とある麗華様ファンの憂鬱 作:panic! core Dump
第一高校職員室
入学式翌日。第一高校職員室では、新入生のクラス編成について最終確認が行われていた。
新年度が始まったばかりだというのに、教師たちの顔にはどこか疲労の色が見える。
その原因は一人の新入生だった。
「しかし、本当に良かったのですか?」若い教師が名簿を見ながら尋ねた。
その視線の先には、一枚の一覧表。
一位 仁科麗華
二位 中条あずさ
と記されている。
「何がだ?」教頭が顔を上げる。
「中条の件です。」若い教師は名簿を指差した。
「本来なら次席はB組ですよね。」
「例年ならな。」教頭が頷く。「だが今年は事情が違う。」
別の教師が苦笑した。「事情というより、仁科さんが異常なんですよ。」職員室から小さな笑いが漏れる。誰も否定しなかった。
入試の答案。実技試験。そして入学式の答辞。
職員室にいる全員が、その異常性を知っている。
「正直な話。」数学担当教師が言った。「私はまだ信じられません。」
「何をだ?」「彼女が高校一年生だという事実をです。」
再び笑いが起きる。だが半分は本気だった。中条あずさの成績は極めて優秀だった。歴代でも上位。年度次第では主席で合格していてもおかしくない。
しかし。今年の主席が仁科麗華だった。
「比較対象が悪すぎる。」教頭がため息を吐いた。「中条は十分に主席級だ。」「ええ。」「だから例外措置ですか。」「ああ。」教頭は頷く。
「仁科は事実上の特別枠。」「中条もA組。」「それで決定だ。」
教師たちは異論を唱えなかった。それが最も公平な判断だと分かっていたからだ。
こうして。本来ならB組になるはずだった中条あずさも、A組への配属が正式決定した。
麗華の視点
その頃。私は掲示板の前で固まっていた。
一年A組
仁科麗華
(A組だ……。)まあ。主席なのだから当然である。問題はそこではない。
(目立つ……。)ものすごく目立つ。非常に目立つ。思わず胃が痛くなるほどに目立つ。
実際。周囲から色々な声が聞こえてくる。
『あの子だろ?』
『主席の』
『答辞やった人』
『実技試験すごかったらしいな』
(やめてください……。)(本当にやめてください……。)心の中で必死に懇願する。だが当然届かない。というか。届いた方が怖い。
そんな事を考えている時だった。少し離れた場所に見慣れた姿を見つける。
市原鈴音。
(鈴音さんだ。)少し安心した。
唯一。学校の中で緊張せずに話せる相手。
三年前。七草家のパーティで出会い。魔法工学の話で盛り上がり。そして友達になった。人生で初めて出来た友人。私が第一高校へ来た理由でもある。
そんな鈴音なら助けてくれる。そう思ったのだが。鈴音はこちらを一瞥すると。軽く会釈だけして。そのまま通り過ぎてしまった。
(あれ?)私は首を傾げた。
昼休み・中庭
昼休み。人気の少ない中庭で、ようやく鈴音と話す事ができた。
「ごきげんよう。」
「ごきげんよう。」鈴音は周囲を確認してから微笑む。
「麗華。」
「はい。」
「提案があるの。」
私は首を傾げた。「何でしょう?」
鈴音は妙に楽しそうだった。この顔は嫌な予感がする。経験上。大体ろくな事にならない。
「しばらく学校では他人のふりをしましょう。」
「……え?」理解が追いつかなかった。
「私達が親友だという事を秘密にするの。」
ますます分からない。「なぜですか?」率直に聞く。
鈴音は平然と答えた。「その方が面白い事になりそうだから。」
(???)全く意味が分からなかった。「面白い事……ですか?」
「ええ。」鈴音は笑う。「きっとみんな驚くわ。」
「そうなんですか?」
「そうよ。」
