銀行強盗に人質にとられ、逃走車両に乗せられた少女、そのまま強盗の運転ミスで大型トラックと正面衝突して異世界に転生!

神「この国は悪王によって滅びようとしています。魔法少女の力で救ってください!」

結果そんな事情を知らない民衆から感謝され、讃えられてる王様相手に奴隷解放という名のテロ活動
口うるさい成金(保護者)に任務の成否を説教され、2号ラ⚪︎ダー並に会話をしない別の魔法少女が殺しに来るなか、負けたらエロ同人みたいな展開が待ってるモンスターとの死闘に身を投じます。
因みに相方の妖精の性癖は、魔法少女がボロボロになってるところらしい。ふざけやがってふざけやがって馬鹿野郎!

でもこのままだと人類は三百年年後に魔物に支配されて人類が滅びてしまうので使命の為に頑張るしかない!

「ふざけやがって馬鹿野郎この野郎!そもそも魔法少女要素なんざ名前くらいにしかないじゃねぇか!」

 ふと頭に浮かんだ作品です。他の作品で忙しいので短編ですがもし人気が出たら連載します

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本命の作品に行き詰まる中、ふと頭に浮かんだ作品の供養です。因みに作者は魔法少女ものにわかです。りりなのの二次創作くらいしか読んだことありません。

もし人気が出ら連載します


第1話

 人生自体が罰ゲーム。そんな言葉を前世で聞いたのはいつだったか。まぁ気持ちは分からなくもない。人付き合いも仕事も勉強も、全部が面倒だけどやらないと生きていけない。

 税金やら何やらでお金を稼いでも持ってかれて、そんな現代社会の闇みたいな部分ばかり直視してるとそんな考えが出てくるのも無理はない。

 とはいえ、それは楽して稼ぎたいとか言ってる奴らの戯言だと、昔は思っていた。というか今でも思ってる。

 

『急いで急いで!犠牲者が出ちゃうよ!』

「黙って!だから今死ぬ気で走ってる!」

 

 隣で急かしてくる猫のぬいぐるみみたいなマスコット。戦いのイロハを教わる分には役に立ったけど応援してる人間が傷ついてボロボロになってもがく姿が性癖とかいうイカれたマスコットは何度も私にとって苦しくなる道を提示して来やがる。

 それで私が苦戦してるとぐへぐへ気持ち悪い声を出してるこいつが有効な盾にならなければとっくにクーリングオフだ。

 

「あぁもう仕方ない!」

『正気かい!?今変身すれば戦ってる間にオーバーヒートが起こるかも……』

「うっさい!そうなってもアンタにとってはお得でしょうが!」

『確かにぃーーーーー!』

 

 取り出したるは猫ちゃんマークのペンダント。

 

「Ruby, Burning Up!」

 

 周囲を浮遊していた猫のぬいぐるみみたいなマスコット、妖精ルビーが入ったそれを首元に近づければ、赤い宝石のチョーカーになり、衣服も変化していく。

 学生服のスカートはタイトでスレンダーなタイツスーツに。ハイヒールは動きやすいブーツ。腰元から覗かせた二股の尻尾がひょこりと揺れる。

 上も同様のタイツスーツだけどその上からぶかっとしたパーカーが出現し、武器であるクローを有したゴツいグローブとタイツスーツの間を隠すように、そこをふわりと萌え袖が覆う。被ったフードの上の猫耳がぴょこぴよこ動き、装着された白いマスクと一緒に顔を隠す。

 

『Burn rise be the ash!魔法少女〜!』

「キティ=ルージュ!って、毎回これ言う必要あるわけ!?」

『当然!ホラホラ、変身バンクで時間食った分急ぐよ!』

 

 変身前の姿が秘密なんだから、こんな手の込んだ段階変身や名乗りはいらないでしょとルビー曰く"ロマンのないこと"を考えながら路地から飛び出す。

 

「出たぞ!魔法少女だ!」

「この方角は……シャモン伯の屋敷か!」

「捕まえろ!」

 

 路地を飛び出し屋根をかける私の姿に、軽装鎧に槍を持った巡回の兵士が声を上げる。中世ヨーロッパみたいな剣と魔法の世界、そこに名指すこのエルド王国で、魔法少女はお尋ね者だ。何故かって?奴隷制が認められてるこの国で、奴隷を飼ってる貴族の屋敷や奴隷市場、奴隷を使った娯楽施設なんかを焼いたりするのを、世間一般ではテロって言うからだね。

 

「まぁ怖い!」

「今度は伯爵のお屋敷を襲うなんて……!」

 

