SSSS.DYNAZENON『Z』   作:虎秋侑斗

9 / 10
結構長くなりました、投稿間隔も文章も。ここいらは原作乖離ずっとするのでお気をつけください。ウルトラマンの敗北は味がありますよね


新たな巨人って、なに?

『アルファバーンキック!!』

 

(三部作怪獣の次に、ベリアル融合獣だって…!)

 

 

日の落ちる間際、夕陽を背にして戦う巨大な者たち。ウルトラマンZアルファエッジは、どこからともなく現れたスカルゴモラと戦闘を繰り広げていた。

 

『━━!!』

 

(ゴモラとレッドキングのバカ力、意外とやばいかもしれないな…!!)

 

『ハルキ!力には力で対抗だ!』

 

(押忍!)

 

【Ultraman Z…Beta Smash】

 

 

『ダァァァァッ!!!』

 

『━━!?!?』

 

スカルゴモラの怪力に対抗しベータスマッシュへ変身、渾身の右ストレートでスカルゴモラの右角を叩き割った。スカルゴモラを上回る力で形勢を逆転し、徐々に徐々にスカルゴモラを押し始めた。

 

『ベータレーザー!このまま押し切るぞ!!』

 

(押忍!!)

 

動きが鈍くなったスカルゴモラに、必殺技のゼスティウムアッパーを決めようと近づく。するとどこからともなく鞭のようななにかがゼットの体に巻きつき、電撃を浴びせる

 

 

『グォァァ…ッ!』

 

(なんだ!?)

 

鞭のようなものを力でほどき鞭が飛んできた方向を振り返ると、そこには左腕の大きな鉤爪、死体を思わせるような白い体色、黄金の鎧のような体、黒い三日月型の角。スカルゴモラと同じ融合獣、『サンダーキラー』が出現していた。

 

 

(サンダーキラー!?一体何が起きてるんだ…!)

 

 

突然のサンダーキラーの出現に困惑していると、後ろからスカルゴモラの一撃を喰らう。ベータスマッシュの力でサンダーキラーの電撃や尻尾に対抗するのは難しいと判断し、次の手を使う。

 

『相手が増えたなら、こっちも増えるぞハルキ!』

 

(押忍!)

 

 

【Ultraman Z…Gamma Future】

 

 

『ガンマイリュージョン』

 

ガンマフューチャーへ変身し指を鳴らすと、輝くオーラを纏ったティガ、ダイナ、ガイアを召喚する。ティガとゼットでサンダーキラーを、ダイナとガイアでスカルゴモラを相手取る。

 

 

『ジェアッ!!』『タァッ!!』

 

『デェアッ!!』『ジュワッ!!』

 

 

さすがに2対1、再びこちらのペースに持ってくる。しかし妙に違和感を感じる。角を折られグロッキーだったはずのスカルゴモラの角が再生され、体力も回復していた。ベータスマッシュの攻撃によって疲弊したはずなのに、それどころか現れた当初よりパワフルに見える状態になっている。

 

 

『!まずいぞハルキ!活動限界が近い!』

 

(…!はい!)

 

『(ガンマミラクルホールド!!)』

 

胸のカラータイマーの点滅を確認し、怪獣2体の動きを止めると必殺技を準備する。ゼペリオン光線、ソルジェント光線、クァンタムストリーム、ゼスティウムドライブ。各々がパワーをチャージし、いざ決まるかと思った瞬間

 

 

 

『ゼェットン…!』

 

 

 

『ジュアッ…!?』

 

 

突然飛来してきた火球により、ゼットが攻撃を受ける。そのダメージで分身のティガダイナガイアが消え去り、ガンマミラクルホールドも消える。地鳴りのする方を見ると、火球を放ったのは、本来黄色いはずの額や胸の発光体が赤くなっているペダニウムゼットンだった。カラータイマーが点滅する中、ズンズンと力強く接近してくるのに構える。

 

 

(嘘だろ…まさか、ペダニウムゼットンまで…)

 

 

 

 

 

 

 

