僕の(私の)性癖アカデミア!!   作:曇らせを求める鳥 

1 / 1

あ、今回の視点は出久です。

時間軸は5期と6期の境目くらいだと思っててください。

ちょいグロ注意なんでご気をつけて〜




一回ガチで曇らせたいよね。

今日は戦闘訓練。

 

10対10で戦う大勢での訓練だ。

 

ルールとしては、制限時間の1時間以内に、相手を降参させるか結束バンド…発目さんが作った『カギがないと絶対取れない!最強拘束ベイビー』を手首に巻きつけて拘束して、相手を捕まえること。

そして、勝敗は時間制限内に相手チームを全員倒すか、時間制限後にどれだけ残っているかで変わるという、いつものルール。

 

今回のチーム分けは、僕、蛙吹さん、麗日さん、飯田くん、轟くん、青山くん、芦戸さん、尾白くん、葉隠さんのAチーム。

そして、かっちゃん、常闇くん、峰田くん、切島くん、瀬呂くん、八百万さん、上鳴くん、耳郎さん、障子くん、砂藤くんのBチームだ。

 

「デクくーん!作戦会議しよって飯田くんが!」

「うん!わかった!」

 

麗日さんが右手を大きく振って、呼びにきてくれた。わかった!と返事をして、なんとなく空を見上げた。今日は凄く空が綺麗だ。これこそ青空、みたいな感じがする。なんでだろう。普段と見える景色は変わらないはずなのに…。

 

「あ!緑谷!どうしたらいいと思う?チーム名!」

「そんなの話してたの!?」

「やっぱ焼肉定食3割引きでしょ!」

「なんで3割引き?」

 

着いたらみんな地べたに座って作戦会議…?をしていた。僕も混ざって話してみたけど…結局チーム名は焼肉定食3割引きになったみたい。そして、ちゃんとした作戦会議をする。

 

「そこで私の酸で溶かす!!」

「溶かしちゃあかんよー…」

「そこに麗日さんの無重力とか…どうかな?」

「おー!いいと思う!」

 

そこから飯田くんが上手くまとめてくれたのもあって、作戦会議は終わり、プレゼントマイク先生の『START!!』という大きな声で訓練が始まった。

 

「それにしても中々な作戦やなぁ…結構博打なとこあるけど…」

「大丈夫よ。飯田ちゃんと緑谷ちゃんが考えた案よ。きっと成功するわ。」

「確かに…そやね!頑張る!」

 

それから数分後、中々仕掛けてこない。…いや、仕掛けてくる気配もない。僕達の案はかっちゃんがいるから攻めて来ると思った上での作戦だ。仕掛けてこなければ実行出来ない。それに、僕達のチームには索敵出来る個性が居ないから攻めるのも愚策だ。

 

「なんで仕掛けてこないんだ…」

 

かっちゃんが攻めてこない?そんな事あるか?

いくらかっちゃんが落ち着いて来たとはいえ、戦わないなんて選択肢取るか?それに…あっちは攻めた方が強い。索敵が出来る耳郎さん、障子くんが居るのに?それに頭の切れる八百万さんもいる。攻めた方が強いなんて分かりきった事なはず…

 

何するつもりだ?

 

「緑谷」

 

誰かが急に攻めて来る?だとしたら時間が経ちすぎじゃないか?時間がただでさえ少ないのにそんな無駄な事するか?かといって僕のクラスのみんなは時間が経てば強くなるような個性もない…八百万さんの『創造』で何か作ってる?だとしてもその時間を何もせず過ごすか?そうならーー

 

「緑谷」

「!轟くん!」

「何考えてんだ?」

「いや…なんかあっちが考えてる事が全くわかんなくて…うーん…」

「…そう言うことか、それが俺も分からなくてな。…何が起きてるんだ?」

「うーん…」

 