 当然市民からも感謝されない。なにせ奴隷にされてる獣人やらエルフやら貧乏な人間とかはこいつらにとって人間じゃない上に、この国の王様は魔物との戦争を興和で終わらせた名君で通ってるからそれに叛逆してるヤバいやつにしか私たちが見えてないんですよね。人間は愚かな生き物です。

 

「王に逆らう反逆者め!」

「これ以上の狼藉は……ぐわぁあああ!?」

 

 特にお前。死なない程度に加減して蹴飛ばしたり焼いたりで兵士を制圧しながらそいつらが讃える王とやらに吐き捨てる。私たちがこんなことしてるのも最終的に魔物と戦うのもお前が連中と共謀して私達以前にいた魔法少女やら優秀な冒険者やらを魔物に戦争犯罪者として捧げて講和を結んだせいじゃ!魔物が増えてるから生贄に捧げられる奴隷の数も増えてくる。今はいいけど300年もすれば完全に魔物の天下になって人類は支配下に置かれてしまう。

 こんな奴ら支配下に置かれてしまえって?支配下に置かれるのはなんの罪も犯してないこいつらの子孫だし割を食うのは今虐げられてる奴隷たちなんだよ。今救いを求めるそいつらを見捨てて『300年後のザマァに期待しましょう。お前たちは滅べ』なんて言えるほど私は諦めが良くなかった。

 お陰で金持ちが搾取し貧乏人は差別されるテンプレ搾取社会に転生させられ魔法少女という名の革命家をやる羽目になってるのだが……

 

「おのれぇ……悪魔の手先め……」

 

 お前らマジで恨み節言えることに感謝しろよ?残り2人の魔法少女はモラル現代人の私と違って殺しに忌避感ないからな?喉笛斬られるか顔面陥没するか感電死の三択だからな?

 ため息をついて問題の屋敷に侵入する。シャモン伯爵家。昔はもっぱら、魔獣との戦いで武勲を稼いでたらしいけど、今稼いでる武勲と言えばエルフ狩りだ。モンスターとの戦いが終結して、当時"部族から追放されたものか犯罪者、自ら身売りしたもののみ"と限られていたエルフの奴隷を、公的に集め出したらしい。

 

「お邪魔しますよっと。」

 

 魔法少女の膂力で……魔法少女の膂力ってなんだ。まぁいい。兎に角私の中にあるパワーで鍵のかかった扉を蹴破る。

 

『分かってるよね?戦闘は最小限。あっでもあそこの扉に囚われた子が……』

「そう言って全部の部屋探索させるつもりでしょ。その手は食わないから。」

『ちぇー』

 

 ちぇーじゃねぇよこの野郎。そう言いたいのを堪えて、腰を落として構える。無駄なことに時間を食ってオーバーヒートするのは避けたい。

 そうオーバーヒート。炎を扱う私の変身は、続くと体の中に熱がこもってオーバーヒートで動けなくなる。じゃあこのピッチリスーツをもっと廃熱しやすそうな格好にしろとかいったら『マイクロビキニレベルの露出度になるけどいい?』とか言われたので却下した。転生特典の癖して0か100かしかねぇのか。

 

「魔法少女だ!」

「襲撃だ!」

「出会え出会え!」

「毎回思うけど本当に魔法少女でいいの?」

 

 所業は放火魔系のテロ屋で基本戦術が肉弾戦なんだが。そうつっこんでいたらキリがない。先頭の奴の元まで飛び込んで

 

「なっ!?速っ!?」

「〈猫……」

 

 驚いているそいつに、クローを格納したグローブで右ストレート

 

「パンチ〉!」

「ぶぉげぇ!?」

 

 私、キティ=ルージュの基本攻撃魔法〈猫パンチ〉炎を纏ったパンチなので猫要素は見た目にしかない。『不殺』の効果があってダメージを喰らった相手は死ぬほど痛いが少年ジャン⚪︎みたいな吹っ飛ばされ方をして死ぬことはない。名前が死ぬほどダサいこととこの効果のせいで味方から舐められること以外で不便な点はない使い勝手のいい魔法だ。

 

「〈肉球スタンプ〉!〈ゴロゴロラッシュ〉!〈爪研ぎスライサー〉」

「「「ぎゃあぁあああああ!?」」」

 

 私が使う他の魔法のネーミングセンスもご覧の通りである。因みに私は残り2人の魔法を厨二病と効率厨と言って馬鹿にしている。あいつら無駄にかっこいい名前使いやがって、叫んでて絵になるから羨ましいんだよ。

 所々壁やら何やらを破壊しながら進むと、出た先は兵士の待ち構える廊下。中には弓持ってる奴までいやがる。面倒だなと考えていると

 

