ウルピアヌスは都市・・・エリー都と呼ばれる場所の図書館に来ていた。理由はただ一つ。情報収集だ。
ただの人間に機械生命体。シリオンと呼ばれている動物の特徴を持った人類。
この世界の人類は三種類の種族に分かれているらしい。テラのようにエーギル、サンクタ、サルカズと言った種族ではなく、獣の特徴を持った者は全てシリオンとして纏められているそうだ。
そしてこのエリー都と呼ばれる都市の市長の名はサンブリンガー。白髪でオッドアイの人物らしく、アーカイブにもその写真があった。
彼女は創始者と呼ばれている立場らしく、虚狩りと呼ばれているそうだ。
とはいえ、これ以上の情報を図書館やアーカイブでは手に入れられそうにない。
これ以上の情報を集めようとなると、軍へと入るのが一番の近道となるだろう。
となれば今後の目標はさらなる上位情報の入手。そうと決まればするべき事は一つ。手っ取り早くこの世界で功績を残せば良い。
ウルピアヌスはパソコンの電源を落とすと、そのまま図書館を後にするのだった。
◇◇◇◇◇
「ねぇ、ジョイアス君聞いた?パパゴ・ホロウ二人目の単身攻略者の話!」
煩い同僚の声に叩き起こされたジョイアスは二日酔いでガンガンと響く頭を押さえつつ、その話題について口を開いた。
「聞いている。ソイツはロゼッタ・データや特殊な装置もなしで俺と同じようにデータを広範囲で持ち帰ったって話だろ?確か・・・ウルピアヌスだったか?」
「そう!最近、写真も出たんだけど見た目もジョイアス君にかなり似ていてね!ほらこれ、似てるでしょ?」
そう言って彼女は一枚の写真を見せてきた。
白い髪に白い肌、赤い目。口元はマスクで隠されて見えなくなっており、確かに自身に良く似ている。
「もしかしてジョイアス君、双子だったりする?」
「んな事あるわけねえだろ。ソレについてはレミエール、お前が良く知っている筈だ」
「アハハ・・・ごめんごめん」
笑って謝る彼女は再び写真に目を向けながら、ジョイアスに言った。
「けど、ここまで見た目が似ているとジョイアス君にお兄さんがいたって思っても仕方ないよ。私だって最初は疑ったし」
「そうだな・・・ただ、普通の奴じゃないだろうというのは確かだ。コイツ、パパゴ・ホロウを一人で出入り出来ていると言う事は実力の方も俺と同じくらいにはあるということだ」
「そうだよね。少なくとも虚狩りと同等の人と考えたら、警戒はしておくべきかも」
「警戒しておくに損はない。なんせ、コイツの素性が一切分からん。もうすぐ式典でコイツに会うことになるんだ。どんな人物なのか、確かめるぞ」