【ガチ恋プリンセス】これがVtuberのおしごと~後輩はガチで陰キャでコミュ障。。。『ましのん』コンビでトップVtuberを目指します!   作:夕姫777

160 / 160
148. 姫は『手伝い』をするようです

148. 姫は『手伝い』をするようです

 

 

 

 そして翌日。時間は9時。朝早くオレは桃姉さんと共に事務所にいた。どうやら昨日話していた4期生のマネージャーの担当が決まったようで、その顔合わせらしい。御披露目配信まで10日を切っているため、あまりのんびりとはしてられないし、ほとんど付きっきりになるだろうしな。

 

 桃姉さんと一緒に会議室に入ると、すでにそこには1人の女性が待っていた。歳は20代後半くらいか?オレよりは年上で、外見は優しそうな感じだ。

 

「おはようございます。初めましてFmすたーらいぶ4期生の『園崎ラビ』としてデビューすることになりました。一ノ瀬凛花と申します。よろしくお願いいたします」

 

 席をたち、丁寧なお辞儀をしながら自己紹介をしてくれた。声質が柔らかく、話し方も落ち着いている。

 

「こちらがラビさんの担当マネージャーが退院するまでの代わりのマネージャーの神崎颯太です」

 

「よろしくお願いいたしますラビさん」

 

「はい。こちらこそよろしくお願いします」

 

 それから桃姉さんも交えて4期生御披露目配信までのスケジュールや、企画内容の確認などを話し合った。やはりと言うべきか、結構なハードワークになりそうだった。打ち合わせが終わると一ノ瀬さんが話しかけてくる。

 

「あのマネージャーさん。早速なんですけど相談があって」

 

「はい。何でしょうか?」

 

「実は……私、山形の田舎から引っ越してきたばかりで、荷物の片付けをまだ済ませていなくて……男手がほしいんです」

 

 いきなり部屋スタートとかオレにはハードル高すぎなんだが……。でもFmすたーらいぶのVtuberになりたくて、田舎から上京してきたんだもんな。ここで断るわけにもいかないか。

 

「わかりました。手伝いに行きますよ。今日は時間ありますし、終わらせちゃいましょう!」

 

「ありがとうございます。助かります。マネージャーさん良い人だぁ……」

 

 なんか訛ってるんだが?こうしてオレは急遽、一ノ瀬さんの引越しの手伝いをすることになった。

 

「ここが私の家です」

 

「お邪魔します」

 

 オレは今、一ノ瀬さんの部屋に来ていた。マンションの一室らしく、一人暮らしにしてはかなり広いようだ。

 

 オレは段ボールを開けて中身を確認していく。これはどこに置けばいいのか、こっちのは捨ててもいいものなのかなどを一ノ瀬さんに聞きながら作業を進めていく。

 

「マネージャーさんっておいぐつですかぁ?」

 

「24歳です」

 

「へぇ……若いですね。私は27ですから、弟みたいなもんですね」

 

 27か。月城さんと立花さんの間か。あまり変わらないけど。その後も他愛のない会話を続けながら、作業は進んでいき、午後2時を回ったころ何とか荷物は片付ついた。

 

「ありがどうございます、助かりましたぁ」

 

「いえ。あの……その訛りなんですけど、そのキャラで行くんですか?」

 

「気をつけてはいるんですけど、出ちゃって……だがらそれでいこうがなって。やっぱり変ですがね?」

 

 訛りは方言と同じだから素になれば出るんだろうけど……もったいないよな。ある意味『園崎ラビ』の武器だしな。

 

「むしろ逆ですよ。だとしたら、普段は頑張って普通にしゃべって、テンション上がった時とか、名物のプロレス芸の時にその『訛り』を出した方がいいんじゃないかと思いますよ?それは『園崎ラビ』の武器になりますから」

 

「そうですかぁ?勉強になります。それでいぎます」

 

 一ノ瀬さんはとても嬉しそうにしながら、オレのアドバイスを聞いてくれた。真面目な人なんだな……

 

「ところで一ノ瀬さんはどうしてFmすたーらいぶに?」

 

「私……昔がら、アニメや漫画、ゲームが大好ぎで。ガチヲタなんです。故郷には楽しみがなーんにもながっだので、それが唯一の楽しみでした。暇があれば自作で漫画描いだり、物語考えてRPGゲームつぐっだりもしてて」