『『『『合体強竜ダイナレックス!!』』」』

 

 

その時、ペダニウムゼットンの後ろにいたスカルゴモラをダイナレックスが蹴り飛ばした。地上に着地し、こちらを振り返る

 

『待たせたな!こっからは俺たちもやるぜ!!』

 

 

威勢のいい声が聞こえ、再び空中に浮き上がる。そのままスカルゴモラに接近しようとするも、サンダーキラーから放電を受ける。

 

 

『うおおぁっ!?』

 

『痺れる…!』

 

『クソッタレ…!片方ずつ倒してぇのに…!』

 

スカルゴモラとサンダーキラーの組み合わせが妙に相性よく、一筋縄では行かない。そうこうしているうちに、サンダーキラーの尻尾に捕まり地面へ落とされる。

 

『おおぁっ!』

 

『まずいですよガウマさん!』

 

『んなこと言ったって…ってマジかッ!!』

 

 

地面へ叩きつけられた隙にサンダーキラーの鋭い左手の鉤爪を、ダイナレックスの脚部へ突き立てられる。爪は小気味いい音を立て脚部に深く深く突き刺さった。

 

 

『まずい…これじゃ移動できない…!』

 

『飛びたくてももう一体の怪獣が邪魔して飛べないです!!』

 

……

 

 

『グォァッ…』

 

ダイナレックスが窮地に晒される中、ゼットはペダニウムゼットンに弄ばれていた。エネルギーが残り少ない中、超強化されたペダニウムゼットンには何も歯が立たない。なすがままに殴られ転がされる。地に伏したゼットへテレパシーが届く

 

 

 

 

 

『怪獣が…全て…それ以外の…害……排除…』

 

 

 

 

 

 

(この声、まさか…いや、そんなバカな…)

 

『ハルキ?どうした?…!』

 

目の前の敵、そこから聞こえる悪魔の囁き。頭の中に浮かぶ最悪の可能性を秘めた声の正体…そんなはずはないと焦燥感が心を支配する。

 

(そんな訳…そんな訳あってたまるか…!!)

 

 

【Ultraman Z…Alpha Edge】

 

『ジュアッ!!』

 

 

ガンマフューチャーからアルファエッジに再び戻り、すぐさま懐へ飛び込む。しかしエネルギー切れ間近の鈍い動きは簡単に見切られあっさりとカウンターを喰らう。

 

 

『グォァ…』

 

(ペダニウムゼットンは本来フュージョンライズかウルトラメダルでのスキャンでしか変身できない……なら、あの声は…あの声が聞こえるってことは…)

 

 

脳内で思考を巡らせているうちにも、攻撃は止まない。腹部、頭部、背中。防御が追いつかず吹き飛ばされ再び地に伏す。ペダニウムゼットンの猛攻は止まらず、追い討ちをかけようと歩みを進める。

 

 

(ゼットさん…あの、中には…人がいる)

 

『なっ…なんだって!?どうして分かるんだ!?』

 

(なっ…ゼットさんには聞こえてなかったのか?さっきの声が!)

 

『声なんてものっ、聞こえなかったぞっ!?うぉあっ…!』

 

(ぐっ…!俺だけにテレパシーをっ…!てかっ…!?)

 

 

ペダニウムゼットンの攻撃をかわし、防ぎ。最悪の事態についてゼットへ話す。そして、自分の中に留めている最悪の可能性を決定付ける

 

 

 

あれの正体は、ムジナかもしれない。

 

どうやって、どんな考えでそうしたのか、ペダニウムゼットンになったのかは分からないが、あの正体はムジナである…と確信した。あの声は間違いなく彼女のものだった、先日話したばかりだからはっきりと覚えている。どうしてこんな……どうして…

 

 

『デェァァァ!!』

 

ペダニウムゼットンへ殴りかかる。避けられるはずの、力があまり入っていない拳。なのに相手はわざと胸部で受け止めた。そしてそこで脳内に見えるビジョン。

 

暗闇の中、核を担う2枚のメダル。

無数の黒い手によって磔にされたムジナ。

その口は動き何か言っているが、聞き取れない。

 

 

(今のは…!ガッ……)

 

ビジョンが消えると一気に現実へ戻ってくる。それを待っていたかのように、首へ手がかかる。手を離そうともがくが、ものすごい怪力で体が宙へ浮かばされた。

 

 

『グッ…ゴァッ…!』

 

 

(まずい…!)