私は考える。よく分からない。本当に分からない。だが。鈴音は昔から妙なところで勘が良い。そして。何より信頼している。
「分かりました。」素直に頷く。「鈴音さんがそう言うなら。」
鈴音は満足そうに微笑んだ。
市原鈴音の内心
(ごめんなさいね、麗華。)でも。絶対に面白い。鈴音はそう確信していた。
現在の第一高校における仁科麗華の評価は。
『御三家筆頭の令嬢』
『近寄り難い天才』
『理解不能な主席』そんなところだ。
だが鈴音は知っている。本当の麗華を。
人見知りで。
気が弱くて。
友達が出来るだけで喜んで。
研究の話になると急に元気になる。そんな普通の少女だという事を。
(そのうちみんな驚くわ。)特に。七草真由美あたりは。(絶対面白い。)鈴音は密かに楽しみにしていた。
一年A組
教室へ戻った私は、一人の少女に目を向けた。
中条あずさ。
(あ……。)知っている。将来有望な魔工師。そして。本来なら主席だったはずの人。
(ううっ……。)少し胃が痛くなる。(本来なら中条さんが総代だったのに……。)(何か申し訳ない……。)勝手に落ち込む。
一方。中条あずさも時折こちらを見ていた。
中条あずさ視点
(お話してみたいな……。)それが正直な気持ちだった。
仁科麗華。
入試伝説の中心人物。そして。入学式の答辞。『技術とは完成を目指すものではなく、改良を続けるものです。』あの言葉は忘れられなかった。
魔工師を目指している自分の心に深く刺さった。
(でも無理……。)あずさは人見知りだった。自分から話しかけるのは苦手だ。まして相手は有名人。勇気なんて出るはずがない。
だが。二人の様子を見ている人物がいた。
市原鈴音である。
(なるほど。)鈴音はすぐに理解した。(お互い話したいのに近付けないのね。)実に麗華らしい。
(これは放っておけないわね。)
放課後
その日の放課後。鈴音はまず麗華を呼び止めた。「少し付き合って。」「はい。」
そして。少し離れた場所にいたあずさへ視線を向ける。「中条さん。」「は、はいっ!」あずさがびくりと肩を震わせた。
その反応を見て。鈴音は少しだけ笑う。やはり似ている。麗華もそうだが。あずさもかなりの人見知りらしい。
やがて。三人は校舎裏のベンチへ移動した。
向かい合う。そして。沈黙。非常に気まずい沈黙だった。
麗華は緊張していた。あずさも緊張していた。互いに話しかけたい。だが話しかけられない。そんな状況だった。
鈴音だけが楽しそうだった。
「二人とも。」「はい。」「は、はい。」
「似てると思うの。」沈黙。
「え?」「え?」綺麗にハモる。
鈴音が吹き出した。「ほら。」
麗華とあずさは顔を見合わせる。そして。少しだけ照れたように視線を逸らした。ますます似ていた。
やがて。あずさが勇気を振り絞る。「その……。」「は、はい。」麗華も緊張している。
「入学式の答辞。」
麗華がびくりと震える。(来たぁぁぁぁっ!!)(やっぱり何かまずかった!?)(変だった!?)(怒られる!?)顔面蒼白になる。
だが。返ってきた言葉は全く違った。
「すごく感動しました。」
「……へ?」予想外だった。
あずさは続ける。
「特に。」「はい。」「技術とは完成を目指すものではなく、改良を続けるものだって言葉が。」少し照れたように笑う。「私もそう思います。」
麗華は呆然としていた。(褒められた……?)本当に?研究関係で褒められる経験など少ない。大抵は。
『予算は?』
『納期は?』
『いつ完成する?』
だった。
だから。どう反応していいか分からない。
「ありがとうございます……。」ようやくそれだけ絞り出した。
あずさは少し安心した。怖い人ではない。むしろ。想像していたよりずっと話しやすい。そんな気がした。
