この話から強くしていこうかなと思います!
小猫達が逃げてきた場所と思われる公園近くの住宅街に着いた俺と仁は、目の前の光景に驚愕した!
「くっ…! 何て力だ! これが荒神の力か…!」
俺達グレモリー眷属の中でも技量の高い祐斗が、小柄の少女に圧倒されていたのだ!
「アハ、アハハハハハ! 兄さんの隣にいるべきなのは私なの! さぁ『
祐斗は周囲に魔剣を展開しているが、目の前の少女――荒神愛華も祐斗と同じように妖刀を展開していた。
「『妖刀創造』は『魔剣創造』と同じ種類の神器だ。だが、他の創造系神器とは違って宿主の感情でその力を増減する。今の状態での愛華はこの中にいる剣士の中では最強なんだ…!」
「な、なんだってッ!? 祐斗、 距離をとれ! 今のお前では愛華には勝てない!!」
「その、ようだね。僕の力量じゃあ彼女にやられるだけだ」
祐斗は地面に突き刺さっている数本の魔剣を引き抜き、愛華めがけて投げる。
愛華がその魔剣を叩き落している間に、祐斗は一誠をつれて俺達のところまでやってきた。
「助かったよ、クリス。よく、ここがわかったね」
「小猫が俺達を呼んでくれたからな」
と、隣にいた小猫の頭を撫でる。小猫は気持ちよさそうに目を細めている。顔は無表情だが。
「エェキサイティィングしているところ悪いけどさぁ、そろそろぼくちんにも出番くれね?」
目の前には少年神父――フリード・セルゼンが愛華に話しかけていた。
「黙りなさい。私と兄さんの邪魔者をすべて殺すまで君に出番はないよ。君も邪魔ををするのなら、斬って捌くだけだよ?」
うつろな目をした愛華から殺気が溢れだす。
「あ、はい。わかりましたぁ……」
触れなくても斬れそうな愛華の殺気にフリードは後ずさるように後ろへ下がっていった。
「兄さん。後少しで…邪魔者はいなくなるよ…。そしたら、二人で暮らせるね。アハ、もう少しだよ!!」
愛華は俺達目掛けて駆け出した。
――ッ!? 速い! 本当に人間かよ!?
「どけッ!」
仁は俺達を押しのけると、鞘のままで愛華の妖刀と斬りあう!
「愛華! 俺だ! お兄ちゃんだ! 目を覚ませ!!」
「おにい、ちゃん?」
「そうだ、お前の…愛華のお兄ちゃんだ」
仁の優しい声音で、うつろな目をした愛華に生気が宿ってきた。
「兄さん…、にいさ――」
「…おっとそこまでだ。そいつは返してもらおう」
あともう少しというところで、第三者の声が響いた。声の主に視線を向けると、そこには神父服を着た初老の男性がいた。
初老の男性は手元にあるリモコンのようなものを押す。
「あああああああぁああぁぁあッッッ!!!! 痛い痛い痛いッッ!!」
愛華は突然頭を抱え叫びだす。これは――
「そいつはお前の敵だ。お前から兄を奪おうとしている奴だ」
「………敵。お前は私の、敵!! 私から兄さんを奪うなぁッ!!」
愛華は妖刀を顕現させ、殺気を迸らせる!
「仁。奴は愛華を…」
「ああ。あいつは…バルパーは愛華を洗脳している…!」
微かに仁の髪色が緋色に染まってきている。
どうやら、荒神モードは怒りの感情でも成ることができるらしい。
「………バルパー・ガリレイッ!」
憎憎しげに祐斗がバルパーを睨む。
「いかにも」
初老の男性――バルパー・ガリレイは簡単に認めた。
「…フリード、愛華。ここは退くぞ。愛華の洗脳が解ける可能性がある。せっかくあれに適応する者を見つけたのだ。ここで無くすのは惜しい」
「…俺様、不完全燃焼ですけど…まぁいいや。次に会ったときが、最高の聖剣バトルだ!! 愛華、ここは退くよん」
「はい。……覚えていろ。次は殺す」
フリードが懐から何かを取り出そうとしたときだった。
「逃がしはしないッ!!」
ゼノヴィアとイリナがタイミング良く出てきた。
「うおっと!!」
フリードは持っている聖剣でゼノヴィアの聖剣を受け止める!
「隙あり!」
イリナが刀に擬態した聖剣でフリードを斬ろうとしたが、それは愛華に受止められる!
