チャンイチの弟はハジケリスト   作:ドンうさぎ

10 / 11
藍染様の憂鬱

「私の名前は藍染惣右介。今は護廷十三隊の五番隊隊長をしている、しがない武力政治犯…一言で言えばテロリストさ」

 

1人の男が優雅にコーヒーを呑みながら、窓から外の景色を眺めていた。彼の名前は藍染惣右介、今は己の本性を隠しながら伊達眼鏡をかけて韓国の大俳優 ヨン様のような姿をしたテロの計画を推し進めるOSRマンである。

 

「ああ…今日もコーヒーが旨い。黒棺の詠唱をしながら淹れた挽きたてのコーヒーはほろ苦さ、酸味、後味として僅かに感じる甘味のバランスが素晴らしい」

 

コーヒーの香りを楽しみつつ、藍染様はブラックコーヒーをゆっくりと味わう。なに、本性を隠したテロリストだって優雅な時間を楽しむことは必要だ。英国尸魂界のジェントルマンだってコーヒーと紅茶のティータイムは大切だといっていた。実に素晴らしい文化だろう。

 

「さてと……どうやって日本尸魂界から脱走しようか」

 

一筋の涙を流して、藍染様はコーヒーを飲み干す。そう、藍染様は大絶賛!!現在進行形で大ピンチなのだ!!それもこれも全ては黒崎二葉って言うハジケリストのせいなんだ。

 

藍染様と黒崎二葉の因縁が始まったのは、黒崎二葉が爆誕する数年前。黒崎兄弟の斬魄刀の根元となった人工虚ホワイトさんを作ったのは藍染様、そのホワイトさんをけしかけて真咲ママと一心パパが出会うきっかけを作ったのも藍染様、ホワイトさんが真咲ママの内面に入り込んだ原因も藍染様、ママとパパが結婚した原因も藍染様…そう藍染様は黒崎夫婦の恋のキューピットでもあるのだ。

一護が爆誕したとき、それを影から見ていた藍染様はウキウキした。ホワイトさんを継承し、死神+虚+クインシーそして霊王の欠片を宿して全属性モリモリとなった一護を見て藍染様は歓喜した。正に神に等しき素質と潜在能力を持つ一護、その一護の成長の手助け+データ取りとして後程虚とかをけしかけようと決意した。その2年後に二葉が爆誕したのだが…

 

『なんだ。霊圧出力以外は黒崎一護の下位互換か。霊王の欠片も無し。はぁ…つまらん。やはり次男以降は与えられるスペックが薄くなるな』

 

爆誕当時…産婦人科医に成り済ましていた藍染様は心の中で落胆した。と言うのも二葉は虚を受け継いでいるが、その濃さは長男一護のほうが僅かに濃いのだ。霊王の欠片も受け継いでおらず、夏梨と遊子なんて虚の因子は予防接種レベルでしか持っていない。

だが…藍染様は見落としていた。霊王の欠片なんてレベルではない代物…外世界から飛来したボーボボの魂こと、ハジケ魂というバグ的な代物を。

 

『折角だ。黒崎一護の第一の覚醒を促すため、グランドフィッシャーをけしかけよう』

 

故に藍染様は失敗した。原作通り、グランドフィッシャーをけしかけて真咲ママ暗殺からの黒崎一護の覚醒を促そうとした。しかし、その結果…

 

『かめはめ波ぁぁぁあ!!』

『なっにーーーー!!』

 

黒崎二葉 第一の覚醒!!かめはめ波でグランドフィッシャーは消し飛び、やがて護廷十三隊に黒崎兄弟のことが広まり、山爺はボディービルの道へ進み、ルキアは自称お姉ちゃんとなり、一護は護廷十三隊で生前ドラフト会議が始まってしまった。

 

『よう!せい!夏が!僕を刺激するぅ!生足魅惑のマーメイド!』

『ふぅふぅ!!』

『おういぇー!!』

 

そしてある日のこと、斬魂刀 鏡花水月の力で影武者としていつものハゲ頭を使い、藍染様は黒崎兄弟の観察という名目で海の家でバイトを行っていた。そこで、当時10歳の二葉が、具現化したボーボボと3頭身にデフォルメされたホワイトさん…つまり月光牙さんとダンスを踊り…黒いテープを張ったようなコスチュームを着て、西川兄貴のHOT LIMITを踊っていたのである。因みにボーボボはマラカス、月光牙さんは木魚担当だ。

その日に知ったのだ。藍染様は知ってしまった…物理法則をねじ曲げるハジケの理…ハジケリストの力を!!

 

『なんとかかんとかパトローナーム!』

『あら、二葉ちゃん。ハリー・ポッターの物真似?ってなによこれぇぇえ!?』

 

かつて藍染様と暗躍するテロ仲間の手で、身に宿していた魂魄の一部と霊王の爪を奪われた、松本乱菊さん。二葉のハジケリストパワーで、魂魄を完全修復されて…霊王の爪も元通り、速攻で卍解に至り…さらにフルブリングの力をゲッチュした。

 

乱菊さんが元気になれば、この人が…BLEACHのスネイプ先生こと市丸ギンも藍染に協力する必要はない。その結果…

 

『総隊長、これが今回の報告書です』

『ご苦労。これで藍染包囲網が進むの。鏡花水月対策マニュアルもバッチリじゃな』

 

ギン、完全に二重スパイとして藍染様一派の情報を売り渡し、山爺は藍染包囲網を着々と作っていく。日に日に、追い詰められることが確定した藍染様であった。

 

『しかし…平子達は完全に嵌められておったか…早ちとりじゃった。そうじゃ、平子達に現世での藍染一派の動きを探ってもらうかの』

『すでに通達済みで、追放処分の取り消し、復隊も視野にいれると交渉済みです』

『パーフェクトだ市丸』

 

藍染様、現世ではかつて嵌めた平子達が知らぬ所で護廷十三隊と繋がり…現世での活動範囲も絞られてしまう。

 

「散歩に行こう…死亡を偽って逃走するときは、ハゲを生け贄にしていこうか」

 

藍染様、再び涙を流して平穏を偽って散歩に行く。

 

「演習場が騒がしく、高い霊圧を感じる。誰かが特訓中かな?」

 

通りかかった演習場。そこでは…

 

「挽きたてのコーヒーの粉末。使い古したコーヒーカップ。立ち込める香りが瞬き、痺れ、眠りを妨げる。持ち上げてかき混ぜる鉄のスプーン!お湯を入れて崩れるコーヒー粉末!お湯と結合せよ!ミルクと反発せよ!!地に満ち、新たな味覚を知れ!!破道の90!!黒棺!!」

 

鬼道の練習で、絶妙に違う詠唱を行い…本来の詠唱以上の破壊力を産み出した黒棺を発動させた二葉がいたのだった。

 

「ぐぅぁぁぁあ!!」

 

そして青色のところてんのようなナマモノが、黒棺が産み出す重力の奔流で押し潰されて吹っ飛ばされたのだった。完全KOされたところてんのナマモノは…ぬが沢山書かれたハンカチを手放し、そのぬのハンカチは藍染様の顔にゆらゆらと飛んできては張り付いた。

 

「もう…こんなのばっか…」

 

頑張れ藍染!!貴方と一護が数少ないOSRだ!!




黒棺の詠唱=藍染様のコーヒー

チャンフタこと二葉のヒロインどうするの?期限は 夏休み事件簿 藍染様、逃走劇!が終わるまで

  • センナ(映画ヒロイン)
  • ニニー・スパンコール
  • オリキャラA (北欧尸魂界)
  • オリキャラB (英国尸魂界)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。