H.E.N.A.の動向も……

 

光輝「…………」

 

 

 すると、

 

梨璃「失礼します。光輝さんは居ますか……?」

 

光輝「? 君は………」

 

梨璃「申し遅れました。私は一柳梨璃って言います」

 

夢結「梨璃のシュッツエンゲル()、白井夢結よ」

 

楓「楓・J・ヌーベルですわ」

 

光輝「どうも……」

 

 

 そして、その後も医務室で過ごす内に、百合ヶ丘のリリィ達何人かが訪ねてきたため話し、コミニュケーションは取れた。

 

 梨璃さんは持ち前の親しみやすさで光輝の警戒を解き、差し入れを持って何度も通ってくれたポジティブな存在。

 

 楓さんは「梨璃さんに害をなさないか」と見張るポジション。

 

光輝(けど、認めてくれてるみたいではあるな)

 

 そう。楓も、光輝の覚悟を知っているため複雑な敬意を払っていた。

 

鶴紗「まったく、無茶しすぎだ」

 

辰姫「ホントだよ。死んでたかもしれないのに……」

 

 この二人、安藤鶴紗と森辰姫。

 

 光輝の「自らの意思での人体実験」に誰よりも心を動かされた2人。

 G.E.H.E.N.A.に身体を弄られた重い過去を共有する者同士(光輝は違う)、言葉数は少なくても深みのある会話をできた。

 

 そして2週間後、短い期間で怪我は完治。

 

 どうやらネビュラガスの副作用で、身体に負担は掛かるものの回復力が常人離れしているらしい。

 

 本来なら全治数ヶ月レベルの傷がわずか2週間で完治したことに対し、医療スタッフや見舞いに来たリリィたちが「マギの恩恵を受けない男の身体でなぜ……」と、ネビュラガスの異質さをに驚いていた。

 

 「ハザードレベルが上がった恩恵」として、傷の治りの早さに自分でも少し引きつつ、仮面ライダーとしての異形さを、光輝は再認識するのだった。

 

 

 そして、光輝は咬月代行の所に向かった。

 

咬月「おお、元気になったか?」

 

光輝「おかげさまで」

 

咬月「で、話とはなんだ?」

 

光輝「ただで世話になるのも悪いので、リリィの訓練に役立つ施設でも作ろうかと。空いてる棟みたいなのあります?」

 

咬月「?」

 

 すると、百合ヶ丘がまだ普通の学校だった頃の、今は使われてない部活動の部室棟だった校舎に連れて行ってくれた。

 

咬月「ここなら好きに使ってくれて構わん」

 

光輝「十分ですね。しばらく籠ることになると思います」

 

 そして、咬月代行は出ていく。

 

咬月(いったい何を作る気だ………?)

 

 そして、3週間が過ぎたある日、

 

光輝「できたーーー!!」

 

 ついに完成した。

 

 校内放送ですべての百合ヶ丘のリリィを集めてもらい、光輝は説明する。

 

光輝「ここには新しい仮想訓練室を作った。ただ、今までの対ヒュージ用の訓練室だけではなく、個人vs個人の模擬戦。ランク戦のブースにもなってる」

 

 個人vs個人の言葉にどよめきが起こる。

 

天葉「リリィ対リリィってこと?」

 

光輝「ああ。そしてみんなの生徒手帳のデータをこのメイン端末に入れてある。因みに、今みんなには4000ポイントの個人ポイントが入ってる。それをランク戦で戦って勝つと相手からポイントを奪えて、負けたら減る。ポイントの高い人ほど相手から奪える量が減って、自分より高い人に勝つといっぱい貰える」

 

光輝「この対人戦は、このロビーのそこのモニターで見られるようになってて、先輩や凄腕リリィ達の立ち回り方や、研究にも使えるようになってる。そして、実際に戦ってみると、相手は人間である分ヒュージとは違って頭脳的な動きをしてくるから実際のヒュージとの戦闘でも読みの能力が鍛えられるはず」

 

 そして光輝は、肝心の肝を話す。

 

光輝「そしてこの対戦には、命の危険がない。どんなに全力でマギを叩き込んでも、最悪首をはねられても、仮想空間からログアウトとするだけで普通に生きてるよ」

 

 その言葉に更にざわめく生徒たち。

 