「お前は…兄さんと一緒にいた雌犬ッ!!」
「きゃっ!」
愛華はイリナの刀を押し退けると、妖刀を構える。
「危ない!」
『
いつの間にか倍化を終えていた一誠が飛び出していき、愛華の妖刀を掴む。
「邪魔を…するなぁ!!」
愛華は力任せで一誠を斬ろうとしている!
「ちっ、コカビエルの旦那に報告だ! 早く退こうぜ!」
「致し方あるまい。愛華、行くぞ」
「…はい」
フリードは懐から光球を取り出し、地面にたたきつけるように投げる!
カッ!
これは、閃光弾か…!
「逃がすものか!」
「イリナ、私達も追うぞ!」
「おっけー!」
祐斗、ゼノヴィア、イリナはフリードたちを追いかけていく
フリードと愛華の気配が消え、続いて祐斗、ゼノヴィア、イリナの気配も消えた。
「やっとで愛華を見つけたんだ、逃がすかよッ!!」
仁の気配も祐斗達に続いて消えていった。
閃光弾のせいで少しの間失明していた目が少しずつ見えてきたが、周りには俺と一誠、小猫と匙しかいなかった。
「皆。目は大丈夫か?」
「よくは見えないけど…まぁ大丈夫だ」
「……なんとか」
どうやら少しずつ見えてきているようだ。よかった。これで失明とかしたらしゃれにならん。
一誠達の様子を見る。
かすり傷とかはしてはいるが、一応無事だな。大きな怪我はしてはいないようだし。
まぁ、とりあえず家に帰るか。
「小猫。朱乃さんが心配していそうだから帰ろうか」
「……はい、そうですね」
俺と小猫は家に向かっていった。
余談だが、あの後一誠と匙は主に尻を千回叩かれたらしい。
…あぁ痛そうだ。考えるだけでひりひりしてきた。
◇◆◇
その日の夜、俺達は駒王学園に集まっていた。部長の話によれば、ここにコカビエルがいるらしく戦争の準備をしているとのこと。
現在、学園を大きな結界で包んでいて、余程のことが無い限り結界が破れる事はないそうだ。
「この結界はあくまで最小限に抑えるためのものです。コカビエルが本気を出したら学園だけではなく、地方都市そのものが消し飛びます。既にその準備に入っている模様です。校庭で力を解放しつつある姿を私の下僕が目撃しています」
会長の言葉に一誠は絶句していた。
まぁ、そうなるわな。あの戦争で生き残った強者なのだから。
だけどなぁ…、俺達の町を――ただ戦争がしたいがために破壊するってか?
許さない…! ここまで怒りを感じたのは久しぶりだ。
[コカビエルか…、久しぶりだね]
―そうか、エリスは前の戦争で戦ったことがあるんだよな?
[そうだね、コカビエルはとてつもなく強いよ。僕の片腕は奴に消し飛ばされてしまったのだからね。今は生えているけどね]
―そういえば、エリスってどのぐらい強かったんだ?
[そうだね。三大勢力の幹部相手には善戦できるぐらいの強さだったよ]
―それって、強すぎだろ!?
[いや、そうでもないよ。善戦はするけど、勝てはしない。二対一では負けるぐらいの強さだよ。ただ武器と防具について他より知っているだけ]
―そうなのか。エリス、コカビエルの情報を教えて欲しい。
[OK。奴は他の堕天使と一緒で"光"を使う。でも、幹部であるからそれ相応の光の力を使う。奴の光力はこの戦いでは尽きないだろうね。あと、羽で身を守ることもできる。僕が覚えているのはこれくらいかな]
―済まない、エリス。助かったよ
[まぁね。僕はキミのことは気に入っているし、こんな早くからサヨナラはしたくないから。じゃあね]
エリスと話し終えると、部長達は話し終えていた。
「……一時間ね。さて、私の可愛い下僕達! 私達はオフェンスよ! 今回はフェニックス戦とは違い、死戦よ! それでも死ぬ事は許されない! 生きて帰ってあの学園へ通うわよ、皆!」
『はい!』
俺達は気合の入った返事をし、結界が張られている学園へと向かった。
約二ヶ月の間、更新せずにもうしわけございませんでしたぁ!!
それはもう色々とあったので更新できなかったのです。
しかも、学校行事や中間テストも近いため変わらずの不定期更新となります。