〈殺人鬼の時間〉(リッパー・タイム)

「げっ」

「うおっなんだ!?奴の魔法か!?」

 

 廊下一体が暗くなる。窓から差し込むはずの光は消え、魔法で照らす明かりも意味をなさない。私がさっき開けた穴すら、先の見えない真っ暗闇だ。

 うわっ,来たよ。これを見た瞬間思わずそうぼやいてしまった直後、ギギギ……と不気味な音と共に、連中の後ろから赤い光が僅かに二つ灯る。

 

〈切り裂きタイム〉(ジャックナイフタイム)

「ぎっ!?」

「かっ!?」

「ぎゃ!?」

 

 二つの赤い光が凄まじいスピードで移動して線を作り、その線が到達した奴から悲鳴をあげて倒れていく。さっき見た兵士の数と悲鳴の数が一致した直後、光は私の元へ向かってくる。それが分かっていたからこそ、私はグローブから展開したクローで、この闇の中では見えない、首筋に向かう黒塗りの刃を受け止めた。

 

「チッ、また失敗かぁ。」

 

 そんな言葉と共に、まるで部屋の電気をつけるかのように、周囲の闇が消えて元に戻る。私の目の前にいたのは、黒塗りの短刀を私の首筋に向けて振るう、サイバーチックな忍び装束みたいな姿の魔法少女。時代背景どうなってるんだと言いたいその素顔は、のっぺりとしたバイザーで隠されていて、その奥で赤く光る左目が怪しく輝いてる。

 残念そうに左目の光が消えれば、ニタリと不気味な三日月を作っていた傷のある口元は、すんと無表情になり、もう一つの光の原因、彼女の腰元の赤い刀身を少しだけ覗かせる魔剣を、ギギギ……と火花を散らしながら納刀する。

 

「毎回毎回、飽きないわね。」

「私はお前を許さないから。」

 

 何故か私……というよりルビーを狙ってくる魔法少女。魔法少女ダイン⭐︎ザ⭐︎リッパー。この名前を聞いた時何でもかんでも魔法少女つければいいと思ってんじゃねえぞと思わず叫んだ。

 リッパーとか日曜朝に流していい名前じゃないだろ。あぁそうでしたねこの世界自体魔法少女の皮被った深夜アニメだったねHAHAHA!なにわろてんねん(情緒不安定)

 なにやらルビーに恨みがあるらしいしそれは私もなんだが精霊を殺されたり変身用のペンダントを破壊されると物凄く困るので応戦している。因みにお分かりだと思うが馬鹿にしている厨二病の方だ。他にも〈皆殺す舞踏〉(マサクール・ダンス)〈殺人鬼の処刑〉(ジャッジ・ザ・リッパー)だのなんだの、両側に十字架ついてそうな物騒な名前が並んでる。オマケにやってることも血みどろフィーバータイムで笑えない。後ろをご覧ください、死体、死体、喉笛綺麗にかっ捌かれた死体が並んでおります!魔法少女要素はどこへ。

 

『ターゲットが逃げる。今は魔法少女同士で争ってる場合じゃないぞ。』

「……分かってる。」

 

 普段は戦ってる場合ってか。そうこうして何合か打ち合った後、突っ込みたくなるようなことを宣うのは先ほど赤い刀身をチラ見せしていた黒い小刀に光る宝石。正確にはそこに宿る彼女の精霊シディアンだ。コイツが諭せばおとなしくなるが基本諭さない。

 ついでに言えば目の前の殺人鬼系魔法少女がルビーを恨んでるって話を教えてくれたのもコイツだがその内情は彼女にも事情があるの一旦張り。ならまず話せこの野郎。文明人なら会話をしろってんだよ馬鹿野郎。そんなことを思いながら進めば……

 

「げはぁあああ!?」

「ば、馬鹿な……王より賜りし上位の魔物が……エルフ風情に……」

「獣人でもエルフでも、魔法少女は魔法少女でしょ。」

 

 汚い声をあげて吹っ飛んでいった魔物。それを倒したのは、口元をマスクで覆う長身の魔法少女。魔法少女なのに身長高くて大人っぽく見えるのはありなのか。イエローの髪に、唯一目元ではなく口元を隠す彼女の耳は、エルフ特有の細長さを持つ。

 

「魔法少女スパーキング♪フィスト。」

 

 その名が表す通り、雷と手元のナックルを使った殴り合いを好む魔法少女……魔法少女つってんだろうがどうしてどいつもこいつも近接で殴り合うんだ私の言えたことじゃないけれど。

 

