日向ヒカゲ忍法帖   作:鍋川太一

3 / 53
大蛇丸と人体錬成

 まぁ、大蛇丸と言えば呪印のイメージがあるし、まだ里抜けをしていないから仙術の習得を断念したあとに呪印の研究に取りかかったのだろう。勝手なイメージと推測。

 

「だからね少し見させてくれないかしら?」

 

「いいですよ。命の保証があるならば、ですけど」

 

「アナタ、ワタシを何だと思っているのよ」

 

「狡猾な毒蛇?」

 

 俺が首を傾げながら答えると、大蛇丸は呆れながら苦笑した。

 

 俺は額の包帯を外しながら警戒を上げる。殺される可能性はないと思うけどね。死んだら呪印で血継限界は封じられるしね。 一応念のため。

 

 

 大蛇丸は興味深そうに俺の呪印をながめていた。

 

 俺は呪印を研究して宗家のチャクラで殺されないようにはしたが、呪印自体を消せたわけではない。せいぜい呪印の機能の一部を阻害する呪印を書き足しただけだ。消すより足すほうが難易度は低い。低いかわりに、足すのだから痛みを伴う。呪印を与えられたばかりのサスケを想像すれば分かりやすいだろう。

 

「今ある呪印に書き足したのね。全く、出来ても書き足す際の激痛を思えば、普通やらないわよ。 ましてやアナタの歳を考えるとね」

 

 まぁ転生者だから今の年齢よりは精神年齢は高いし。ちなみにヒザシ父さんはこの事を知っている。呪印を書き足した影響で体調を崩したからな。その時にうちあけた。父さんは大変驚いて俺はこんこんと説教をうけた。でも最後には褒めてくれたし折を見てネジのも頼むと言われた。ネジくんもいずれは呪印を施される。本人の意志を聞いた上で書き足すつもりだ。その頃には今より痛みをどうにかしたい。ヒザシ父さんは呪印の書き足しを拒否した。俺が目立たないように囮になってくれるそうだ。ますます死なせたくない。

 

「もう、充分よ。参考になったわ。お礼と言ってはなんだけど、何か質問はあるかしら?」

 

 これは渡りに船とばかりに、俺の研究してみたいことを聞いてもらった。実現可能か少しでも知りたい。

 

「人間を造ることは可能ですか?」

 

 大蛇丸の表情が変わった。こちらを探るような、興味深そうな眼差し。

 

 俺は大蛇丸に自分の考えを話した。まぁなんて事はない。某錬金術師の人一人分の材料から人は造れないのかと。

 

「アナタ何処からそう言う発想になるのかしら?…可能か不可能で言ったら可能だけれども…」

 

 出来るんだ。しかし、魂は宿らないから生きてはいるが意志はないし動かないそうだ。これはいけるんじゃないか?

 

「そうですか。では、魂が入れば動くと言うことですね?例えば自分の魂を分けるとか?」

 

 自分の魂を分けるのはオススメしないと言われた。恐らく某魔法学校物語のボスみたいに情緒不安定になるんだろう。では、影分身ならどうだろう?実体を産み出すあの分身なら自分の魂を分割しているような術ではないだろうか、実際には魂ではなくチャクラを魂の代わりにしているんだろう。

 

「では、影分身ならどうでしょうか?影分身の肉体を造らずチャクラで擬似魂を造れば可能なんじゃ?」

 

 

 なぜアカデミー前の俺が影分身について知っているかは特に追求されなかった。まぁ呪印をいじってる段階で普通の子供ではないしな。やろうと思えば火影邸にも忍び込める。さすがに火影本人にはバレるだろうけどね。水晶でのぞき見してる爺さんだしね。

 

 俺はこの動かない人を造って影分身を宿らせて、里の外で活動する自分が欲しいんだ。影分身だと衝撃を受けると消えてしまうからな。木分身が一番希望に近いけど、木遁は適性者がほぼいないし、俺は性質変化を捨てている。

 

 外伝で大蛇丸がうちはのクローンつくっていたみたいだけど、それぞれに個性と個別の意志があるので、俺の目的に合わない。その点影分身ならば本人そのままだ。考えの齟齬は限りなく生まれにくいハズだ。

 

 俺は里外で活動できなおかつ自分の考えと齟齬が少ない消えない分身が欲しいと大蛇丸に聞かせた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。