ハイスクールD×D~HSSを持つ転生者~   作:あっくん

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第8話~はぐれ悪魔祓いと救出作戦~

悪魔祓い(エクソシスト)には二種類あるわ。ひとつは神の祝福を受けた

 者たちが行う正規の悪魔祓い。もうひとつは、悪魔祓いに生き甲斐や悦楽

 を覚えてしまった輩を『はぐれ悪魔祓い』というのよ」

 多いな、はぐれ。

「彼らは例外なく教会から追放されるか、有害とみなされ裏で始末される」

「………」

「始末……殺されるのか」

「でも、生き延びる者もいる。生き延びた者は堕天使のもとへ走るのよ」

 あぁ、大体わかってきた。

「悪魔を殺したい『はぐれ』と悪魔が邪魔な堕天使の利害が一致したってわけですか?」

「そうよ。悪魔狩りにハマりこんだ危険なエクソシストたちが堕天使の加護

 を受けて悪魔とその召喚する人間に牙をむいたのよ」

 と、いうことは。

 さっきの神父もはぐれ悪魔祓いで、アーシアも……。

 アーシアも何かが(・・・)あるから、堕天使たちから逃げることができない

 のだろう。

 さて、やっぱり正面突破しかないのかね…。

 でも部長が許可するとは思えないし…、許可がないとあれ(・・)もできないしな。

 もう少し、様子を見るか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日、一誠は学校を休んだ。まぁ、サボリだと思うけどな。

 中学のときから、たまにサボっていたからな。

 その学校をサボっていた一誠が、部活にやってきた。

 そしてサボっていたときの事を話し始めた。

 偶然アーシアに会い、いろんな所で遊んだ事。

 アーシアと友達になったこと。

 そして…、一誠を殺した堕天使がアーシアを連れて行ったこと。

 脳裏に、一誠と俺を殺した堕天使が思い浮かんだ。

 そのとき――

 ドクンッ!

 ドス黒い何かが、体の中を突き抜けていった。

「……?」

 HSSには何度かなったことがあるが、この感覚は初めてだ。

「なら、俺一人でも行きます。やっぱり儀式ってのが気になります」

 儀式…、アーシアの身に何かが起こる事は確実。

 俺達を殺って、今度はアーシアかよ。ふざけんなよ…!

 ドクンッ!!

 またドス黒い何かが、体の中を突き抜ける。

 思考が少しずつ、塗り潰されていく感覚がする。

 これは…HSSだな。

「アーシアは敵じゃないです!」

「だとしても私にとっては関係のない存在だわ。イッセー、彼女のことは

 忘れなさい」

 ドクンッ!!!

 その言葉にまたドス黒い何かが、突き抜けていった。

 

 あぁわかっている。

 アーシアと俺には接点がない。

 だが、一誠の友達は俺の友達だ。アイツが助けに行くのなら、俺も行く。

 今ので、完全になってしまったんだからな。

 いつの間にか、部室には一誠と俺、祐斗と小猫だけになっていた。

「一誠、行くのか?」 

「あぁ。アーシアを助けに行く」

「そうか。なら俺もいく」

「っ!!」

 部室にいる皆が目を大きく見開いていた。

「…殺されるよ? いくら神器(セイグリッド・ギア)を持っていても、

 プロモーションを使っても、エクソシストの集団と堕天使を二人では相手に出来ない」

 祐斗の言葉は正論だ。

 普段の俺なら、一誠を止めるだろう。

 だが、今の俺なら止めない。

「んなの、知らねぇよ。祐斗、行くのか行かないのかはっきりしろ」

「…やっぱり、クリスにはわかってしまうんだね。僕もいく」

「……私も行きます。三人だけでは不安です」

「小猫…!」

 無表情で何を考えているのかわからないが、優しいのだな。

「さて、四人で救出作戦といきますか!」

 俺達は教会に向かって動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これ、図面」

 祐斗が教会の見取り図を持ってきた。

 俺はそれを一度だけ見て…、教会に向かって歩き出した。

「ちょっと! クリス!?」

「ついて来い。その見取り図は全部覚えた」

「…!」

「さすがクリスだな」

 一誠以外の二人は驚いていた。

「祐斗、一誠、小猫。相手もこちらに気づいているはずだ。油断はするなよ」

「わかっているよ」

「……大丈夫です」

「こっちも、大丈夫だ。さぁいこうぜ」

 一誠が教会の扉を開いた。

「ご対面! 再会ですなぁ、悪魔御一行さん」

 白髪の少年神父――フリードが現れた。

「てめぇら、アーシアたんを助けにきたんだろう? 悪魔に魅入られている時点

 であの子はもう死んだ方がいいよね!」

「おい、アーシアはドコだっ!」

 一誠がフリードに訊いていた。

 おい、普通に考えて教えるはずが無いだろ。

「そこの祭壇の下に隠し階段があるから、そこから行けば祭壇場へいけますぞ」

 …あっさり、教えてくれた。

「それじゃあ、行こうか。悪いが、通らせてもらう!」

 俺達は、臨戦態勢をとる。フリードも同じだ。

「……潰れて」

 小猫は自分の身長の数倍はあるであろう、長椅子をフリードに向けて投げた。

「わーお! しゃらくせぇ!」

 しかし、フリードはそれを光の剣で一刀両断する。

 

 隙が、見えたっ!

 コルト・ピースメーカーを呼び出し、『不可視の銃弾(インヴィジビレ)』を放つ。

 バスッ!

「うがぁぁぁッ!」

 フリードは撃たれた肩に触れる。

 祐斗が距離を一気に縮め、剣を振り下ろした。

 それを光の剣で受け止めるフリード。

「喰らえ」

 祐斗の剣が闇に覆われていき、フリードの光を奪っていくように見えた。

「て、てめぇも神器持ちかっ!」

「『光喰剣(ホーリー・イレイザー)』光を喰らう闇の剣さ」

 カッコいい名前だな、その剣。

 ――今しかない、いけ! 一誠!

神器(セイグリッド・ギア)ッ! 動けぇぇッ!」

『Boost!』

 その声とともに一誠は駆け出していた。

「プロモーション! 『戦車(ルーク)』ッ!」

「プロモーションだとッ! お前『兵士』か!」

「『戦車』の特性は、あり得ない防御力と馬鹿げた攻撃力だッ!」

 一誠の左ストレートが、フリードにはいった。

 だが、当たるまえに使い物にならなくなった光の剣の柄を盾代わりにしやがった

 なんて反応速度だ。

「い、いやぁ。さすがに四対一はきついですよぉ」

 フリードは懐から球体を取り出すと、床にたたきつけた。

 カッ! 眩い光が俺達の目を潰す。

 閃光弾かよ…!

 

 視界が復活すると、フリードの姿はなかった。

「逃げやがったな、くそ神父」

「気にするな、一誠。俺達には時間がない」

「行こう、祭壇場へ」

「……行きましょうか」

 俺達四人は、隠し階段から祭壇場へ向かった。

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