海賊世界の3つの楽園   作:佐為苦露譜洲

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大幅に変更。それどころかストーリー自体変化。


第7話:男の娘参戦 改

 

「着いた。………よくわからない島に」

 

俺は航海術を一応使えるがそれも付け焼き刃のものなのでほとんど意味がないものだ。ちょっと前までは自分たちがどの辺にいるのかわかっていたのに今では全くわからない。

 

幸いにも島には大きな町があり、情報収集は簡単にできそうだった。

 

「よっしゾロ。絶対に俺のそばから離れるなよ」

 

「なんでだよ」

 

「お前目を離した途端にどっかいっちまうだろうが。見聞色の覇気を使えば簡単にた見つかるけどめんどくさいからヤダ」

 

「チッ、わかったよ」

 

 

 

 

 

 

「おーい、すいませーん。誰かいませんかー」

 

食事処だと思われるところには人がいなかったため大声で店の中へ叫ぶ。店は開いているためやってはいるだろう。

 

「はいはーい、すいませんねぇ。滅多に外からの客なんてこないものですから」

 

奥から現れたのはおばちゃんと呼ぶにはまだ早くお姉さんと呼ぶには少し遅いようなそんな年の女性が出てきた。

 

「なんか適当にメシください」

 

「はーい」

 

出てきたメシは家庭的な料理でものすごくうまかった。これまで山で採った肉や果実ばっか食ってきたからすごく嬉しい。

 

「お客さんたちは海賊さんなんですか?」

 

「あぁそうだ。まだ駆け出しの船長だけどな」

 

メシを食ってる俺に代わってゾロが答えた。

 

「まぁ…」

 

「なんだ?俺たちが海賊とわかったから食わせるメシはねぇってか?」

 

ゾロが怖い顔で詰め寄るも全く効果はなかった。

 

「いえ、むしろその逆ですかね」

 

「どういうことだ」

 

ヤバい。メシがなくなった。

 

「最近、近くの町の海軍基地が倒壊したという噂を聞きましてね。この町もたまにその基地からの人がやってきて色々と暴れていったんですよ。ですから基地を倒壊させたのは海賊だって聞いたものですから今この町では侵略にきた海賊以外はもてなすようにしてるんですよ」

 

ふーん。その海軍基地壊したの俺です。

 

「ところで、お願いがあるのですがウチの息子を連れて行ってもらえませんか?」

 

「なんで海賊にそんなことを聞く」

 

「息子は海に出たがっているんですけど………海軍は絶対に頼れないんです」

 

「それゃまたどうして?モーガンのような奴はいることはいるけど少ないから大丈夫だと思うけど?」

 

「………………………」

 

その人は海軍を頼りたくない理由を聞こうとすると黙ってしまった。言いにくいことなのだろうか。

 

「仕方がありません。他言無用でお願いします。実は───」

 

 

 

 

 

 

「───ということなんです。ダメ、でしょうか?」

 

「断る理由が見つからないな。いいだろ?ゾロ。あぁ返事は聞いていない」

 

「俺は構わない」

 

「それでは外で待っていてください。呼んできます。あと、今言ったことは息子にも教えてないことなので言わないでください」

 

そう言うと店の奥へと引っ込んでいった。俺とゾロも言われた通りに外に出た。少しの間待つと、店の裏から子供が出てきた。見た所男の子………いやわからない。あえて言うなら『男物の服を無理やり着込んでいる美少女』となるような子だった。

 

「あなたがたが俺を連れて行ってくれる人でやがりますか」

 

一人称は俺だから男の可能性が高い。言葉遣いはどことなくおかしいが声は高めでやはり男には見えない。

 

「おいお前、子供のくせに生意気な喋り方をしてるな」

 

ゾロはその喋り方が気に食わなかったのか恐ろしい顔で詰め寄る。まだまだよのうムキムキのゴリラだったらキレても文句は言わないが可愛い顔と可愛い声で言われるとどうも怒る気にならない。

 

「おいゾロ。正義とはなんだ‼︎」

 

「あ?そんなもん………はっ‼︎そうか。分かった。おいお前、性別はどっちだ‼︎」

 

「俺は男です‼︎見ればわかりやがるでしょう‼︎」

 

