俺の名前は
どこにでもいる、純日本人のオタク高校生だ
急な話をするけど、異世界転生ってものは突然だ
いやホント
急に来たね
「なんだ…?ここは…」
目が覚めたら真っ白な部屋でさ
とにかく歩いて行ってみたんだ
そしてらさ
「なんだこれ…?お~い誰か~?!これやってみればいいの~!?」
真ん中にガシャポンが置いてあったんだ
上の方にスキルルーレット?みたいなことが書いてあった
で、それをやってみたんだ
「え~となになに?」
ガシャポンを回すと、黒いカプセルが出てきた
中には紙が入っており、こう書かれていた
『STAR WARSの力』
「…は?どういう…う、うわぁ!」
その瞬間、急に身体が後ろに落ちる感覚があった
「え、ちょ待、ウ、ウウゥオオオオオッ!」
俺の身体は、そのまま横に向かって落ちていった
「なんだ!?これはああ――――ッ!」
その後しばらく落ち続ける感覚しかなかったが、急に別の感覚があった
眩しい
これは…
「空か!」
白い世界が終わり、急に見慣れた空が見えた
首を曲げて下を向くと、何か俺の記憶にはないものがあった
「これは…なんだ…?」
街…か?
でも、俺が知ってるビル群じゃない
田舎の雰囲気もない
そんなことより、このままだとヤバい
落下死なんか御免だ
死にたくない
何かないか
必死で辺りを見回すが、めぼしいものは何も…
「え?」
女の子?
「キャアアアア!」
誰だよ、ていうかなんでだよ
「おい!あんた誰だよ!なんでこんなとこにいるんだ!?」
「(あなた誰?!どうしてこんなとこにいるの?!)ーーーー?!ーーーーーーーーーーーーー?!」
「はぁ?!何言ってんだ!なぁ、あんたここにどうやって来たんだ!?まぁとにかく、まず俺を助けてくれ!」
「(僕だって分からないよ!)ーーーーーーーーーー!」
コイツマジでふざけんなよな…!
コミュニケーションは人類としての基本だろうが…!
「あぁクソ!」
女の子に向かって手を伸ばす
「キャアア!」
すると、彼女の身体が突然俺の方に向かってくる
「おわ!」
何だ今のは?
今のは、俺がやったのか
まさか…
これは…
いや、これが…
「STAR WARSの…フォースの…力…?」
「ー、ーーー…ー…(あ、あなた…は…)」
その言葉を放ち、彼女は目を閉じてしまった
引っ張っても揺さぶっても起きる気配がない
「おいお前!おい!おい!マジか気絶しやがったコイツ!」
クソが…
俺は死なない
ここから助かる方法がある
俺には分かる
俺には出来る
出来てしまうから
「あぁ分かったよ…やってやる…やってやるよ!」
イラつくんだ!
片腕で女の子をしっかりと抱きかかえる
もう片方の腕を地上に向かって突き出し、そのままの勢いで落ちていく
地面との距離がどんどん縮んでいく
あと少し…
もう少し…
あ?なんか生き物みたいなのがいるな…
まぁそんなことどうでもいい
もうちょっと…
「フォースと共にあらん事を…」
そこ!
「今…だああああぁぁぁあ!」
その生き物に対してフォースを放ち、衝撃を緩和する
生き物が体の中心から外側に向かって裂けていく
一瞬自分の身体が浮かび上がり、その後生き物の死骸の上に叩き落とされる
「ガハァ!…ク…ソが…!」
肉や臓物がクッションになったのか
俺が、やったのか…?
「ー、ーーーーーーーー…?(た、助かったのですか…?)」
周りを見ると、二人の男女がこちらを見ている
抱えていた女の子を脇に横たえ、俺はフラフラと歩きだす
「ー、ーーーーーーーーーーーーーーー?ーーーーーーーーー?(そ、そなたはどこから現れたのですか?名はなんと申します?)」
うるせぇ
疲れた
眠い
女の方が俺に近づいてくる
男の方は、少女を介抱しているようだ
「俺を…たす…け…ろ」
その言葉を最後に、俺は意識を失ってしまった