少しだけ勇気が出る。「その……。」「はい?」「仁科さんって。」
麗華が身構える。
「人と話すの苦手ですか?」
固まった。(ばれた!?)どうして!?何故分かった!?そんな事が顔に出ていたあずさは慌てる。
「ご、ごめんなさい。」
「い、いえ。」
「嫌なら答えなくても。」
「えっと……。」麗華は少し悩む。だが。不思議と隠したいとは思わなかった。「少しだけ。」
少しだけどころではない。かなり苦手だった。
あずさはほっと息を吐いた。「良かった。」
「え?」
「私もなんです。」
麗華が目を瞬く。
「人前に出るだけで緊張しますし。」
「わ、分かります!」思わず前のめりになる。
「ですよね!?」「ですよね!」再び声が重なる。
今度は。二人とも笑った。初めて自然に。心から。笑った。
鈴音はその様子を見ながら微笑む。(うん。)(やっぱり似てる。)だから友達になれると思った。
そして。きっと良い影響を与え合えるとも。その確信は正しかった。
しばらくして。あずさが少し躊躇いながら言った。「実は。」
「はい。」
「主席になれなくて少し悔しかったんです。」
麗華が固まる。(うわぁぁぁっ!!)(やっぱり!!)(絶対そうだよね!!)(ごめんなさい!!)顔面蒼白になった。
それを見たあずさが慌てる。「違います!」
「は、はい!?」
「仁科さんが悪いとかそういう話じゃなくて!」必死だった。本当に悪意は無い。
「ただ。」あずさは少しだけ笑った。「悔しかっただけです。」そして続ける。
「でも。」
「?」
「答辞を聞いて。」真っ直ぐ麗華を見る。「負けて当然だったなって思いました。」
麗華は言葉を失った。
「今は。」あずさは少し照れながら言う。「同じクラスで良かったと思っています。」
麗華は驚いた。そして。本当に珍しく。ほんの少しだけ笑った。「私もです。」
その笑顔を見て。あずさは思う。この人は。天才かもしれない。規格外かもしれない。
だけど。自分と同じように。友達を欲しがっている普通の女の子でもあるのだと。
そこへ。鈴音が口を開いた。「そろそろ本題に入りましょうか。」
「本題?」
「共同研究よ。」
あずさの目が輝く。
「私と麗華で始めた研究。」
「ぜひ聞きたいです!」即答だった。
麗華はノートを開く。「現在は想子変換効率の改善を研究しています。」
「想子変換……。」あずさが身を乗り出した。
そこから。研究者三人の会話が始まる。
十分後。
二十分後。
三十分後。
誰も時間を気にしなかった。
やがて。あずさが一枚の数式を指差す。「ここなんですけど。」
「はい。」
「理論としては成立していると思います。」
「ええ。」
「でも。」少し迷ってから続けた。「実装した瞬間に制御系が破綻しませんか?」
沈黙。
鈴音が目を見開く。「そこに気付くの?」
「あっ。」あずさが焦る。「すみません。」
「違う違う。」鈴音は苦笑した。
「そこ。」
「?」
「私達が三日悩んでいた部分よ。」
あずさが固まる。「え?」
麗華も数式を見直した。そして。頷く。「本当です。」
「え?」
「中条さんのおっしゃる通りです。」
理論は成立する。だが。実装段階で制御負荷が集中する。まさに。今の課題だった。
鈴音が楽しそうに笑う。「やっぱり誘って正解だった。」
「私がですか?」
「ええ。」
鈴音は指を一本立てる。「麗華は理論を作る。」
続いて自分を指差す。「私は理論を整理する。」
そして。あずさを見る。「あなたは理論を技術へ変える。」
あずさは目を見開いた。「私が……?」
「そうよ。」
麗華も頷く。「中条さんがいてくださると助かります。」
その言葉に。あずさは胸が熱くなる。尊敬する人から。必要だと言われた。それが嬉しかった。