わからないから聞いたのにそんな反応しなくていいではないか。

 

「(ゾロよこれは『男の娘』と呼ばれるものだ。このような逸材は滅多にいない。覚えとけ)」

 

「(了解‼︎)」

 

「俺たちが海賊だってわかった上で海に出るつもりなのか?」

 

「はい。俺はもうお母さんに迷惑をかけたくないんです。

俺は悪魔の実能力者なんでやがりますよ」

 

母親に迷惑をかけたくない、か。やっぱりコイツは自分が何者なのか知らないらしい。悪魔の実の能力者だとは聞いていなかったな。

 

「それは何か関係あんのか?」

 

「悪魔の実能力者と言うことで町の人からは嫌われ、そのせいで店にはほとんど誰も来ないんです。俺さえいなくなればそんな事はなくなるでしょう」

 

確かに悪魔の実の能力者は常軌を逸した力を使うことができるから普通の人からすれば恐怖にしかならないだろう。

 

「それならまぁ、仕方ないかなぁ。辛い道になるけどいいよな」

 

「もちろんです」

 

「OK、お前はたった今から俺達の仲間だ。名前は?ついでに年齢も」

 

「カネツグ、16歳です」

 

「ゑ?俺の1つ下………?」

 

あり得ない。どっからどう見ても12歳前後にしか見えない。ショタジジイ候補?いやこいつは可愛いからロリジジイでいいか。

 

「ちょっと待てルフィ。お前って17歳だったのか?」

 

「お前何言ってんだよ。こんな純粋無垢で美少年な俺に向かってなんたる言い草。重り3倍にするぞコラ」

 

「純粋無垢な美少年は蹴り技で海を割ったりしないだろうが‼︎」

 

「あの〜」

 

「なんだテメェやんのかコルァ‼︎」

 

「上等だ、ぶった切ってやる‼︎」

 

「あの〜」

 

「ゴムゴムの〜〜‼︎」

 

「三刀流………‼︎」

 

「止まりやがれください‼︎」

 

カネツグがそう叫んだ途端大地が盛り上がって俺とゾロを囲んだ。その大量の土はみるみるうちに巨大な腕になり俺たちに降ってきた。

 

「『大地豪腕』‼︎」

 

「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎ぜ、全身武装‼︎」

 

そこで気がついた。その腕は現実のものではなかった。武装色の覇気を今まで切っていたため気がつかなかったが先ほどの大地の隆起から全てが幻だった。ゾロはまだ武装色が使えないが幻ならばなんともないだろう。しかし甘かった。巨大な腕に殴り飛ばされたゾロはそのまま吹き飛んだがそこで幻は消えた。

 

「おーいゾロ。何痛がったふりしてんだよ」

 

ゾロはまるで本当に攻撃を受けたかのようにダメージを負っていた。とは言っても外見的には全く問題はない。

 

「おいゾロ、さっきのは幻だ。お前はダメージなんて受けていない」

 

ゾロはその言葉で起き上がり周りを見回した。

 

「幻だと………今のがか‼︎」

 

「だよなー?」

 

そう言って俺はカネツグに確認を取る。

 

「は、はい。そうでやがります」

 

「敬語やめれ」

 

たかが1つ下の男の娘からの敬語はどこかいやだ。………先輩と呼ばせてみようかな。

 

「敬語は俺なりのケジメでやがります。あなたは船長でいやがって俺はそのクルーとしてなので最低限の敬意はないとダメでやがります」

 

ムスッとした顔でそう告げてくるカネツグ。かわええ。

 

「うん、でもまずはやっぱりその言葉遣いは………可愛いからいいとして、俺のことは『センパイ♡』と呼ぶように。または『センパイ♪』でも可」

 

ゾロが隣で俺のことを汚物でも見ているかのような目で見ている。ふっ、だが甘い。ゾロの目の奥の奥には俺のことを羨ましがっている。そんな自分がいることにまだ気がついていないなこいつは。

 

「いつからその力を使えるようになったんだ?ずいぶんと慣れた様子だったけど」

 

「わかりません。物心ついた時にはすでに使えました」

 

「ふーん、まぁいいか」

 