 

「自作で……すごいですね」

 

「そうでもないですよ。それで自分の好ぎなことを仕事にしたぐて、27にもなって恥ずかしいかもしれないですけど、上京してきました」

 

「そんなことないです。立派な夢だと思います」

 

「そう言ってもらえると嬉しいです。それに……Vtuberの皆さん、すごく輝いでるじゃないですか!だから自分もあんな風にキラキラしたいなと思っで!」

 

 確かにVtuberたちはみんな個性的で、それぞれ魅力的な人たちばかりだ。憧れる気持ちはよくわかる。

 

 オレもVtuberになったときは、こんな風になれるなんて思っていなかった。ただ彩芽ちゃんと出会って、一緒に頑張っていきたいと思ったからここまでこれたんだと思う。

 

 だから一ノ瀬さんにもこのFmすたーらいぶで、『一等星』のVtuberとして輝いてほしいと思ったのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

TS転生した私が所属するVTuber事務所のライバー全員を堕としにいく話(作者:恋狸)(オリジナル現代/コメディ)

夢見蓮華(ゆめみれんげ)はTS転生者である。▼奴はVtuberが前世の頃から好きだった。▼そのため、自分がTSした今、推しのVtuberとイチャイチャするために自分磨きをしてVtuberになることを決意する。▼そして奴は花依琥珀(はなよりこはく)としてデビューし、メスガキキャラで所属事務所のライバーを全員堕としにかかる。▼が、奴は知らなかった。▼奴が長年の努…


総合評価:15466/評価:8.65/連載:57話/更新日時:2026年08月25日(火) 00:11 小説情報

【書籍化発売中】告知事項(隣人がVtuberです)【第二部連載開始】(作者:関係ないよ)(オリジナル現代/コメディ)

隣にうるさいVtuberが住んでるけど気にしない男が、風呂なしトイレ台所共有のクソボロ木造アパートで暮らしていく話▼書籍版はタイトルが変わって「隣人がVTuberです VTuber黎明期に死に戻ったリーマン、大手事務所を作る」となります。▼2026年8月17日発売予定。▼めちゃくちゃ加筆しましたので、ご購入頂ける方はお楽しみに!


総合評価:62610/評価:9.12/連載:78話/更新日時:2026年08月17日(月) 06:00 小説情報

妹の配信に入り込んだらVTuber扱いされた件(作者:江波界司)(オリジナル現代/日常)

妹がVTuberであることを知らずに、配信に紛れ込んでしまう主人公(成人男性)▼そこから悪ノリがすぎる事務所と妹に振り回される日々がはじまる。▼完全に思いつき。▼主はVTuberにそんな詳しくないけど書いちゃった。▼『小説家になろう』『pixiv』の方にも一部掲載中▼追記▼この度、一二三書房Web小説大賞にて『銀賞』を受賞しました。▼応援、ご愛読、まことにあ…


総合評価:46699/評価:8.66/連載:102話/更新日時:2026年09月16日(水) 11:00 小説情報

TS→後輩(天才女)のヒモ(作者:鰻重特上)(オリジナル現代/恋愛)

「僕を、ヒモにしてください」▼「……はい?」▼ 2053年。ちょっと未来の東京、会社勤めの三十四歳の独身男性(彼女いない暦=年齢)である「英輝夜」はある日、「朝おん」をかました。▼一夜にして戸籍、貯蓄、住所の全てを失った輝夜が選んだのは……。▼ ▼ 後輩の「ヒモ」だった。


総合評価:5532/評価:9.05/完結:16話/更新日時:2026年02月19日(木) 19:00 小説情報

胡蝶の夢、或いは不労所得の夢(作者:nyasu)(オリジナル現代/日常)

気付いたらTSタイムリープした主人公。▼なお、凡人だからそう簡単に楽は出来ない模様。▼書きたいもの書いてたら数日で日間ランキング載ってて、驚いた。▼誤字報告機能を使ってくれる読者のおかげなので感謝感謝。▼【挿絵表示】▼書籍化のお話等がありましたら、趣味前提で書いてることや副業禁止規定によりお断りさせて頂きますこと、ご留意ください。


総合評価:23774/評価:8.18/連載:188話/更新日時:2026年09月13日(日) 23:56 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>