大蛇丸が里を抜けた。俺の影分身は二体ついて行った。もちろん、消えにくい影分身でだ。影分身の修行はつけてもらったしね。アンコさんに嫉妬された。あなたも影分身出来るでしょうに。ここに、何気に慕われる大蛇丸がいる。
大蛇丸が里を抜けた事に対して、アンコさんに散々愚痴られた、何でワタシを捨てたの…とか。アフターケアが下手なのは三代目譲りなの?
アンコさんにはしっかり呪印が刻まれている。って事は重吾はもう大蛇丸の元にいるのかな?君麻呂も?よく分からないな。
まぁ、それはそれとして、影分身に関しては、本体の俺がもう少し成長したら一回チャクラ魂を入れ直さないといけない。大蛇丸の話ではその方が良いらしい。
もう、大蛇丸は俺の師匠枠、よく影分身用の肉体を成功させたもんだ。俺のは前世の漫画知識であり出来るかも分からない理論なのに。出来るとお墨付きはもらっていたが、形になるのに何年もかかると思っていたが、やっぱり大蛇丸師匠は天才だ。(努力も相当してるけど)
大蛇丸師匠と、心のなかで呼ぼう。着いて行った分身は師匠が稽古をつけてくれる。最低限らしいけどね。
俺は今、アカデミーに通いながら医療忍術の習得を頑張っている。平行してネジくんの呪印の書き換えプランを練っている。
オレはうちはイタチ。うちは一族のアカデミー生だ。オレは日々退屈で不条理なこの世界に、疑問を抱いていた。
九尾事件をきっかけに、上層部はうちは一族を余計に警戒している。その昔九尾を写輪眼の幻術で操ったうちはマダラの存在が尾を引いている。今回の九尾事件も、うちはの仕業ではないかと。ただでさえ、二代目がうちはを警戒していたせいで今日まで、うちはは、上層部にとって警戒を解いてはいけない存在になっている。
確かにうちはは、一族であることに誇りを持っているし、少し暗く取っ付き難い一族ではあるのだが。(何にでも例外は存在する)
四代目は上層部とうちはの架け橋になろうとしていた。二代目の時代からのうちは隔離などの様々な事を解決しようとしていた矢先にあの事件だ。四代目は九尾事件で命を落とした。
そのせいか、うちはの大人たちは最近ピリピリしている。これがどうにか出来ないかと考える日々だ。考えても考えても、答えは出ない。
そんな時、一人の男に会った。いつも一人でいる、日向の男。誰も近寄らない。周りでヒソヒソと話してる奴らがいるが、近寄ったりはしない。本人はまるで気にしていないようだが。
奴が何か嫌われるようなことをした気配はない。
オレは奴に興味を持った。いままで、他の同期に興味が無かったオレが。それは同じ名門で血継限界の目を持つ、同じように大抵一人でいる奴だからかも知れない。
オレは奴に話しかけた。驚いたことに奴は日向と呼ぶなと言ってきた。そう呼ばれるのは好きじゃないと。
オレは少し楽しくなっていた。理由はわからない、でも自分の一族名が好きじゃないと言ったその言葉が何処か痛快だと思ったのかもしれない。
よくよく話を聞けば奴はヒカゲは、いまだに白眼を、日向の血継限界を開眼してないと、自分は日向の出来損ないなんだと、気にする様子もなく言ってのけた。
「そう言うお前も一人だろ」
「そう…だな」
オレは自分でもわからないうちに笑っていた。ヒカゲにそれは苦笑だと言われたが。
それからオレたちはよく二人で組む様になった。同期では初めての友人だろう。弟のサスケとも違う、親友のシスイとも違う、同期の友達。
オレはアカデミーが楽しくなった。自分で言うのもなんだがオレは才能に恵まれた。アカデミーが退屈だった。早く卒業したいと思った。他の同期のやっていることが幼稚に思えた。
ヒカゲは天才ではない、才能がある方でもない。忍術や幻術では俺の方が強かったし、手裏剣も勝っていたが、体術だけは一度も勝つことが出来なかった。それでもオレは興奮した、何処かで同期でオレに勝てる奴なんかいないと自惚れていたんだ。
「俺にはこれ(体術)しかないし、白眼があれば強いって訳でもないだろうさ、そんな目が無くたって血継限界がなくても強い奴はごまんといるんだから、火影とかな」
「それは…そうかもしれないが…」
初代以外は血継限界を持ってはいないが、言って実行できるもんでもないと思うんだが…
「まぁ、世の真理の一つとして時に天才に勝つのは凡人で、血統に勝るのが雑種だ。俺は血だけ見れば血統だけど、そんなものに自分を委ねる気はないね」
それ相応の努力は必要だけどねと、ヒカゲの目は白眼が無くても前を向いていた。