その瞬間。誰も気付いていない。だが。三人の役割は既に完成していた。
仁科麗華は理論を生み出す者。
市原鈴音は理論を体系化する者。
中条あずさは理論を技術へ変える者。
後に世界を変える研究の数々は。常にこの三人によって完成されることになる。
仁科家
その日の夜。仁科家本邸。執務室で書類に目を通していた仁科栄一郎は、一人の側近から報告を受けていた。
「お嬢様に関する報告です。」
栄一郎が顔を上げる。「聞こう。」
側近は一礼した。「本日、お嬢様に新しいご友人ができました。」
沈黙。数秒の沈黙。
「……もう一度言ってくれ。」
「はい。」側近は復唱した。「お嬢様に新しいご友人ができました。」
栄一郎は天を仰いだ。目頭が熱い。本当に熱い。「市原さん以来か……。」
「はい。」
栄一郎は深く息を吐いた。嬉しかった。本当に嬉しかった。
娘は優秀過ぎた。生まれた時から。あまりにも優秀だった。そのせいで。同年代の子ども達と話が合わない。大人ですら理解できない。結果として。友人と呼べる存在は一人しかいなかった。
市原鈴音。
あの少女だけだった。だからこそ。新たな友人ができたという報告は栄一郎にとって何より価値があった。
「中条家を支援しろ。」即断だった。
「どの程度でしょう。」
「全力だ。」
側近は驚かなかった。市原家の時も同じだったからだ。
「承知しました。」
そして栄一郎は昔を思い出した。
まだ麗華が中学生だった頃。市原鈴音が面会を求めてきた日のことを。
―――
『お願いがあります。』
『何かな?』
『麗華さんを高校へ進学させてください。』
―――
あの日。栄一郎は驚いた。麗華は大学への飛び級が既定路線だったからだ。
しかし。鈴音は真剣だった。
―――
『友人を作る時間が必要だと思うんです。』
『……。』
『麗華さんは研究者になる前に、普通の高校生になるべきです。』
―――
今なら分かる。あの少女は正しかった。麗華にとって第一高校は。研究機関ではなく。青春の場所だった。
「市原さんには感謝しかないな……。」栄一郎はしみじみ呟いた。
「今度会った時に礼をしなければ。」
側近は心の中で思う。たぶん市原家への支援がまた増えるのだろうと。
---
生徒会室
一方その頃。第一高校生徒会室で麗華は会計として働いていた。
本人に自覚はない。だが。生徒会は革命的に効率化されていた。
「終わった……。」神崎会長が呆然と呟く。
「終わりましたわね……。」真由美も信じられない顔をしていた。
目の前には処理済みの書類の山。普段なら三日かかる量だった。しかし。今日はまだ放課後一時間しか経っていない。
「仁科。」神崎が聞く。
「はい。」
「何をした。」
麗華は少し考えた。「何をと言われましても。」
「うむ。」
「書類の分類方法を整理して。」
「うむ。」
「承認フローを簡略化して。」
「うむ。」
「管理台帳を統一しただけですが。」
神崎は天を仰いだ。「だけじゃない。」即答だった。
真由美はため息を吐く。「信じられませんわ。」
「何がだ?」神崎が聞く。
「去年まで三日かかっていた作業ですのよ。」
「そうだな。」
「それが一時間で終わりましたの。」
沈黙。全員の視線が麗華へ向く。
麗華は居心地が悪そうだった。(あれ……。)(また何か変なことした……?)不安になる。
真由美はそんな麗華を見ながら苦笑した。「昔は。」
「はい?」
「本当に箱入り娘だと思っていましたのよ。」
麗華が僅かに肩を震わせる。「そうだったんですか。」
「ええ。」真由美は頷く。「社交界ではほとんど話しませんでしたし。」
「その節は大変申し訳ありません……。」
「謝らなくて結構ですわ。」真由美は続けた。「実際は。」少し間を置く。
