「あ…れ? 俺は…槍が腹を貫通して…」
何故か俺は、自分の家のベットで寝ていた。
それに…いつもより日差しがまぶしい気が…
「まぁ…いいや。学校に行こう…」
◇
「なぁ…お前達、本当に夕麻ちゃんの事忘れたのか…?」
イッセーが夕麻の事をいっている。…あれは本当の事か。
「フッ…お前に彼女など…できる訳がない!」
「確か、メアドが…あれ…消えている?」
「そんな事より、新作の!エロDV〔また、エロい事言っているよきも~い〕
紳士が見るDVDが手に入った…!」
そんな事言っているから、彼女ができないんだ と心の中でツッコミしつつ、
イッセーの方を見てみると納得していない顔をしていた。…俺も納得できないな
と思っていると、上からリアス先輩が降りてきた。
先輩は通り過ぎるとき、イッセーの方を見て…俺の方を見た。
意味深な笑みを浮かべながら…
◇
俺とイッセーは、公園に来ていた。
「確かに…俺はここで…」
「ああ。俺もここで槍をぶすりってやられた」
その時、目の前に黒い翼を背中から生やした男性が降り立った。
「主の気配も仲間の気配もない…はぐれか。死ね」
男性は、光の槍を造り、俺達めがけて投げた。
「イッセー!あぶねぇ!」
イッセーを突き飛ばし、俺もなんとか避けた。
「なかなか…でも、次はない」
男性はさっきより大きい槍を造り、俺に向けて投げた。
…HSSでない今の俺では…かわせない!
避けようとしたが、槍は俺の腕を掠めていった。
「ぐうぅぅぅぅ!!」
俺は、この場でひざをついた。かすっただけなのに…
今の俺には、一誠を守りながら戦うことができない。
ここは――
「一誠ッ! ここから逃げるぞ!」
「お、おう!」
俺達は、ひとまず逃げることにした。
「む、待てッ! はぐれめ!」
男性も追いかけてくる。――翼を羽ばたかせながら。
「ッ! あいつは人間じゃないのかよ…!」
「そうみたいだな…!」
あの黒い翼は…、昨日一誠を殺したあいつと一緒だ。
ということは、あいつの仲間か。
ここで俺が、奴をくい止めれば一誠を逃がすことができる。
親友の為に、死ねるなら本望だ…ッ!
「一誠ッ!。お前は先に逃げろッ!」
「…ッ! クリス!?」
俺が走るのをやめると、一誠もやめた。
「馬鹿野郎ッ! 足を止めるんじゃねぇ!」
「馬鹿はお前だ! クリスを置いて逃げるなんて…できねぇよッ!」
―――っ。
この…お人好しが…ッ!
「頭を冷やせよッ! いつものクリスじゃないぞ?」
その言葉で、少しだけ頭が冷えた。
「変態くせに、俺に説教かよ」
皮肉を言いながら苦笑する。
「はははっ。うるせぇな」
一誠は笑いながらも、返答する。
高校に入ってから、こんなやりとりしていなかったな。
中3のとき以来だな。
「さて、あの人外さんをどうするか?」
「それはもう――帰ってもらうしかないよな」
前を向くと、あの人外さんは俺達に追いついていた。
「逃げ足の速い『はぐれ』どもめ。ここでお前達を屠ってやろう」
男性は光の槍を創り出す。
「一誠、ここが正念場だ。――俺をヒスらせてくれ」
「わかった。――あっ! そこは…だめぇ…」
HSSになる条件は―性的興奮。
自分の家にある、いかがわしい本やDVDを何回も見れば俺を
ヒスらす事は容易いだろう。
俺は脳内で、一誠の声を女の人の声に変換。
――ドクンッ!――
ヒステリア性の血流が、体の中心・中央に集まっていく。
「……クリス。あれは、これで最初で最後にしてくれ。気持ち悪くて
吐きそうだ」
顔を真っ青にしている一誠。
「わかっているさ。俺も、気持ち悪かったよ。男の声ってこんなに
吐き気のするもんなのか?」
下におちていた先の尖った木の枝を拾った。
「ふん。こんなもので私を斃そうとでもいうのか? なめられたものだなッ!」
「お前を斃すというのはちょっと違うな。――追い払うんだ」
俺は、スポーツの槍投げみたいに男性に向かって投げた。
回転も加えてな。
「ッ!! ぐわッ!!」
相手は油断していたのか、凄まじい速さで自分に向かっている
木の枝に気づかず肩に刺さった。
「一誠! 次だ!」
「おうよッ!」
一誠は先の尖った木の枝を渡す。俺はそれを全力で投げる。
それを何回か続けていたところで――
「くそっ! このままでは…ッ!」
男性は翼を羽ばたかせてどこかへ飛んでいった。
「はぁ…はぁ…、やったな…一誠…」
「おう。……大丈夫か? あんなに投げていたら肩が壊れるぞ」
心配そうな表情をしているが、俺はそれを笑い飛ばした。
「ははは…、俺はお前とは違うからな」
「そんなことをいえるなら、元気だな」
ははは、と笑う一誠。
「それにしても、あいつは一体何なんだ…」
「ん? 何か言ったか?」
「いや、何でもない」
……明日、学校の図書館にでもいって調べてみるか。
それと――
「そこのお嬢さん達、出てきたらどうだ。バレバレだぞ」
「――気配を消していたのに、見つけられたわ」
陰から現れたのは――紅の髪が印象的な高貴な雰囲気の女性と
黒髪ポニーテールが印象的の女性。
それと、白髪に小柄の女の子だった。
三名とも駒王学園の制服を着ている。
「グ、グレモリー先輩ッ!?」
一誠は、グレモリー先輩に会えたことにひどく驚いているようだ。
「…で、そのグレモリー先輩が何故ここに?」
警戒心を高めながら訊いてみる。
返答次第では…また戦闘しなければいけない。
「そんなに警戒しなくてもいいわよ。私達は仲間だから」
「仲間…?」
なんのだ…?
「知りたければ明日、使いを出すから。使いの子についてきてちょうだい」
知りたいのならば、自分で決めろ、と。
一誠は…ずっと、グレモリー先輩の胸を凝視していた。
この、おっぱい教信者め。大事な話しをしている最中だろうが。
「では、ごきげんよう」
グレモリー先輩はそのまま消えていった。
「おい、一誠」
びし、と一誠の額にでこピンする。
「あいたっ! 何すんだよ!」
「お前、話しを聴いていたか?」
「話…? 何のことだ?」
…やはり、聴いていなかったか。
あの人外と戦っていたときのカッコいい言葉をいっていた一誠は
どこにいったんだ?
「はぁ…。明日になったらいやでもわかるさ」
一誠には意味深な事にしておくか。
話を聴かなかった罰だ。
「そんなこと言わずに、教えてくれよ」
一誠の言葉をスルーしつつ、俺はさっきの出来事について
考え始めた。
翼を生やしていた男性に、いきなり現れたグレモリー先輩達。
俺達の日常が非日常に変わっていく、そんな感じがした。
クリスと一誠の関係は、お互いのストッパーみたいな感じです。
ドーナシークを木の枝で追い払うとか、チートですね。
一誠はクリスが投げやすいように、周りの枝を折っていたのです。
HSSを知っている、一誠だから自分はサポートに回ったのですよ。
誤字、脱字があればやんわりと指摘してください。