金色の法則   作:さんふー

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第2話 ザケルVS“ゴミ”を“木”に変える能力(後編)

「くそー!よく分かんねぇけど、こっちも反撃だ!

“ゴミ”を“木”に変える能力!」

 

やつの手の中から、木が出てくる。

 

さっきのとは違い、今度のはでかい!

 

「ガッシュ、あの木の方を向け!」

 

「うぬ!」

 

「いくぞ・・・ザケルッ!」

 

よし! 木に直撃だ!

 

「なっ・・・おれの木が粉々に・・・」

 

「駄目だわ。あんな電撃食らったら、木なんて一気に押し負けちゃう。

木が電撃になんて勝てるわけがないんだわ。」

 

そうだ。てめぇが何を企んでいたかは知らねぇが、どうやら口ほどにもなかったようだな。

 

次の一撃で、今度はお前を動けなくしてやる。それでおしまいだ。

 

「森、あきらめんなよ。

木が電撃に勝てない? そんなこと誰が決めたんだ?

・・・こうすりゃ、勝てる!」

 

何!? これは!

 

植木はポケットの中から、いくつかのゴミを取り出し、一気に何本もの木を繰り出してきた。

 

「どうだ、お兄さん?

これならアンタの電撃でも、おれの木の全ては防げないだろ?」

 

なるほど。

 

連射系の呪文ってわけか?

 

だが残念だったな・・・

 

「ラシルドッ!」

 

お前の攻撃は、これで防げる。

 

さぁ、電撃を帯びた自らの呪文を食らっておしまいだよ。

 

***************************************

 

!?

 

どういうこと?

 

植木の木が電撃の壁で跳ね返された!?

 

電撃を攻撃だけでなく、あんな風にも使えるなんて、能力(ちから)使いこなし過ぎじゃないのよ!

 

というか、まずい。

 

木が植木の目の前まで迫ってる。

 

もう避けられない!

 

ガシャーーーッン!!!

 

「うえきぃーーーーーー!!!」

 

電撃を帯びた木が植木に直撃した。

 

そして、植木は気絶した。

 

嘘・・・これって・・・・

 

「バトル終了だな。」

 

「!?」

 

「他の能力者に気絶させられた能力者はバトルからリタイアする。

神候補から与えられた能力(ちから)も失う。

それがルールだ。 前に教えたよな、森?」

 

後ろに立っていたのは、植木の担当神候補で、私たちの担任でもある小林(コバセン)だった。

 

「じゃあ植木はやっぱり・・・」

 

「あぁ、バトル終了だ。・・・本来ならな。」

 

「へ?」

 

「あそこにいる中学生(ガキ)・・・ありゃ、能力者じゃねぇよ。」

 

「ちょ、何言ってんのよ、コバセン!

ほら、このモバイルにもちゃんと載ってる。名前はタカミネキヨマロ?

変な名前だけど・・・」

 

「あぁ、こりゃ誤作動だ。神の奴の勘違いだよ。

あの野郎、自分が開いたこのバトルと、他人様が開いた催し物を混同しちまいやがったんだよ。」

 

「???

よく、意味がわかんないんだけど・・・」

 

「まぁ、説明はあとでしっかりしてやる。

とりあえずは、この場を収めねぇとな。」

 

見ると、タカミネキヨマロと金髪の男の子がこちらに迫ってきていた。

 

「魔物は気絶したみたいだな。さぁ、おとなしく本を渡すんだ。」

 

本? 何のことだ?

 

「少年よ、落ち着き給え。君は誤解してるんだよ。」

 

コバセンの似合わぬ言葉遣いに思わず笑いそうになる。

 

「誤解? 何が誤解だ!

こいつは手から木を出した。魔物だ。魔物は倒す、そして本を燃やす。

それがこの、魔界の王を決める戦いだろ!」

 

「だから、それが誤解なんだよ。

こいつが変てこな技を使うことは俺も認める。」

 

自分が与えた能力を変てことか言うなよ!

 

「だがこいつは魔物なんかじゃない!

普通の中学生(ガキ)だ。ちょっと変てこな手品ができるだけのな。」

 

「手品? 手から木が出るんだぞ! どこが手品だ!

明らかに魔物の呪文だろ? ふざけるな!」

 

その瞬間、また電撃が出た。

 

「あ、そう。じゃあ、君も魔物かな? 高嶺清麿くん?

本を読んで電撃が出るなんて普通の中学生、出来ねぇよな?」

 

「っ!?・・・それは、俺がガッシュの本の持ち主だからってだけで・・・」

 

「お前、ずいぶん成績がいいそうじゃないか。教師からも信頼されているみたいじゃねぇか。

いいのかな? 『お宅の高嶺清麿くんがうちの生徒に暴行を加えて、気絶させました。』って報告しても・・・

ついでに、『退学処分にしてください。』ってお願いしても・・・」

 

うわー、コバセン、教師の権力濫用しとる・・・

 

「・・・・・」

 

「嫌だったら、さっさと去れ!」

 

「く、くそ・・・いくぞ、ガッシュ!」

 

「本は燃やさなくていいのかの?」

 

「いいんだ! 帰るぞ!」

 

そう言い残すと、2人はそそくさと去って行った。

 

「植木を一方的に襲った挙句、脅しに屈して去っていくなんて、

正義のかけらもないわね、アイツ・・・」

 

「いや、あの中学生(ガキ)は立派な正義を持ってるさ。

連れの金髪のちびっ子もな・・・

ありゃ、植木に匹敵するくらいの正義だ。」

 

「えっ?」

 

コバセンの答えは意外だった。

 

「優しい王・・・か。

俺らも、どんな神になりてぇのか、考える必要があるかもしれねぇな・・・」

 

そう言い残すと、コバセンは校舎の中へ消えていった。

 

結局、コバセンの口から、今日の出来事の真相を聞くことはなかった。

 

だって、あのあとすぐに、ロベルト戦でコバセンは地獄へ堕ちちゃったんだから。

 

それだから、あんなに私たちが混乱することになっちゃったのよ~

 

どうしてくれるのよ、コバセン!

 

・・・だが、それはまだ後の話だ。

 

つづく

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