「怪物でしたわ。」即断だった。
神崎が頷く。「怪物だな。」
麗華は落ち込んだ。(嫌われてる……。)完全なる誤解だった。
むしろ絶賛されている。だが本人には伝わらない。
「仁科。」神崎が真顔になる。
「はい。」
「生徒会長をやらないか。」
麗華が固まった。「え?」
神崎は本気だった。
「会長。」真由美が言う。
「何だ七草。」
「却下ですわ。」即答。
「何故だ。」
「何故も何もありません。」
「適任だぞ。」
「だから駄目ですの。」
神崎が首を傾げる。
真由美は断言した。「仁科さんを会長にしたら。」
「うむ。」
「私達が失業しますわ。」
部活連の事務手続きでたまたま同席していた十文字まで頷いた。「否定できないな。」
麗華はますます困惑した。(なんのお話なんだろう……。)
---
夕暮れ。校門前。
麗華、鈴音、あずさの三人は並んで歩いていた。
春の風が吹く。オレンジ色に染まる街並み。
他愛ない会話。研究の話。授業の話。好きな本の話。どれも特別ではない。
だが。麗華にとっては特別だった。(友達が二人になった……。)思わず胸が温かくなる。
前世では得られなかったもの。今世でも半ば諦めていたもの。それが今ここにあった。
一方。あずさも思っていた。(仁科さんって優しい人なんだな……。)
主席。天才。伝説の新入生。そんな噂ばかり聞いていた。だが実際は違った。自分と同じように緊張する。自分と同じように人付き合いが苦手。
そして。誰よりも研究が好きな少女だった。
鈴音は二人を見て微笑む。(うん。)(やっぱり面白いことになったわね。)
こうして。市原鈴音に続き。中条あずさは仁科麗華の二人目の親友となった。
この日。三人はただ放課後を一緒に過ごしただけだった。研究の話をして。夢を語って。笑いながら帰宅しただけである。
少なくとも。当人達はそう思っていた。
しかし。後世の歴史家たちは知っている。
この日の出会いこそが。魔法工学史最大の転換点の一つだったことを。
想子エネルギー革命。
超高効率魔道炉。
次世代魔法演算理論。
魔法工学自動設計技術。
戦略級魔法体系の再構築。
それら全ての源流は。第一高校の放課後にあった。
だから後世の歴史家たちは記す。現代魔導文明には三人の始祖が存在したと。
第一の始祖。仁科麗華。未来の理論を生み出した者。
第二の始祖。市原鈴音。理論を体系へ昇華した者。
第三の始祖。中条あずさ。理論を人々が使える技術へ変えた者。
後に魔法工学のあらゆる系譜は。その三人へと遡ることになる。人々は最大限の敬意と畏敬を込めて。彼女たちをこう呼んだ。
『魔導文明の三大始祖』
だが。その始まりの日。三人はまだ。第一高校へ入学したばかりの少女たちに過ぎなかった。
数日後。放課後の図書館閲覧室。三人は一冊の大学ノートを囲むことになる。表紙にはこう書かれていた。
『共同研究計画書』
「それで。」鈴音がペンを回しながら言う。「最初の研究テーマは何にする?」
あずさが少し緊張した表情でノートを開く。
研究チームとしての初会議。記念すべき第一回目だった。
そして。二人の視線が麗華へ向く。「麗華は?」
麗華は少しだけ考えた。数秒後。さらりと言う。「現行の想子変換理論ですが。」
「ええ。」
「一度全部捨てた方が早いと思います。」
沈黙。
あずさが固まる。
鈴音だけが吹き出した。「やっぱりそう来ると思った。」
それが。後に世界を変える共同研究の始まりだった。
もっとも。当の仁科麗華だけは。(共同研究、楽しみだなあ。)などと。人類史を変える未来など欠片も考えず。友人たちとの放課後を心から楽しみにしていたのである。
(新しい友人 完)