 

 

顔の発光体で炎が球体状に生成されていく。おそらく高威力の火球でトドメをさすつもりだ。ただ、防ごうにも首を絞められ思ったより力が出ず、腕を解くどころか火球を溜めるのすら止めることができない。

 

 

『くっ…ダメだ、間に合わな……!』

 

ちょうどカラータイマーの部分へ火球が発射されるその時

 

 

 

『テア━━━ッ!』

 

 

 

(なんだっ…!?うがっ…!)

 

そこにいた全員が驚いた。

 

空が赤く光り輝き、そこから一人の『巨人』が降ってきた。そのままの勢いでペダニウムゼットンへ飛び蹴りを命中させる…その反動でウルトラマンゼットも吹き飛ばされる。

 

 

『ガハッゴホッ……なんだあいつは!?ウルトラマン…じゃない?』

 

 

『グリッドナイトストーム!!』

 

素早い動きで移動し、ダイナレックスを襲っていたスカルゴモラ、サンダーキラーを腕からのビームでのけぞらせる。

 

 

『ハァッ!!』

 

その二体の怪獣を踏み台にして大きく飛び上がると、再びペダニウムゼットンへキックを放つ。ペダニウムゼットンは大きく吹き飛び地面に倒れる。倒れたペダニウムゼットンはそこから直立不動で起き上がると、テレポートでだんだんと消えていった。ただ一言

 

 

 

『お願い』

 

と、ハルキにだけ言い残して。

 

 

『ジュア…』

 

吹き飛んだで倒れたまま、起き上がれずにいるゼット。その横で謎の巨人は、ペダニウムゼットンが消えるの確認すると、背後にいたダイナレックスへ振り返り走って接近している。ハルキとゼットは、挙動からしておそらく攻撃すると確信した。

 

 

『あいつ…!ハルキ!最後の力、振り絞れよォ!!』

 

(ォ押忍ッ!!)

 

 

最後の力を振り絞り、立ち上がったゼット。力の限り走り、ダイナレックスと巨人の間へ滑り込むと

 

『ジェアッ!!』

 

巨人のパンチを手のひらで受け止め蹴り返した。蹴りは跳び下がったことで避けられてしまったが、額の発光体が点滅したとともにさっぱりと消え去った。

 

 

『ハァッ…ハァッ…やったな、ハルキ…』

 

(そう…です…ね…)

 

『けどもう…限界…だ…っ』

 

文字通り力を出し切った二人の意識は朦朧とし、カラータイマーの点滅がなくなると地面へ倒れ込んでしまった。その体は徐々に光の粒子へ変わっていき飛散して消えていく……一人の人間を残して。

 

━━━━━━━━

 

 

「やっと干渉できましたね…」

 

「怪獣が現れる世界は、境界が脆くなりますから…」

 

「…しかし、4体もいるのに加えて一体正体不明な巨人もいるとは…」

 

「じゃあ『ナイトくん』、頑張ってきてください!」

 

 

「…ええ、それが使命ですから」

 

━━━━━━━━

 

 

『危なかった…』

 

『助けて、くれた…?』

 

『よかった…敵じゃなかっ』

『あっ…あああっ…!!』

 

 

 

『ジェアッ!!』

 

 

『今度こそ助かった…?』

 

 

『なっ…消えた!?どこいきやがった!?』

 

『見て!青い巨人も!』

 

 

『倒れちゃった…』

 

『光になって、消えてく……』

 

 

『…おい人だ、人が現れたぞ!』




ちょっとご都合みたいな展開がちょくちょく増えると思いますがご了承ください。次回はとうとう主人公の秘密にゼットが…?
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