「遅かってね。また2人で乳繰り合ってたワケ?」

 

 スポーティーな衣装の上からジャケットを羽織った衣装のコイツは、私たち2人とは協力や合流をすることが基本的にない。最速で敵の親玉の元まで殴り込む。

 そのスタイルは別にいい。ぶっきらぼうな物言いになるのも人間を見下してるとかそういうファンタジーあるあるじゃなくて素の性格のせいみたいだしまぁいい。というかこっちを殺しにこないだけダインよりも遥かにマシだ。とはいえ

 

「ま、待て、金なら……」

「136」

「は?」

「この屋敷に囚われてたエルフの数。小さな集落丸々一個くらいの人口のエルフが、この屋敷で甚振られてた。」

 

〈L・B〉(Lightning Boost)

 

 右のナックルについた宝石からバチバチと雷を迸らせた直後、急加速した彼女の拳が、命乞いしていた伯爵の顔面に突き刺さる。雷の魔法で自分の速度をブーストさせたり雷の鎖でチェーンデスマッチを仕掛けたりするのが彼女のスタイル。チェーンデスマッチ、チェーンデスマッチである。およそ魔法少女とは思えない単語。彼女が地下闘技場で日銭を稼ぐ剣闘士だというからそこからだろうか。

 地下闘技場っていうのもおおよそ聞かない言葉だけど。まぁクズに取りいってるクズが、ジョジョじみたラッシュで殴られてる様を見るのはスカッとする。とはいえ

 

「110……120……130……これで、136!」

「死んでる死んでる、もう死んでるから。」

 

 普通の人間は136発も魔法少女の拳を耐えられない。だから気づけばそいつは顔面が面白い形の肉塊になってる。

 

『フィスト、そろそろ時間だ。』

「もう?仕方ないか。ごめん、あとはよろしく。」

「ちょっ!?」

 

 腰元のベルトの宝石が光ってそう言った直後、また雷のスピードで消えやがった。そう、コイツの最大の問題点。それは最高最速で相手の元まで突っ込んで行ってぶっ殺すまではいいんだけど、ぶっ殺したあと時間が無くてそのままとっとと帰っていくってことだ。

 それを告げてくるベルトの宝石の中の精霊、ルマリンの名前から私はそれをルマリンタイマーと呼んでいる。闘技場の休憩時間の間しか戦えず、私よりも時間制限の短いウル⚪︎ラマン系魔法少女はこのタイマーがなると囚われてた奴隷達の解放とか全部こっちに任せてさっさと帰宅していく。本人の事情が事情だからあんまりぶーぶー言えないけどその皺寄せは私と……

 

「それで体良く押し付けられてきた訳か貴様。」

「…………ゴメンナサイ」

 

 私、魔法少女キティ=ルージュこと獣人マオ・フレンマの保護者をやってる成金商人。ヴィクトール・ゴルドに行く。

 

「フン、殴り屋め、逃走奴隷の隠れ里に何百人という奴隷を運ぶ苦労を知らんと見える。」

 

 奴隷っていうのは解放してはい終わりじゃない。その後の隠れ家とかを用意しないとまた誰かに捕まって死ぬより酷い目にあわされる。そう言うのを用意したり、私が通うエーレムマルタ魔法学院の学費を払ったりしてくれる、所謂奴隷否定派の人間

 

「まったく、これでは損が増えるばかりだな。お前もとっとと王を殺して奴隷制を廃止させればいいというのに。」

 

 そうしないとエルフや獣人と商売ができないではないかとこっちを急かすがそれは無茶言うなと言うものだ。

 

「アンタも分かってるでしょ、連中の厄介さは。」

「まぁな。無茶な取引を結んだものだ。だがそれで人間が得をしてると勘違いしてるのだから洒落にならん。」

 

 予想される破綻は300年は先だ。だけどその破綻の未来を先延ばしにする為に捧げられてる生贄を、私たちは認めない。だからこうして戦ってる。でも……帰れば口の悪い成金に罵られ、市民からは感謝されずむしろ憎まれ同じ魔法少女は協力してくれない。転生特典の魔法少女の力はデメリット付きで相方はリョ⚪︎好き妖精と来たもんだ。こんな生活続けてると思うのだ。

 

「これどう考えても罰ゲームでしょ。」

 

 銀行強盗に襲われ、人質に取られて逃走者に乗せられ、カーチェイスの中で銀行強盗ごとトラックに引かれて早16年、この世界にも慣れてきてしまった自分が嫌になる年頃な私は、今日もそうやってぼやいて、このエ⬜︎同人のバッドエンドみたいな世界で使命のために戦うのだ。


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