その時、轟音が鳴り響いた。

僕は完全に油断してた。

全く敵の方を見てなかった。

背中が焼き切れるみたいな激痛…これは…

 

「死ねぇぇ!!!」

 

反射的に後ろを振り向くとかっちゃんがいた。

でもまた、爆破しようとしてる。

 

「緑谷!!!」

 

轟くんが氷を出して、僕を守ろうとしてくれる。そして、僕も黒鞭を使って避けようとしたけど…完全には避けきれなかった。まぁでも、なんとか直撃は免れたから良かった。

…まぁもちろん、全身が痛い。かっちゃんが爆破したところは煙で何も見えなかったけど、多分大惨事だと思う。

 

「いっ……」

 

とりあえず、これ以上攻撃を喰らったらまずいと思ったから、少し距離をとった。そして、後ろを振り向くとかっちゃんは固まっていた。

 

…なんでかっちゃんが固まってるんだ?

ただぼーっと、煙の奥の"何か"を見つめている。

煙がゆっくりと薄くなっていく。

 

…なんだ?

あれ。

…腕?

 

…腕だ。

 

細い腕が引きちぎれて落ちている。

 

「ァ…?」

 

かっちゃんが項垂れて、煙の奥をじーっと見ている。

 

腕?なんで?なんで?誰の腕だ?

でも、僕でもかっちゃんでもない。

轟くん?違う。

腕が千切れるなんて…なんで…?

なんでーー

 

 

あれ…?

 

そういえば。

僕の近くでいた蛙吹さんと麗日さんは?

 

居ない、居ない。

 

どこに?

 

煙が、くっきりと晴れていく。

 

「……………ぁ」

 

中心に居たのは麗日さんだった。

 

腕があったと思われる場所に大きな尖った瓦礫が落ちていた。

その瓦礫にはべったりと血がついてて、見るだけで吐き気を催した。

 

「お茶子ちゃん!!しっかりして!!」

 

蛙吹さんが呼びかけてるけど…

 

麗日さんの反応がない。

 

「先生呼んでこい!!」

 

轟くんがいつもの冷静さを感じないくらい、大きな声で叫ぶ。

カメラはあの爆破でぶっ飛んでバキバキになってた。

だから多分、先生には見えてない。

きっと先生達は異変に気付いてるよね?

それでも、

早く、

早くーー

 

蛙吹さんの声がみんなにも聞こえたのかな。

みんなが何事だ、と集まって来た。

 

「麗…日…?」

 

いつもあんなに元気な切島くんが。

それだけしか言えなかった。

 

「腕が……なんで…」

 

上鳴くんだって一緒。

いつも冗談を言って、笑わせてくれるのに。

その表情は、

絶望?恐怖?怒り?困惑?

どれとも取れない表情をしていた。

 

かっちゃんは何も言わず、麗日さんを見ていた。

みんなの顔が絶望に染まっていくのがビリビリと伝わった。

みんな、なにが起きてるのか理解できない。

…ううん、したくなかった。

僕がぼーっとしている間に先生が来てたみたい。

いつから来たのかはわからない。

そんな事を考えられるほど、僕には余裕がなかった。

でもなぜか、先生の動きが固まったのは何故か鮮明に覚えてる。

 

これが現実なんて信じたくない。

信じたくない。

信じれない。

みんな、信じてないから動けない。

早く動かなきゃーー

わかってる、わかってるけど、

動いたら。

動いたら、本当に"わかって"しまう気がするから。

 

「…応急処置を!!」

 

一番最初に声を上げたのは八百万さんだった。

時間が動き出したように、みんなが動き出した。

誰かの走る靴の音。

誰かの叫び声。

誰かの泣き声。

そんなのが聞こえた気もするけど。

正直どうだって良かった。

ただ絶望した事だけ。

それだけを強く、強く、覚えている。

 

 





次回後日談の曇らせです!

ちょっと無理矢理な展開もあるけど許してください!

小説家ほんと凄い…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。