神琳「ということは、死ぬ危険を犯さずに、でも自分の死から悪かったところを学べるということですか?」

 

光輝「そういうこと。そして、このランク戦の毎月上位5%には、報酬として学食のデザート無料券を進呈する。もう食堂とは話をつけてある」

 

亜羅椰「デザート……!」

 

壱「無料……!」

 

光輝「まあ、百聞は一見にしかずだ。天葉さん、そこのブースに入って。こっちで指示するから」

 

天葉「あ、うん」

 

 そして、光輝と天葉がブースにはいる。

 

光輝『天葉さん、生徒手帳をコンパネにかざして?』

 

天葉「うん……ええと」

 

 天葉が手帳をかざすと、

 

 

ピロン

 

 

《天野天葉:4000pt》と出た。

 

 

光輝『じゃあ、それで今光ってる数字。002を押して。それが対戦を申し込む部屋番号だから』

 

天葉「002……ほい」

 

光輝『こっちに対戦の申し込みが来たから、受諾』

 

 すると、光輝と天葉は仮想空間に飛ばされた。

 

天葉「わっ! ってあれ? ここは……」

 

光輝「ここが言ってた仮想空間だよ。じゃあCHARMで一思いに俺の首跳ね飛ばしてみて」

 

天葉「ええ!?」

 

 困惑する天葉。

 

光輝「大丈夫! 死なないから!」

 

天葉「ホントに……? 行くよ?」

 

光輝「こい!」

 

天葉「はぁっ!」

 

ズバァッ!!

 

リリィ「きゃあっ!?」

 

 本当に首が飛ぶという衝撃をもっとリリィたちの悲鳴や驚愕の声が上がる

 

依奈(えっ、本当に首が……!?)

 

 すると、光輝の身体が爆発したように破壊され、光の帯となって空の彼方へ。

 

百由「消えた!?」

 

 光輝の身体と頭がさようならした瞬間、モニターに《WINNER:天野天葉》の文字がでた。

 

 そして仮想空間から現実に戻った天葉。

 

 そこには、

 

光輝「ほらな? 無事だったろ?」

 

天葉「っ! 良かった……」

 

 無事に生還した光輝。

 

光輝「こんな感じで、"安全に"踏み込んだ戦術や動きを試したりして訓練ができるんだ。失敗しても何が悪かったか反省してそれを次に活かすこともちゃんとできる。あと、個人だけでなく、レギオンvsレギオンのレギオンマッチもできるようになってる。どの学校にも模擬戦システムはあるけど、怪我のリスクは付き物だろ? けどここなら、安全に何度でも訓練ができる」

 

梅「へ〜、スゴイな」

 

ミリアム「工廠科でワシの研究を手伝ってほしくなるの……」

 

光輝「まぁ、使いたくなったらいつでも使って?」

 

 そう言って、ランク戦ロビーから出た光輝。

 

 残されたリリィは……。

 

天葉「ねぇ、夢結……」

 

夢結「何かしら?」

 

天葉「アタシさ、正直夢結と全力で力比べしてみたかったのよね。今までは死やケガの危険があったからできなかったけど。でも、ここなら何度でもできるんだよね?」

 

夢結「やってみる?」

 

天葉「そうこなくっちゃ!」

 

二水「こ、これは!! 夢結様と天葉様、百合ヶ丘の上位に入るリリィの対戦です!」

 

 そして、ブースに入る二人。仮想空間に飛ばされる。

 

天葉「安全だってことはわかったからね!」

 

夢結「遠慮なく行くわよ!!」

 

 

 そして、それを皮切りにリリィたちは、今まで挑んでみたかった上級生や憧れのリリィに模擬戦を次々と挑んでいた。

 

 どの試合も安全装置がちゃんと作動し、一切の怪我なく勝負を終えられていた。

 

 

咬月「………これは」

 

光輝「リリィの敵はヒュージですけど、その訓練は授業でも散々やるでしょ? 憧れの先輩と思いっきり戦える場所とか欲しい人いたんじゃないかなって思って」

 

咬月(こんな物をよく作れるものだな……)

 

 咬月代行は、光輝の頭脳に畏怖を抱いていた。

 

― つづく ―




モデルはワールドトリガーのランク戦です。

死ぬ危険がなければリリィ達も思い切った訓練ができるので、その分"安全に"戦力増強が期待できるのでは?

と、思いました。
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