物心ついた頃から、か。確かに知らない方がいいこともある。

 

 

 

 

 

「ゾロと模擬戦でもやってみるか。カネツグの強さを知っとかないと色々と危険だからな」

 

「お前がやれよ」

 

「おいおい、俺がやったら再起不能なまでにボコボコになるけどいいのかよ」

 

モーガンのように。

 

「ウッ、仕方ねぇ。ほらやるぞ」

 

「ゾロは重り外していいぞ」

 

「マジか‼︎」

 

ゾロの重りがあるままでやると実力が発揮できないだろうから外させる。

 

「いくぜ‼︎」

 

ゾロは刀を三本とも抜き、構える。最初に見た時よりも力が抜けているため足捌きが上手くなったと予測はできる。

 

「剃‼︎」

 

え。マジかよもうできるのかアイツ。俺が何年も何年も練習してできたものをそうやすやすとやられると傷つく。

 

と思っていた時が俺にもありました。

 

ゾロは剃の速度は出せるようになっていたがまだまだコントロールができていない。速度に振り回されて地面に叩きつけられる。ハハッ、いい気味だ。

 

カネツグはゾロの速度を見て驚いたようだったが自爆したのを見た瞬間に反撃をした。足下の影が巨大化し、龍の形になった。その龍はゾロを襲う………と思ったがただ素通りしただけだった。あれも幻だろう。

 

「はい、そこまで」

 

カネツグの能力の基本的なものは理解できたしゾロの今の強さもわかった。はやく出発しないとナミがどこか別の場所へと行ってしまうかもしれない。それだけはなんとしてでも防がなくては。

 

「ルフィ、何をグアッ!止めゴハッ!待てゲボッ!」

 

「なんでこんな格好で抱きかかえられているのでやがりますか?」

 

カネツグをお姫様抱っこの状態で持ち上げ月歩と剃の同時発動で空を飛んでいく。もちろん風の抵抗が少ないように盾を前に置いているからカネツグは無事だ。盾?ゾロに決まっているだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

船に戻ったのち、

 

「それにしても最強の能力なんじゃねぇか、ソレ」

 

「んにゃ、そうとも限らねぇ。カネツグの能力には致命的な弱点がある」

 

カネツグの能力、イリュイリュの実はありもしない幻を見せる能力だろう。つまり幻だと気付かれたらそれでもうおしまい。通じなくなる。覇気が使えるならなおさらだ。多分それは自身の覇気をまとわせることによって気付かれにくくはできると思うがな。

 

「ふーん」

 

「まぁそこはカバーできるように鍛えるしかないけどいいよな?」

 

「もちろんでやがります‼︎」

 

「いい返事だ」

 

男の娘が仲間になったことはかなりデカイ。これてってかナミってどこにいるんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、ゾロとカネツグが寝た後で。

 

「カネツグ、イリュイリュの実の幻影人間か。全くどうして『モンキー・D・ルフィ』の仲間ってのは大抵嫌な過去があるのかなぁ」

 

カネツグの過去、それは本人も知らないことだ。寝静まって背を向けているカネツグの背中のある一点を見つめて、

 

「『天駆ける竜の蹄』か。生まれた頃からの奴隷ってのは覚えてないだけマシだろう」

 

店で聞いた話、それは親子は元世界貴族の奴隷だった、ということだ。カネツグは産まれてから1週間も経たないうちに無理やり悪魔の実を流し込まれたらしい。まだ液体しか飲めないはずなのにわざわざすりつぶしてまで飲ませるとはふざけやがって。

 

ただ、疑問に思うのはフィッシャー・タイガーが奴隷を解放した時期とズレがあるということだ。心の優しい天竜人に見逃されたといっていたが一体何が起こっている。

 

「それはそうとどうすっかなぁ、イリュイリュなんてブラックボックスみたいな能力は危険なんだよなぁ。革命軍にでも行ってもらうか。それが本人にとっても一番いいはずだ。少なくとも俺といるよりは………」

 

 

 

 

 

 

ローグタウンでドラゴンに会った時に相談してみようと決めたルフィであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




てなわけでカネツグは東の海限定キャラです。まぁ新世界前後で再登場しますけども。
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